妊娠中のアトピー

最近妊娠中のアトピーの方が来店されています。

妊娠初期のMさん、妊娠後期のTさん。妊娠によりアトピーがひどくなり、皮膚科から出される内服薬もステロイドも使えなくなり、困ってのご相談にこられました。

妊娠3ヶ月のMさんは顔面、肘部、手掌が苔癬、紅斑、痒みを伴いとても辛そうでした。また、妊娠7ヶ月のTさんは腹部、肘部と四肢の指に滲出性の小丘疹ができ、見るからに痒そうでした。お2人とも妊娠されてから皮膚状態が悪化したのでした。妊娠により体温上昇、異種蛋白による反応かと思われます。

漢方薬には、<涼血清営顆粒>、<瀉火利湿顆粒>、<当帰飲子>、<三物黄ごん湯>など症状により使えますし、<五行草>、<五凉華>、<白花蛇舌草>などの健康食品も大事な時に使える強みがあります。

うれしいことに<瑞花露ソープ>、<瑞花露ローション>、<瑞花露クリーム>のセットがお肌に優しくアトピーのスキンケアに良く使われ、大変好評です。Sさんも、Tさんも、漢方薬を服用していただき皮膚の状態も随分綺麗になってきました。これで出産までは何とか良い状態を保たれると思います。

Yさんは妊娠後期(8ヶ月)からアトピーが悪化し、痒みのため夜も寝られず来店されました。涼血作用のある漢方薬と瑞花露のスキンケアで随分楽になり出産までこぎつけました。そして生まれたしっかり者のMちゃん、お肌ツルツル、透き通るようなお肌で、羨ましいくらいの美肌です。心配した乳児湿疹も無く、アトピーも無く、健やかに1年をすぎました。

「妊娠中のアトピー悪化」に安心して服用できる漢方はありがたいですね。

Mちゃん来訪!

始めまして!お店に入ってくるや否や「あっ、Kさんだ!」と声が出るほど。新米パパに抱かれて気持ちよさそうにMちゃんが来店してくれました。うれしい初対面です。

「始めまして!」 「この世に生まれての感想は?」 と思わずMちゃんにインタビューしちゃいました。ママもパパもとってもうれしそうです。Mちゃんが生まれて本当に幸せ家族になったようです。

Kさんが初めて来店されたのは3年半前。2つのクリニックを経由して漢方薬を求められたのでした。Kさんは31歳で、寒がり、冷え症、疲れやすいを訴えていました。PRLが高くテルロンも服用してました。

漢方薬は<周期療法>で飲んでいただきました。何度か高温期が18日と続いた日がありましたが、残念ながら高温維持ができず、月経が始まっては落胆したものでした。ご主人にも<海精宝>などを服用していただき、「元気な父体つくり」を試みてきました。なかなか自然周期で授からず、ARTに進まれましたが漢方薬もしっかり服用してもらいました。

漢方薬の服用期間が長かっただけに思いも倍で、妊娠が判明した時はご夫妻は勿論、部外の私もうれしさと共に、安堵感が湧いてきました。「良かったね!」 「丈夫な赤ちゃんを産むのですよ!」と願わずにはいられませんでした。

そして初対面が実現したのでした。「高プロラクチン」と「パパの力が少し弱かった」のを克服し、かわいいMちゃんの誕生に店内は華やぎ、小さな生命体が元気のオーラーを放っているようで、みんな元気をいただきました。

ありがとうMちゃん!あなたのおかげでみんなが活気づきました。Kさんご夫妻に感謝!

52歳の胚移植

Uさんは52歳、漢方薬を服用してから2ヶ月が経過しました。遅い結婚でしたが「出来るものなら赤ちゃんを授かりやい」とクリニックに通い始めたのが3年前。

若い頃卵巣嚢腫をOPE、小児リュウマチを患い、高校の時は無月經を経験してきました。現在は子宮筋腫(3mm)があります。今まで人工授精5回、IVF(体外受精)5回をされていますが妊娠にまで至りません。だんだん良い卵が出来なくなってきたので、「何とか授精できる質の良い卵を作ってください」と相談にこられました。

早速<周期療法>を始めました。IVF-ETをされますので、とにかく質の良い卵ができるよう、<補腎剤>と<補血・養血剤>を中心に漢方薬を組み立て、服用してもらいました。

