2007年3月アーカイブ

37歳Tさん。5年経っても恵まれないので、ご夫婦で不妊治療を受けようと検査をされたのですが、西洋医学的には特に問題はありませんでした。

問題は、「疲れやすく」、「肩こりが酷く」、「寝つきも悪く」、「胃も弱い」などの症状を持つご主人のTさんの方に原因があるのではないかということで、奥様がご主人Tさんの相談票を記入し、ネットにて相談をされました。

Tさんの症状はたくさんあり、ご本人も家族も大変だと思われます。

「気虚症状」の 「疲れやすい」「体がいつもだるい」「衰弱」など
「肝郁症状」の「イライラする」「気分が沈む」「眠れない」「寝つきがよくない」など
「肝血虚症状」の「涙が良く出る」「視力減退」「眼のかすみ」など
「腎虚症状」の 「体がほてる」「汗」「尿が近い」「耳鳴り」「腰痛」「夢を見る」「眠りが浅い」など
「肝脾不和症状」の 「胃が弱い」「食後のゲップ」「胸焼け」「心下痞」「昼間なまあくびがでる」「下痢」「歯槽膿漏」「口内炎」など

たくさんの不調がありますが、まずは「肝脾不和」を改善し、胃を元気にすることが大切です。

胃が元気でないと「胃の気」が低下し、結果的に先天の気の「腎」の力も弱ってきます。「腎」が生命力を養う大切な経絡で、特に生殖器系に深く関係しているところです。男性に限らず女性も不妊で悩む人は、生命力の源である「腎経」を補っていく必要があります。

Tさんの場合は、「腎」を補うことも必要ですが、胃腸が働いていないと大切なお薬も吸収することができず、その効き目も半減してしまいます。

そこで、「肝脾不和改善」と「補腎のため」に「半夏瀉心湯」と「参馬補腎丸」をオススメしました。それらを併用することで、胃腸の血行がよくなり機能が回復し、併せて補腎されることで、様々な症状が少しずつ改善していくことでしょう。

よく2~3種類の漢方薬を症状に合わせておすすめすると、その効能書きを読み「自分には関係ない症状だから要らない」と判断され、片方だけのお薬を選ばれることが多くあります。

しかし漢方薬は生薬も単味よりも複数のものを混ぜてその相互作用を利用するように、より効果があがるように複数のお薬を混ぜたりします。また記入されている効能書きは代表的なものしか記すことができず、その中の生薬の何がどんな風に作用するので、それに効くのかといったことは記入されていません。

従って、生薬そのものの働きを利用して症状に合わせて処方することが多く、効能書きからはかけ離れた使い方をすることの方が多いのです。

数種類おすすめするのは、それぞれの働きを相互に利用したいからで、どれも改善には必要なものなのです。できれば数種おすすめしたものは、併用され使われるのが良いです。

月経期でもないのに「出血」が起こる「不正出血」は不可解なものです。一体何が起こっていて出血しているのか、心配になります。そんな時に、基礎体温表をつけていると、何が原因で出血が起こったのかが大体わかり安心します。

33歳Kさん。「周期11日目で出血しているのですが、どうしたら良いでしょう?お薬はそのまま飲んでも良いでしょうか?」との問合せ。

しかしKさんは基礎体温表をつけておられないので、どんな状況下で出血したのかが把握することができず、通常であれば黄体(高温)期になる3~4日後が過ぎたもう少しの期間、様子をみてもらうことにしました。Kさんは基礎体温をつけることがストレスになるためにつけておられませんが、この様な通常でないことが起こったときに、少し不便な上に心配が募ってしまいます。

基礎体温表をつけていた場合の「周期11日目の出血」の分析は、以下のようになります。

①卵胞(低温)期であった場合は、卵胞(低温)期の不正出血となります

②排卵期の出血なら排卵期出血になります

③黄体(高温)期なのに体温がガクッと下がってしまったときの出血なら、ホルモンのアンバランスによる不正出血です

④黄体(高温)期の体温が37度を越えるような高い中での出血なら、血熱による不正出血です

⑤月経期の延長上の出血なら、月経期排泄不充分による不正出血です

⑥過度の疲労やストレスがかかった後の出血なら、体調を崩したことが原因の不正出血です

その量や期間にも寄りますが、月経血の排泄不足による不正出血の⑤以外は、排泄を促す漢方薬ではなく、止血や補気作用のあるものを使用することになります。また統血作用が弱っていることも多くみられるために、「脾」を補うものを併せて使っていきます。

