ご相談を受ける中で、よく耳にする言葉は「焦っています」「もう、出来ないのではないかと不安です」と。
40歳近くなると特にそのような気持ちになり、夜も眠れなくなるようです。
いろいろなお話がでます。
「採卵できるうちにいっぱいとって、受精卵をストックしておきたい。でも採れない」
「卵子の老化がはじまっているので急がなくては」
「AMHが年齢よりも低く出ているので、早く採卵しないとなくなってしまう」
「3回採卵したけど、だんだん少なくなってきて、前回は空胞でした。もう希望はないのかな…」
「40歳を過ぎての結婚だったのでなかなか授からない。もうできないのかと不安です」
「近隣のお医者様には、40歳過ぎたらもう無理と言われ、焦っていましたが、もう諦めるしかないですね」
「毎日毎日、赤ちゃんのことばかり考えています」
「毎回生理が来るたびに、泣いて落ち込んでいます。」
「なぜできないのだろう…こんなに気を付けているのに」
「夜中に目が覚めて、赤ちゃんのことを考えています」
このようなお話を伺うたびに、「焦らないで!」「自分の体を信じて!」
返す言葉が本当にその方に通じているのか、時々私が不安になって反省したりします。
焦る気持や不安感、イライラ感などの心の悩みは大脳にある感情の中枢に左右します。
感情をコントロールする中枢のそばには、生殖(ホルモンを調整する)をコントロールする中枢が
存在しています。
焦ったり、イライラしたり、悲しくなったり、不安になったりすると、この感情をコントロールする中枢に異常信号が出て、お隣の生殖をコントロールする性腺軸にも影響してきます。月経が遅くなったり、卵胞の成長が遅なったり、排卵を狂わせてしまいます。
やはり急がば回れというように焦らず、心の平穏を保つことが大事ですね。
特に感情のコントロールが大事です。
焦り、不安、不眠、イライラ、悲しみ…これらは妊娠を遠ざける要因になっていると強く感じます。