宝源を構成する成分の話 No.3

<ハルコガネバナ>山茱萸(ミズキ科)
中国や朝鮮に分布する落葉樹で、1722年に朝鮮からはいってきたことが小石川御薬園の記録にあるそうです。
春小金は、早春の明るい黄色の花が、冬を吹き飛ばすように咲くのが愛らしく感じられ全国に広まったとのことです。
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幹は5mほどに伸び外側の皮が薄片になって禿げる特徴があります。
花は葉が出ない3月頃黄色の4枚の花弁、おしべ、めしべの小花が小枝の先に対生し、多数集まって散形花序につきます。
(3月お彼岸のころ、京都東山の大谷祖廟に咲いています)

薬用にする果実は秋に収穫しますのでアキグミともいわれ、赤く熟した実を噛むとグミのような渋みと酸味があります。
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奈良県でも生産されていますが、中国産のものがどうも品質が良いようで、よくつかわれています。
この渋みと酸味が宝源に生かされています。
秋に赤く熟した果実を採取し熱湯にしばらくつけて、ザルにあげて半乾きになったら種を取り除き
果肉だけを日干しにして使います。
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疲労回復に強壮に山茱萸酒として利用されます。
「古方薬品考」という書物に「神経のいらだちを鎮め、性欲を回復させ、小便の頻数や腰痛などを治す」と書かれています。

また、中国では重陽の節句(9月9日)に佩びる風習があります。
日本では重陽の節句(9月9日)には菊の花を用いて食用に供されますね。
(タカサブロ、トウネズミモチ、ハルコガネバナの話は私の薬用植物の恩師、井沢一男先生の昔の講義録から集めて紹介しました。)

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イカリソウの花

庭に目をやると紅紫色の花をつけたイカリソウが咲いています。地上では桜が満開になる頃、ひそやかにそっと咲いてくれる、可憐とは言い難いが、一度見ると忘れそうにもない名前と花です。

ここでちょっとご紹介・・・Ikarisou_2

イカリソウは生薬名を淫羊かく(インヨウカク)といい、古くから強壮強精薬として有名です。本草綱目と言う薬草の古文書には「四川の山奥に淫羊と言う動物がいて、1日に百回も交尾する。それは<カク>という草を食うからだ。そこで、この草を淫羊かくと名付けた」と書いているそうです。

昭和初期の某大学の動物実験によると、雄動物の精液量が増量したといわれています。当店にもイカリソウの生薬があります。時々強壮・強精のお茶として、あるいはホワイトリカーにつけて「淫羊かく酒」を作られる方もおられます。精液量が少なく悩んでおられる方にこんな道端の薬草が福音をもたらすかもしれませんね!

ヘパリン自主回収!

ヘパリンは血液凝固阻止剤として医療機関には無くてはならない大事なお薬ですが、この度、厚生労働省がヘパリン投与後にアレルギーなどの重い副作用がアメリカで相次いでいることから、ヘパリンを製造・販売している日本国内3社が自主回収を始めたと発表しました。

ヘパリンは豚の小腸からとった成分を精製して作る薬で、人工透析などに使われる重要な治療薬です。

また私たちが相談している不妊治療に、あるいは流産を何回も繰り返す方の原因の一つである<抗リン脂質抗体>にも使われています。「不育症」の治療に服用されている方もたくさんおられます。

自主回収されたら困る方がたくさんいますが、いったいどうなるのでしょうか?

このように副作用が強く重篤な症状が出るようなお薬で、赤ちゃんの身体は大丈夫なのでしょうか?私も心配になってきます。

漢方薬では胎盤の血流をよくして赤ちゃんに充分な血液を供給するため<冠元顆粒>や<田七人参>などを使います。

漢方薬の場合は植物が原材料ですので副作用が少なく安心して使うことが出来ます。ただ実験データーとしてのエビデンスがないのが残念です。臨床的に証明できればもっと普及することが出来るのにと思いつつ、「ヘパリン自主回収」のニュースを聞いていました。

夏の味方!

「夏の養生と漢方」と題して第5回目のカルチャースクールの講座を行いました。

その中で暑い夏を過ごすために最適な漢方薬を紹介しました。その名は「生脈散(しょうみゃくさん)」です。

生脈散」の名は、「気を回復すれば全身に脈が充実する(生じる)」という働きを現し、心肺の気と津液を補う目的で用いられるものです。

つまり、発汗や肉体・精神的疲労(気陰の消耗)などに伴う倦怠感の改善に使用されますので、汗をかき過ぎたり、体力を消耗することによる夏ばての改善にぴったりです。

また夏に起こりやすい「心筋梗塞」「脳卒中」などの心臓・脳血管障害の予防にも最適です。

その昔、毛沢東主席が3度目の心筋梗塞を起こして危篤に陥ったときに、「生脈散」の静脈注射により甦った話は有名です。

その他、体外受精の際に、この「生脈散」を体外受精培地・体外発生培地に添加すると移植可能胚発生率が向上する可能性がある、という報告もあるとか・・・?その名前からそのことはありえる話のように思えますが、その信憑性は定かではありません。

夏ばてしていては進むべき仕事も計画もなかなか思うように進みません。甘酸っぱい中に苦味を少し含む味の「生脈散」を片手に、まだまだ続く暑い夏を乗り越えてください!