どの漢方薬を使うかは卵胞(低温)期や黄体(高温)期によって異なってきますので、その症状が起こった時が周期のどこに当るのか、を知ることができていれば早くに対処することができるのです。

妊娠や出産を望んでおられない人でも、もし不正出血などの症状がみられる場合は、是非基礎体温表をつけてみてください。原因がわかり、安心することができます。

36歳Mさんから可愛いGくんの顔写真入りのお便りが届きました。

写真の画面にはおもちゃを握り締めたGくんの元気な姿が写っていました。写真はMさんの家のある一部分を切り取ったものですが、そこからは家全体に広がり包まれる明るさや、笑い、声が聞こえ、十分にMさんの幸せが伝わってくるものでした。

Mさんは25歳までは順調に月経が来ていたのが、25歳を過ぎた頃から徐々にその量が減り、周期も早まるようになってきました。3年前に体調を崩したことがきっかけで、月経が半年以上もない日が続き、その後は一定の周期で来朝することがなくなっていました。

Mさんが漢方の道を進み始めたのは一昨年の春。その年の2月からまた月経がない日々を過ごしていた時でした。その頃、病院からは黄体ホルモンの「ノアルテン」を処方され、月経周期の調整がなされていました。また多嚢胞性卵巣であることも診断されていました。

ノアルテンを服用している関係で基礎体温は高めであったために、良い卵胞が育ちにくい状態であったこと、育っても多嚢胞性卵巣のために排卵が難しいこと、などが問題点であることが見て取れました。また、「立ちくらみ」「腰痛」「口渇」があり、下は「胖大」「薄白」であることから「気虚」「腎虚」などもあることがわかりました。

一昨年春から本格的にMさんの漢方薬による体質改善が行われました。

まずは周期を整えること、基礎体温を低くすること、に重点を置き、周期療法ではなく、全周期を通して漢方薬を服用しつつ改善するのを見ていくことにしました。使ったのは「トウシャン」「六味丸」「桂枝茯苓丸」「シベリア霊芝錠」など。

そして夏ごろには月経周期が27日ほどになってきていました。その頃より、漢方の処方は周期療法に変え、「クロミッド」と併用しながら周期を整え、卵の質を良くするように計っていきました。

そしてその秋。Gくんが宿ったのです!

11月末にはGくんの心臓の音が確認され、それ以降その心臓は鼓動を止めることなくGくんはこの世に無事に誕生したのでした。

あれからもう8ヶ月。

育児を楽しみながらふっと一昨年の春のことを思い出されたMさん。

「その頃は『不妊』という現実を受け止められず、『どうしよう』と考えてばかりいました。『漢方だけは珍しく真面目に毎日飲んでたね』と主人に言われ、半年という短い期間で妊娠できたのは、やっぱり漢方のおかげだなぁ、と本当にそう思います。」

と元気いっぱいのGくんの写真にメッセージが添えられていました。

幸せいっぱいのMさん。これからも人生山あり谷ありですが、Gくんの笑顔に会う日までの高い山も乗り越えてきたのですから、これからやってくる山も難なく乗り越えることができることでしょう。

『「子供を持つことができる」ということが支えになり、辛い治療も耐えることができた』とがん治療を行った25歳Nさんは語ります。

抗がん剤などの影響で、不妊になっても妊娠できるように、がん治療を受ける前に卵子を採取し凍結する保存技術の進歩は著しく、融解後の卵子の生存率は95%を超えるようです。

しかし全ての患者が採卵できる条件が揃っているわけではなく、採卵までには1ヶ月弱の期間を要するために、病状が安定していることが必要です。そのためにがん治療前に卵子を採取・凍結することを断念する患者も多いようです。

そこで別の取り組みとして、放射線治療の際に、卵巣機能をできるだけ温存するために、卵巣の上に放射線を遮断する板を覆うなどする臨床研究も始められています。

そしてさらに、卵巣組織の一部を凍結保存して、がん治療終了後に凍結組織を患者にもどす方法で妊娠の機会を提供できるような治療もなされています。この方法であれば、卵巣はすぐに採取できるために諦めることもなく、がん治療後に自然妊娠する可能性もあるといわれています。