そしてやっと出来ました。自然周期で排卵誘発剤を使わずに良い卵が出来たのです。採卵も首尾よくでき、授精もでき、分割もスムースに行き、綺麗な4分割の胚を移植する事が出来たのです。胚移植を報告してくれたUさんのお顔が紅潮していました。聞く私もいささか興奮気味に聞いていました。それではなんとしても「着床してほしい!」と、<周期療法>で胚移植による高温期の漢方薬をお勧めしました。着床しやすいようにと4種類の漢方薬を判定まで服用してもらうよう話しました。もう祈るような気持ちです。

「52歳で授精可能な卵ができる」素晴らしい事です。「卵が出来にくい」 「質の良い卵がほしい」 このような方が多いのではないでしょうか? 

同じ悩みを持っている方、高齢で赤ちゃんを望まれている方への福音となるでしょう!!

続・ひよこママの会に来てくれました

昨日の続きです。

A君はもうすぐ3ヵ月に入ります。ママはA君を妊娠する前からアトピーで漢方薬を飲まれていました。A君はしっかりアレルギーパパ&ママから遺伝子を引き継いで生まれてきましたね。くりくりお目目であたりの状況を伺っていましたね。

「赤ちゃんは腸の粘膜が弱いためアレルギーの検査で陽性になりやすい」  「何かを食べた後、お口の周りが真っ赤になるなら食物アレルギーの検査を受けてみてください」との小児科の先生のお話でしたね。「お肌のカサカサは入浴後の保湿で対応してください」とも。お肌のかさかさのお子さんはとても多いですね。

A君ママも母乳で育てていますので、A君の腸を丈夫にするようママが漢方薬を飲んで、母乳からA君に伝わっています。もう少し期間が過ぎればお肌も綺麗になるでしょう!

Sちゃんは体重が足りない、いわゆる「低体重」でこの世に生まれてきました。Sちゃんママ
は赤ちゃんを望んでいたのですがなかなか出来ず、出来ても赤ちゃんが育ちにくい「抗リン脂質抗体」を持っていました。ARTをしながら漢方薬を希望されて来店。<周期療法>で漢方薬を4ヶ月服用され待望の妊娠。とてもうれしかったですね。あのときの幸せと不安なお顔が思い出されます。

体重が足りなかったため、あちこちの病院で検査されて成長の経過を見ているようです。でも3ヵ月経って体重も3000gを超えてきました。心配しているママさんに先生も 「遅れて成長しているのだから、少しぐらい1日の体重が増えすぎても、今が大きくなる時と思ってみてください」 と優しくアドバイスをされていましたね。

先生がうつぶせにしてあげると、しっかり首を持ち上げてみていましたね。「かっこいいよ~!」先生の声が励みになり安心しましたね。きっとスタートは遅れていてもきっと追いつき追い越すでしょう!頑張ってSママ。この次、第二子のために<婦宝当帰膠>を服用しているママ。みんなで応援しましょう!

小児科の先生は 『子育ては何よりも「夫婦仲良く」。家族の中の人間関係はその子の将来に大きな影響を与えると』話されていました。ママ中心の子育てですが、パパの存在も大切です。夫婦仲良く子育てしてくださいね

ひよこママの会に来てくれました

先日第13回目ひよこママの会を開催しました。

生後3ヵ月から9ヵ月までのかわいい赤ちゃん4人。

その中で、遠くからパパの運転でこられたEちゃん。Eちゃんが生まれるまでのママはたいへんでしたね。結婚してから11年間、ひたすら辛い治療に通っていましたね。漢方を飲みながらARTを進めていました。

<周期療法>の漢方薬を服用して8ヶ月。待望の赤ちゃんが授かりました。うれしかったですね!妊娠されてからも逆子といわれてお灸をしたり、羊水が少ないといわれ心配したり…大変でした。

初めて会うEちゃんは出産まえの心配をよそに元気で、上機嫌に一人遊びをしていました。小児科の先生から「発達は大丈夫!」と太鼓判をおされよかったですね。パパとママの愛情を一杯うけてしっかり育つことでしょう!ママさん体調を整えて2人目の準備を始めましょうね!

