夏の味方!

「夏の養生と漢方」と題して第5回目のカルチャースクールの講座を行いました。

その中で暑い夏を過ごすために最適な漢方薬を紹介しました。その名は「生脈散(しょうみゃくさん)」です。

生脈散」の名は、「気を回復すれば全身に脈が充実する(生じる)」という働きを現し、心肺の気と津液を補う目的で用いられるものです。

つまり、発汗や肉体・精神的疲労(気陰の消耗)などに伴う倦怠感の改善に使用されますので、汗をかき過ぎたり、体力を消耗することによる夏ばての改善にぴったりです。

また夏に起こりやすい「心筋梗塞」「脳卒中」などの心臓・脳血管障害の予防にも最適です。

その昔、毛沢東主席が3度目の心筋梗塞を起こして危篤に陥ったときに、「生脈散」の静脈注射により甦った話は有名です。

その他、体外受精の際に、この「生脈散」を体外受精培地・体外発生培地に添加すると移植可能胚発生率が向上する可能性がある、という報告もあるとか・・・?その名前からそのことはありえる話のように思えますが、その信憑性は定かではありません。

夏ばてしていては進むべき仕事も計画もなかなか思うように進みません。甘酸っぱい中に苦味を少し含む味の「生脈散」を片手に、まだまだ続く暑い夏を乗り越えてください!