昨今、婦人科系のがん患者が急増しています。乳がんの発症率も30歳以下で増加しているといいます。乳がんの早期発見・早期診断・早期治療の大切さを伝えるピンクリボンキャンペーンなどの活動により、早期がん治療の成果が上がっている一方で、その後の不妊対策も同時に取り組んでいかなければならないと考えます。

しかし一番大切なことは「がん」などの病名がつく前に「未病」の治療をすすめていくこと。「未病」は病気になっていない状態を現すのではなく、「未だ病にならず」という意味で、もう既に体の中では経絡的にバランスが崩れている状態なのです。

その状態を発見し治療をすすめ、「病」にならないようにするのが「東洋医学」の強い部分です。西洋医学では何ら病名がつかない状態で、治療の方法もありません。是非、「未病」を早期に発見し、漢方薬もしくは鍼灸などで治療をされることをおすすめします。

「子供をお腹の中で育てそして産む幸せ」は女性の特権です。どんな時も諦めないで、しかし焦らないで、その幸せを掴みましょう。

「特に女性の治療家に多い症状ですね。心包経が虚していますよ。だから腎経が関係している生殖器系に影響して不妊や生理不順の症状になっているのですよ。」

初の「ホロトロピック・センター」を築いたY医師のところを訪れた鍼灸師の35歳Kさん、勉強も兼ねて治療を受け、そのように診断されました。

「ホロトロピック」とは、グロフ博士の造語で、「全体性へ向かう」という意味で、意識の成長・進化を現しているようです。

西洋医学がどんどん高度化していく一方で、その限界が指摘され、最近では東洋医学や民間医療を取り入れた「ホリスティック医療」が盛んになっています。特にその方法を推進しているのが西洋医学を学んできた医師であることが、よりその医療の限界を感じた結果であると言えるでしょう。

漢方や鍼灸を取り入れ、治療を行っている医師の中で、特に外科医が多いように感じるのは、結局悪いところを取り除いてもまた違うところから悪いところが再発し、また取り除く・・・。結局追いかけっこの末に亡くなっていくパターンが多いからだと感じざるを得ません。

「ホリスティック」はギリシャ話のホロスが語源で英語で「全体」を意味するものです。「ホリスティック医療」とは、病気を部分として捉えるのではなく、心と体は一体であるとし、その全体を調整することで病気を根治しようという考え方です。

「ホロトロピック」も「ホリスティック」も「全体」という部分では同じなのですが、「ホリスティック」は医療に関することに限られるのに対し、「ホロトロピック」は意識の成長・進化を中心に考えているのが主な相違点のようです。

Y医師のセンターでは、様々な治療方法を取り入れ、人間の心身がアンバランスになってしまった状態を根本より改善していくように個々人のプログラムがなされているようです。

Kさんの場合、刺絡治療により経絡の調整が行われました。心包経と三焦経、小腸経もアンバランスになっているということで、「内関」「郄門」「外関」「小海」に刺絡が行われました。その後、胸がすっとしたようです。

「治療家が心包経を痛める」という理由は、「治してあげたい」と思う気持ちが強すぎて、自分の「気」を入れ込んでしまうからだとY医師は言います。熟練した治療家であれば、人に自分のものを与えてしまうようなことはないのですが、まだ慣れていない治療家や熟練していても少し弱くなっている場合は、「想い」が同調してしまい、特に心包経を痛めてしまうことが多いのです。

また漢方薬の「桂枝加竜骨牡蛎湯」を処方されました。これは桂枝湯に「竜骨牡蛎」を加味したもので、「竜骨・牡蛎」には鎮静、強壮の効き目があるので、虚弱な人で興奮しやすく疲れやすい人に使うものです。脈は力がなく、臍の部分で動悸がしていることが多いものです。

結論としてKさんの今の体のアンバランスは「心」の乱れから来ているもので、それを調整すれば、頭からの異常命令による月経不順は改善されるといった診断でした。

Kさん自身もわかっていることでしたが、一度はまり込んだポケットからはなかなか抜け出せずにいてずるずると来てしまった現状から早く抜け出さないとならないことを認識されたようです。改めて自分自身の鍼灸治療と当店の漢方薬にてポケットから抜け出せるように計画中です。

