夏越の祓

今日、6月30日は「夏越の祓(なごしのはらえ)」。

ちょうど1年の半分が過ぎる日で、1年が過ぎる日の12月31日にも大祓をするように、半年分の穢れを祓う神事が各地で行われました。具体的には各神社で行われるのは「茅の輪くぐり」。これをくぐることで、穢れを祓うのです。

旧暦では今日で夏は終わり。明日から秋に入ります。

夏には疫病が流行り、その厄払いの行事でもありました。

この厄払いにちなんだお菓子である「水無月(みなづき)」。今日はこのお菓子を食べることで、1年間の無病息災が約束されると伝えられてきました。

この暑い時期になかなか庶民では手に入らなかった「氷」を見立てて作られたと言われているこのお菓子ですが、上に乗っている「甘納豆の小豆」には「厄除け」だけでなく、「清熱燥湿」「利水消腫」作用があるために、この時期に多い「むくみ」「だるさ」「便秘」にはもってこいのものなのです。

夏ばて気味のぷれぷれパパ・ママ、ひよこパパ・ママ、お子様達、是非、「水無月」を食べて、この時期の不調を乗り越えましょう!

ではここで、★★とっても簡単水無月のレシピ★★を紹介!

とっても簡単ですので、是非この時期のおやつに手作りしてみてください。

<<材料>>

★小麦粉(バイオレットがあればなお良い) 100g

★砂糖 100g

★水 300g

★甘納豆 100g

<<作り方>>

①小麦粉はふるいにかけ、砂糖と混ぜ、水を加えます。

②電子レンジOKの容器に甘納豆を敷き詰め、①の液を流し込みます。

③電磁レンジで7分。チンッ!出来上がり!適当な大きさに切り分けて、冷蔵庫で冷やします。

アディポネクチン値

最近良く耳にする「メタボリックシンドローム」という言葉。

「肥満」であることが大敵のように言われています。現代は車社会になり、生活水準も上がり、交通機関も発達したために、運動不足傾向になり、気をつけないと「肥満」という道へと導かれることになっています。

その「肥満」のキーワードとなるものの1つに「アディポネクチン値の低下」があります。

「アディポネクチン」とは、「善玉アディポサイトカイン」のことで、動脈硬化を予防してくれるものです。これに対して「悪玉アディポサイトカイン」は、動脈硬化を促進させるものです。

「内臓型肥満」になると、善玉の「アディポネクチン」が減少し、悪玉が増え、インスリン抵抗性が高まります。そして血糖値が上昇し、糖尿病を引き起こしやすくします。その悪玉は、脂肪細胞が脂肪を貯めこんで大きくなればなるほど、多く分泌されるようです。

通常はこのようなメタボリックシンドロームの検査に使用される「インスリン抵抗性」ですが、不妊治療の検査、特にPCOS(多嚢胞性卵巣症候群の検査にも使用されています。

その検査によりPCOSと判断された場合、それを改善するために、インスリン抵抗性改善薬を出されるようです。

インスリン抵抗性を改善させ、内臓脂肪を減らし、アディポネクチンを増やすことにより、PCOSの体質が改善されるとされているためです。

この治療をされている人を多くは聞きませんが、もし有効であるのなら、増加傾向にあるPCOS症状の画期的な改善方法となることでしょう。

漢方では、PCOSの場合、「爽月宝」や「冠元顆粒」などを使用します。排卵を促進させ、自力で排卵するように持って行きます。

PCOSの症状でお悩みで、「クロミッド」などの排卵促進剤への反応が悪い人は、是非漢方薬をお試しください。

自家中毒症

「自家中毒症」とも言われる「周期性嘔吐症」。

神経質なお子様がかかりやすい病気です。

症状は、頻繁な嘔吐が繰り返し起こり、頭痛、腹痛なども伴いながら何日間も続くこともあり、脱水状態に陥ることもあります。この症状は、10歳を過ぎると自然に治まります。

それが起こるきっかけとして、緊張するような行事があるとき、例えば、「学芸会」「運動会」「参観日」などの前によく起こるのです。

思い起こせば小学校1年と2年の頃、必ず年に1回、嘔吐をしていた覚えがあります。しかし「周期性嘔吐」のような激しいものではなく、ほんの少し1回だけ嘔吐する、といったものでしたので、治療をするまでもなく、時が過ぎていきました。