また、Uちゃんはお兄ちゃんがいます。ママが2人目が欲しいといって漢方薬を希望され、早速<周期療法>を始めましたね。<婦宝当帰膠>などの漢方薬を服用して4ヶ月で待ちこがれた赤ちゃんを授かりました。Uちゃんママはとってもうれしそうでした。

Uちゃんはママのおなかでしっかり育って3500gを超えてこの世に生まれてきました。もうハイハイもでき、しっかり発達も出来ているようで先生も安心してしぐさを見ていましたね。ママが言うには「2人目なので子育ても楽かな?と思っていましたが、Uちゃんにはやはり1人分手がかかります」と話されていましたね。流石ママ、しっかり捉えています。存分に係わってあげてください。

出自を告知するということ

不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター養成講座で 「出自を告知するということ」 というテーマで、家庭養護促進会の岩崎美枝子さんのお話を聞きました。

神戸市と大阪市の児童相談所とタイアップして、実親に育てられない子供に代わり家庭(里親や養親)を探し「あなたの愛の手を」運動を45年間も実践してきた方のお話でした。とても感動的で胸を打ち心重く響きました。子育てを経験してきたわれわれにはその子らの姿、親の姿が自分達とダブらせてみられ、びんびん響いてきます。

「実は、私達はお前の本当の親ではないんだよ」と打ち明けることが多いが、「本当の親」の意味はなんでしょう?「子供にとっての親とは」何でしょう?

近年、第三者からの精子・卵子・胚の提供による生殖医療で生まれる子供が増えています。AID(非配偶者間人工授精)では1万人以上の子供が生まれています。その子供達の多くは自分の出生の事実を知らされないまま、秘密にされたままでいます。子供達は自分の出生の真実を知りたいのです。私が同じ立場なら親探しをするでしょう! 辛いけど当事者には「告知する」ことが必要でしょうね。

AIDの母親は何気ない言葉に神経をとがらせてしまうというのです。「誰に似ているのかな?お父さんに似てないね!」我々もよく口にする言葉です。でもとっても傷つける言葉であることも知りました。

AIDの子に告知する例をイギリスの本から紹介してくれました。

「パパとママはずっと親になりたいと思っていた。 でも、そのためには何かの助けが無ければダメだと言うことがわかったの。 精子と卵子が一緒になって赤ちゃんが出来ることはお前も知っているね。 さて、悲しいことに、お父さんの精子が足りなかったんだ。 それでクリニックや病院の助けで、ある男性「ドナー」の精子を分けてもらったんだよ。 お前がママのおなかにいるってわかったときは、パパとママはなんてラッキーなんだろうって信じられなかったし、お前が生まれたときには、月まで飛び上がるぐらいうれしかったよ。 それからずっとお前を愛してきたし、これからもずっと愛してるよ…」

AIDをされているAさん、Hさん、Oさん、親になるのはとっても大変だけど、あなた達の「愛」で秘密のない家庭を目指してくださいね!

公費負担

先日「不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター養成講座」に参加しました。

医師、看護師、カウンセラー、エンブリオロジスト、薬剤師など、毎回500~600名を超える方々が参加し、2日間にわたって、各分野で活躍するわが国の第一人者の講師の方のお話を聴くことが出来るのです。参加するたびに、新鮮な知識にワクワクして充実感を得ています。

今回は「生殖医療の基礎知識」として<荒木重雄>先生のご講演の中から諸外国における胚移植の状況が話されました。

諸外国に比して日本は多胎妊娠、多胎分娩が多く、そのため胚移植数の制限が見直されているとのこと。中でも印象的だったのは、ART(高度生殖補助医療ーIVF-ETなど)先進国のスエーデン、ベルギーなどは、不妊カップルの経済的負担を軽くするため公費負担が明文化されているとのことです。

スエーデンはARTは公費で施行され、ベルギーでは6周期まで公費で受けることができるとのことです。さて、わが国はどうでしょう!

わが国では547施設でART(高度生殖補助医療ーIVF-ETなど)が実施されているようですが、まだまだ先進国には及びません。全て自費!各自治体によりいくらかは補助を受けられるようですが微々たるものです。

厚生労働省では特定不妊治療費助成事業として、年収730万円以下、1回につき10万円、年2回まで、通算5年間までの助成金が支給されるそうですが、それも各自治体により取り扱いが違うようです。

経済的に苦しい若いカップルが、ARTの費用、漢方薬の費用と工面している姿には、早く公費で治療が受けられるようになって欲しいとつくづく思うのです。