Y医師のような心と体のバランスを診て、治療方針を立ててくれる実力のある治療家がもっと日本で育っていって欲しいものです。もしそれが1人でできないのであれば、その道で実績のある漢方医、医師、鍼灸師・・・などが力を併せて予防医学に取り組んでいけるようなセンターを築いていきたいものです。

排卵障害には高プロラクチン血症など様々な原因がありますが、その1つに多嚢胞性卵巣(PCO)があります。卵巣の皮が固くなり、卵巣の中に十分に成長していない卵胞が多くでき排卵を妨げているのです。

症状としては、「不妊」「生理不順(間隔が長い)」「無月経」「肥満」「にきび」「不正出血」「多毛症」などがあります。

診断は、脳の下垂体から分泌される黄体形成ホルモン(LH)が過剰に分泌されること、卵巣に多数の卵胞の嚢胞状変化が確認されること、などの基準が当てはまることによりなされます。

もし無月経のまま治療をせずにいると、稀に子宮体癌の発生に繋がることもあると言われています。

しかし治療といっても、排卵誘発剤を使用して排卵を促すか、カウフマン療法やピルを使用して月経を起こすことしかできず、それにより根本治療には至らないのが現状です。ただ質の良い卵が育ち排卵すれば妊娠は可能なために、不妊治療では排卵誘発剤がよく使用されます。

しかしこの誘発剤、あまり長く使用すると、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になりますので、 期間を区切って、3周期使用すれば、3周期休み、そしてまた3周期・・・と卵巣の様子をみながら進めていくのが良いでしょう。卵巣が腫れてしまってから休めるのでは遅いです。回復にも時間がかかりますので、反って治療を長引かせることになってしまいます。

また西洋薬の排卵誘発剤は多胎妊娠を多く招きます。その症状の程度にもよりますが、できれば漢方薬の「爽月宝」「冠元顆粒」などにより調整していくのが良いでしょう。

漢方薬にて多胎になったり卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になることはまずありません。あくまでも漢方は自分の力を引き出すだけで、自分の力以上の無理な力を加えるわけではないからです。

「排卵障害かな」と感じている人は、まずは検査をし、自分の状態を把握しておくことが大切です。その上で、自然派志向の人は是非漢方薬をお選びください。

あと何年かで50歳を迎えるUさん。

昨年までは病院の治療も漢方薬の周期療法もしっかり続けておられました。しかしどんどん変わっていく体、なかなかホルモン剤にも反応してくれなくなった体に、もう薬漬けの不妊治療は止めようと決意されたのです。

漢方薬に出会ったのは一昨年の終わり頃。漢方薬にもっと早くから出合っていれば、ここまで来ずにもっと変わっていたかもしれません。

しかしそれは結果論であって、早くに出会っていても同じことだったかもしれませんが、明らかに漢方薬に出会ってからUさんの体は元気を取り戻し、排卵期のおりものが増加するなど卵巣がしっかり働いてくれている指標となることが多く現れたのは事実です。

今年に入り、Uさんはもう治療を止めたと言えども急速に体が衰えていくのを黙って見ていることはせずに、自分なりに「漢方薬の補腎薬は飲み続けよう」と決め、「婦宝当帰膠」「杞菊地黄丸」「補陰湯」を続けておられます。

それから無排卵の月経が2度来潮。その状態に体温を見るのも測ることも嫌になり、基礎体温表をつけることを放棄。3月に入って世の中は冷え込んでいるのに自分自身が温かいことに気づき、思い出したように体温を測ったところどうやら高温期に入っている様子。しばらくその高温が続き、そして来潮。

もう卵が出来ることもそして排卵することも諦めていたUさん。きちんと排卵して高温期になり、正常な月経が来たことにとても幸せを感じたと言われました。

そうなのです!「高温期がある」ということは「きちんと排卵した」ということで、「排卵した」ということは「卵がきちんと出来ていた」ということであり、まだまだ女性ホルモンが出て、卵巣が働いているという証なのです!