記憶によると、緊張する行事の前でも何でもなかったような気がしますが、まだ慣れない小学校生活に多少のプレッシャーをかかえていたのかもしれません。

その頃は、病院へもなかなか行きませんでしたので、西洋薬も漢方にもお世話になる機会に巡りあいませんでした。

こんな時漢方では、発作を予防し、繰り返し起こるこの症状を起こらないようにする手助けをします。

おすすめは・・・

五苓散 

★苓桂甘棗湯 

★桂枝人参湯 

上記のものをうまく使い分け、調整することで、激しい発作からお子様を守ります。

もしこの様な症状を持っているお子様がおられたら、是非ご相談ください。繊細なお子様をお助けします。

複雑な気持ち

33歳Kさん。2人姉妹の妹。

結婚5年目で、始めの3年間は病院での不妊治療を受けていましたが、病院での治療に耐えられず、不安神経症のような症状になったために治療を止め、2年前より漢方による周期療法をされています。

Kさんの3つ上のお姉さんは、2人の子供が居るのですが、2年前に離婚。半年前に今の彼氏との間に、子供ができたことがわかりました。

妊娠がわかってからも、Kさんのお姉さんも彼氏も部屋でモクモクタバコを吸う毎日。

夜は3時、4時と遅くまで起きていて朝方に眠り、昼前に起き出して食べるものはジャンクフード。もちろん2人の子供も同じ食事。

誰が聞いても自分の体にも悪いことばかりで、胎児にも悪いことばかりの生活だと思うでしょう。また2人の子供も手作りの食事は今まで食べたことがないという育て方ですので、子供達にも悪いことばかり。

Kさんも見ててハラハラして、ショックを受け、いつもお姉さんのところに行かれた後は、脈も興奮状態になってしまっています。そんなときは夜も寝られなくなってしまいますので、Kさんの体に悪影響です。こんな状態では良い卵もできないでしょう。

「あまりお姉さんと関わらないように」と言っても、姉妹ですので、何かと電話が掛かってきて用事を頼まれてしまうのです。心優しいKさんは、呼び出されると手伝いに行ってしまいます。

妊娠しても無茶な生活をしているKさんのお姉さん。

5年も治療をしているのに恵まれないKさん。

こんなにも食事や生活スタイルを気にしながら治療に臨んでいるのに、かたや無茶苦茶な生活をしていても妊娠できてしまう人もいるのです。

何が良いのか、悪いのか・・・。

とても複雑な気持ちです。

減少する産婦人科医の対策

企業での産休・育休制度は良く聞くものの、医師の職場でのその制度は、存在しても利用されているのはわずかなのではないでしょうか。

しかし減少傾向にある「産婦人科医」が、結婚や出産、育児をきっかけとして離職すればますます減少が進み、今もすでに「産科」がなくなるこの世の中、どこで出産すれば良いのか、路頭に迷う妊婦が増えることになります。

そこで、日本産婦人科学会は、その対策として、「院内保育所」「産休・育休制度」の実態を把握し、その改善に努めることを決定したようです。

しかし、この制度があったとしても、周りの理解と同意がなければなかなか取りにくいものだということは、普通の企業でもあることです。しかも取得した後に職場復帰をするときの周りの視線。

「母は強し」の心を持っていれば、そんな周りの目などは跳ね返すことができるのかもしれませんが、それまで仕事にどっぷり漬かってきた人ほど、辛い思いをすることになるのが現状です。

その辺の壁を乗り越えるためにも、もっと「母は強し」の姿勢で、職場の「今までの古い常識」を覆し「新しい常識」を作りあげることが大切です。母よ、もっと強くなりましょう!

