流産3ヵ月後

41歳のKさん。漢方服用3週期目、鍼灸治療2週期目の7月初めに妊娠がわかり、安胎のお薬を服用されていました。妊娠されてからは、鍼灸治療には来られませんでしたので、自宅でできる安胎のお灸をしてもらうように、指導していました。

ただKさんは、妊娠された時もどちらかと言うと、「弱い脈」をしていて気になっていましたので、本当は鍼灸治療も続けてもらいたかったのですが、なかなか都合がつかなかったようです。

本来は、妊娠の時にでる「滑脈」は、ザワザワとしていて、大きくはないのですが、しっかりと手に触れる脈なのです。それがKさんの場合は、ザワザワしているのですが、力のない弱い脈でした。

Kさんは、その後も週に3~4日のパートを続けておられました。

8月に入ったある日のこと。

仕事中に突然出血!

すぐに病院へ行かれましたが、結局流産という結果となりました。

それからKさんは、ショックから立ち直れずに、毎日涙して過ごしておられたようです。

8月初めにお薬を購入されてから、パタッとKさんからの連絡が途絶えていましたので、その経過を伺ったのは、3ヶ月経った今日でした。

「便りのないのは良い知らせ」とばかり思っていた私達にとっても、その報告はかなりショックでした。

しかし、3ヶ月経ち、まだ少し心の傷は癒えていないけれども「また頑張ります!」とおっしゃったKさんのお顔を見て、また私達も共に頑張ろう、と思いました。

ただKさんは、「気持ち」や「出来事」に一喜一憂して、それが身体に負担を与えてしまうタイプですので、「頑張る」というプレッシャーはまた危険です。

そんなKさんに掛けた言葉・・・。

「頑張らなくて良いのですよ。自然体でゆったりとした気持ちで。」

「あはっ。そーでしたね。」とKさん。

今回の残念な結果も、ご自身の「自分へのプレッシャーによるもの」も一理ある、ということを認識されているのでしょう。その教訓は次に必ず繋がるものです。

今日のその笑顔の中に、次に待つ「喜び」を見たような気がしました。また気持ちを一新して、今度は頑張らないように、待っている「喜び」に向かって進めるはずです。