まだまだ諦めることはありません!しっかり補腎をしていれば、これからも卵巣が働き卵ができることでしょう。いつまでも希望と夢は持ち続けてください。その夢は時期によっていろんな形に変わっていくでしょうが、夢を持ち続けることはとても大切なことです。Uさんの今の夢は何でしょうか?これからも夢に向かって輝くUさんでいてくださいね。

「下唇の下の方に赤い筋が現れるんですけど、何でしょう?鍼で何とかなりますか?」

26歳Eさんが3ヶ月ほど前に鍼灸治療に来られた際に言われました。もともとアレルギー体質で頚肩凝り症のEさんは、近くにお住まいの2年前にはほぼ週1回のペースで鍼灸治療に通っておられました。

その間、頚肩凝りが良くなっただけでなく、アレルギーの症状が出ることも少なくなり、肌の調子が良くなり、以前はシーズンに1回は耳が痛くなり、耳鼻科のお世話になっていた症状も全く無くなったと言うので、楽しく治療に通っておられました。

しかし半年前に大阪から飛行機で1時間半ほど離れたところへ居住することになってしまいました。3ヶ月に1回くらいの割合で、その他の用事も兼ねて、Eさんは鍼灸治療に足を運んでくださっています。

3ヶ月前のEさんの「下唇の下の方の赤い筋」の症状は、場所的に明らかにホルモンバランスが崩れているものと思われました。Eさんは少し前に歯医者に掛かった時、抜歯の際の強い麻酔が原因だと思っていたようです。麻酔をしたのはその側の下歯でしたので、その影響でアレルギー反応が出たのだと思ったのです。

しかしその麻酔をしてからやや1ヶ月は経過しているのにまだその赤い筋が出ているのは、おかしいことです。麻酔の影響であればもう回復しているはずです。それがまだ存在するのですから他の原因であるはずです。

「きっとホルモンバランスが崩れているはずですから、基礎体温表をつけてみてください」と指示しました。

そして約3ヶ月が経ちました。

あれからEさんは真面目に基礎体温表を付けていました。そして自分の体調が手に取るようにわかってしまう基礎体温表に、驚きと楽しさを感じているようでした。

「ちょうどお正月前後に無茶してたらこんなになって、生理が来なかったんです!」

その時期の基礎体温表は、延々と低温(卵胞)期が続いていました。そしてミニ高温期が出来て、来朝していました。またその時期のお肌の調子は最悪だったらしく、顔は赤く腫れあがり、熱を持っていたようです。まさに血熱です。出るべきものが出ずに熱となってEさんの弱い皮膚に症状が出たのでしょう。

今周期はきちんときれいな体温を現し、予定通りに来朝していました。

そして「下唇の下の方の赤い筋」の症状は、以前より薄く、出ない日もあるようになったようです。

その症状が、Eさんが無理をしていることが分かるリトマス紙のようなものだと言うことを告げ、Eさんには生活スタイルに気をつけてもらうように話をしました。

以前であれば定期的に鍼灸治療にて調整することができましたが、距離が離れてしまった今は、ある程度のことは自分自身でケアしてもらわなくてはなりません。今までの無理しすぎていた生活から、自分をケアする良い方向へ進めるように3ヶ月ごとにこれからも指導をしていく予定です。

「いつもより生理が遅れているので、妊娠検査薬にてチェックしたら陽性反応が出たんです!」と喜ぶTさん。

基礎体温表を見てみましたが、決してきれいな基礎体温表になっていず、排卵の時期も特定できないくらいのもので、低温と高温の差もほとんど見られない状況でした。

体温表を見る限りでは妊娠したようには見受けられないものなのですが、もしかしたら計り方がよくないのかもしれません、陽性反応が出たということですので、しばらく漢方の安胎薬を服用しながら様子を見てもらうことにしました。

妊娠が成立すると、絨毛膜から胎盤が形成され、その胎盤の絨毛組織からヒト絨毛性ゴナドトロピンと呼ばれるホルモンが急速に分泌され、妊娠を存続させます。この分泌されたヒト絨毛性ゴナドトロピンは、尿に排泄されます。

ヒト絨毛性ゴナドトロピンを分泌する絨毛は受精卵由来であるために、絨毛の存在は「受精卵の存在」を意味し、さらに「妊娠」を意味していることになるのです。

この陽性反応がすぐに陰性になることは多くあり、ごく初期の流産で、臨床的には確認されないまま自然流産をしていることはよくあることなのです。不妊治療をしていたり妊娠を常に意識している人だからこそ、陽性になることを確認できるのであって、通常の場合は、それも確認しないうちに通常のように来朝していることになっていることでしょう。