3つの黄色の力

「大黄」「黄芩」「黄連」の3つの「黄色」からなる「三黄瀉心湯」。単に「瀉心湯」ともいいます。

「黄色」の名のつく生薬は、ほぼ熱を冷ます作用があるものです。

「夏至」も過ぎた今の時期、「梅雨」ですので季節は「土用」になりますが、治療としては「土用の治療」も入れつつ、季節を先取りした「夏」の治療をするのが良い時期です。

ちょうど「夏至」の今週水曜日、月1回行われる「不妊治療の相談会」では、「卵胞期」に季節の先取りの処方が多くなされました。

外気の気温が上がっていくと、それにつれ、やはり体も同調し体温が上がります。しかし卵胞期の体温が36度5分以上になってしまうと、卵の育ちが悪くなる、と言われています。

なるべく暑い外気と同調しないように、体の中は卵の居心地が良いような低温にすべきなのです。

そこで使われたのが「三黄瀉心湯」です。

ただし、「貧血」「出血が続いている」「脈が弱い」「腹に力がない」などの症状を持つ人には使用できませんので、注意が必要です。

原因究明

体外受精10回、人工授精6回、32歳Kさん。無月経歴10年。

昨年まで西洋薬で生理を起こすことで、周期を人工的に作っていましたが、昨年から10年行っていた今までの治療法に終止符を打ち、全ての治療を漢方薬に切り替えられました。

その結果、今では自力で生理が来るようになるまでになったのです。

3ヶ月ほどで自力で生理が来るようになったので、こんなことであれば、もしかしたら10年前のその治療を始めたときに、そのきっかけとなった原因を突き止め、それを除去するか、漢方薬の力を借りるかしていれば、おそらくすぐに自分の力を取り戻せただろうと思われます。

20代前半という若い頃からホルモンや薬漬けになっていた10年間。10年前に戻ることができれば・・・と思うばかりです。

しかし過ぎたことを言っても始まりません。

Kさんは、生理周期が整ってきた先月に再度人工授精をされました。しかし、良い結果にはつながりませんでした。まだ力が弱いのでしょうか・・・?

そして婦人科医より「一度腹腔鏡による検査をしてみてはどうか」とすすめられたのです。

内診などでわかる範囲では異常が見当たらないために、Yさんも気になっていたこともあり、あまり悩むこともなく検査をすることを決意されました。

そして腹腔鏡による検査・・・。

結果は、「内膜症」がみつかりました。

卵管は通っているけれども片側の卵巣に少し癒着があったということで、腹腔鏡でその癒着を剥離し、洗浄を行う、という処理がなされました。

それが原因で体外受精が成功せず、着床までもたどり着けなかったのか、はまだはっきりとはわかりませんが、何もみつからなかったわけではなく、原因が見つかったことはその検査の意義があったと言えるでしょう。

Yさんの少し傷つけた身体には、これからの明るい未来に向けて、術後の「お血」が溜まらないように、「婦宝当帰膠」、「シベリア霊芝錠」、「田七人参茶」を飲んでもらうようにしました。

少し身体を休ませた後は、きっと今までとは違う結果が得られるようになるでしょう。その日を楽しみに、これからも共に成功への道を歩んでいきます。

天使の係数?

「天使の係数」ならぬ「エンゼル係数」。

家計の支出に占める子育てにかかる養育費や教育費の割合を「エンゼル係数」と言うようです。

食費の割合を示す「エンゲル係数」をもじった言葉で、そのように名付けらたこの係数ですが、その割合は少子化が進行する中で、どんどん増える傾向にあります。

少子化であるからこそ、その少ない子供にかけるお金が増えてしまうのでしょう。

しかし生活水準と反比例する「エンゲル係数」とは異なり、「エンゼル」の方は、家計の支出が多いほど増える傾向にあります。

このように子育てや教育にお金がかかりすぎる近年、その結果として「子供をこれ以上増やさない」と考えている人が多くなっているようです。

どうやら少子化へのレールを日本はどんどん進んでいるようです。これからの日本の育児・教育事情はどうなっていくのでしょうか。何だかとても不安です。

即効性のない漢方薬?

結婚7年目の38歳Cさん。30歳過ぎた頃と言えば、職場では中堅社員となり、仕事も面白くなってきている頃。そんな時期に結婚されたCさんは、夫婦共々しばらくはやりたい仕事をに打ち込み、35歳を過ぎた頃から子供のことを考えよう、という計画でした。

そして昨年、そろそろ子供を考えようと何周期かタイミングを合わせていました。ところが、すぐに恵まれると思っていたのがそうは行かず、原因を解明するために婦人科で検診をされました。

検診結果は、FSH、プロラクチンの値が高めになっている、との診断でした。

しばらくはタイミング療法を続け、それで駄目であれば人工授精や体外受精に移る計画を医師より提示されました。

Cさんは、人工的に細工されることへの抵抗もあり、なるべく「自然のままで、自分の力で妊娠したい」という思いから、漢方による不妊治療に力を入れている当店のサイトに辿り着いたのです。

お問い合わせをされた時点でのCさんの生活スタイルには、「タバコ」と「コーヒー」が欠かせないものとなっていました。私達は不妊治療をススメるにあたって、まず「タバコを止めること」「コーヒーは1日1~2杯まで」を実行してもらうことを条件として、漢方薬をおススメしています。

そこで、Cさんにもそのことを約束してもらいました。

タバコを吸っていると、血が濁り、血流も悪くなり、「お血」の原因を作ることに繋がります。これは明らかに「不妊」を増進する要素の1つです。せっかく漢方薬を続けていくのですから、生活スタイルも良いようになるように改める必要があります。

Cさんは約束を守ってくださいました。

お薬は、「炒麦芽」を入れつつ「質の良い卵」と「環境の良い子宮内膜」のためのお薬を周期に分けて調整しました。

そして、2周期目。

何とご本人もびっくりするほど早くに、漢方薬の効果が現れたのです!それも「妊娠」という形で・・・!

今は、自分とは違う小さなドクドクという心音に耳を澄まし、静かにその感動を胸に抱きながら、毎日を漢方と共に過ごされています。

そのCさんから「感動のひとこと」をいただきました。

<感動のひとこと>

妊娠しました!38歳の私が漢方薬と出会い、何と1ヶ月で妊娠!信じられませんでした!

不妊治療のクリニックでFSHとプロラクチンの値が高いと診断され、妊娠しにくいと言われていました。落ち込んでいたそのときに、見つけたのがここのHPでした。漢方薬は即効性がないと聞いたことがあり、年齢的にも焦りがあったために、漢方薬を頼ることにためらいを感じました。

しかし、友人も子宮内膜症を漢方薬で治したという話を思い出し、藁をもすがる思いで連絡を取ってみました。

メールのやり取りで、とても丁寧で温かいアドバイスを頂くことができ、ここなら信じられる!と感じ、漢方薬を服用することを決意しました。

直接お会いしたこともなければ、お話したこともないのに、メールのひとつひとつの言葉に愛情を感じ、信じることができたのです。あんなに止めることのできなかった「タバコ」をスッパリ止めることができたのも、その言葉の中にある「あなたを絶対に妊娠させますよ!」という思いを感じたからでしょう。

漢方薬を、先生を、信じて良かった。心からそう感じます。漢方薬は、決して遠回りではないのですよね。

自然に近いIVF?

体外受精(IVF)の際に受精卵を育てる新装置が東大グループにより開発されました。

IVFの過程で、採卵した後、受精卵を妊娠しやすい「胚盤胞」にまで育てることができる確率は、40~50%。それがこの開発された新装置で行えば、その確率は80%までにも上昇するという結果が得られました。

なぜそのように確率がアップしたのでしょうか・・・?

それはその培養方法が、自然妊娠と近い環境で受精卵を育てられるからのようです。新装置は、母体となる患者の子宮内膜の細胞を培養して、その中で受精卵を育てるために、自然妊娠のような環境が作ることができるといいます。

従来は培養液の中で育てられた受精卵は、その半分強は、胚盤胞にまで育たないために採取できる数が少なかった場合は、胚盤胞ができませんでした。しかし、この新装置を使用すれば、成功率が高いために、排卵誘発剤を使用し、卵巣に無理をかけたくさんの卵子を排卵させなくても良くなるかもしれません。

どんどん進む高度医療技術。

どんどん自然のものから遠ざかり、人工のもののみで作られてしまうことには抵抗を感じますが、人の手が入るけれども自然に近いものになるのであれば、進む技術を応援したいですよね。