ただ不妊治療や黄体機能不全でヒト絨毛性ゴナドトロピンを投与している場合は、陽性反応が出てしまいます。

また妊娠していない女性や男性でヒト絨毛性ゴナドトロピンが確認される場合は、hCG産生腫瘍などが考えられますので注意が必要です。しかしこれは極めて稀な疾患です。

また閉経後の女性で、妊娠とは無関係なヒト絨毛性ゴナドトロピンが尿中に認められ、陽性反応が出ることがありますが、妊娠の時とは異なり、その数値が増加することはなく一定であるために妊娠ではないことがわかります。

反対に妊娠している人で、ヒト絨毛性ゴナドトロピンの値が低かったり、異常に高すぎたりする場合は、妊娠の異常が考えられます。妊娠中であれば、定期的に検査に行きますので、適切な処置がなされるでしょうが、それ以外の場合は、何らかの処置が必要かもしれません。何か不思議に感じたときは、早めに産婦人科へご相談ください。

器質的疾患がなく、生理不順や不妊症で悩む人達は、比較的体力のない人、血圧や体温が低めの人、が多いように見受けられます。

その原因として「朝食をしっかり摂らない」「不規則な生活」「寝不足」などが多くあげられます。つまりそのような不規則なことをすることによって、血圧や体温を調節している自律神経が乱れてしまい、結果としてそれらの症状を引き起こしてしまうのです。

動脈硬化の予防には、血圧は低い方が良いのですが、低血圧であれば「冷え症」「むくみ」「だるい」「頭がぼーっとする」「めまい」などの症状を伴い、辛いものです。

その改善策としては、「朝食をしっかり摂る」「十分な睡眠をとること」「適度な運動を行うこと」を心がけてください。

朝食がどうしても食べられない人には「ケイギョク」「婦宝当帰膠」などが飲みやすくて良いでしょう。

朝食を食べることができる人には「チーズ」を取り入れると良いというデータも出ているようです。朝食でなくても1日に50gを目安に特にチェダーチーズを食べると、低血圧の改善につながると言われています。

何となく「チーズ」と言えば、脂肪分のかたまりで、「太る」というイメージがありますが、反対にエネルギー代謝を促進し、肥満解消に効果があるとされているビタミンB2を多く含むためにその心配もありません。また、皮膚や粘膜を整えるビタミンAも豊富のために、美容にも良いです。

またお酒の共にチーズを食べるのも理にかなっていて、チーズに含まれる8種の必須アミノ酸の中のメチオニンは、アルコールの分解を円滑にしながら肝臓の働きも高める作用もあるというので、もってこいのおつまみということになります。

血圧が低めで、むくんだり、冷えたり、やる気がでなかったり・・・で悩んでいる人は、是非、生活スタイルを改善するとともに、「ケイギョク」、「婦宝当帰膠」、「チーズ」などを食生活に加えてみてください。きっと元気が出てくるはずです!

東洋医学では、「春」は「肝」に当てはまり、その時期には経絡の「肝経」にトラブルが起きやすい時期になります。

また「春」は「木」の性質を持ち、「青」の色に偏りやすくなります。つまり、「木」が真っ直ぐ上に伸びるように、体内に巡っている「気」が上がりやすくなる時期であり、そういう状態になると、顔色や眼の色が青っぽくなったりします。

イライラして青筋を立てている人、気が上って独り言や歌を歌う人、肝経が乱れ生理不順になる人、ニキビが酷くなる人、などがこの時期、周りに増えていませんか?

それは「春」の「いたずら」なのです!

それらの症状はこの時期の一時的なものですが、長引いたり、そのまま症状を持ち続けることのないように、調整が必要です。

まずは「疏肝理気」が必要です。

漢方薬では「逍遥丸」です。その中に含まれる「柴胡」と「薄荷」が肝気を疏肝してくれますし、「当帰」と「芍薬」は肝気を柔らかくしてくれます。また「茯苓」、「白朮」、「甘草」、「生姜」が健脾し、脾を苛めないように予防してくれるので安心です。

しかし、あまりにも肝気が欝滞しすぎて「脾」を痛めつけてしまった場合は、「逍遥丸」では少し力不足のために「開気丸」の力を借りることになります。

不妊や生理不順などで悩んでいる人達は、もともと「脾」が弱いことが多いものです。従って、「春」が深まって「肝の気」が多くなり、「脾」を苛めるようになるこの時期は、ますます「脾」が弱り、基礎体温表が乱れてしまうことになります。

当店でもこの今の時期、「開気丸」の処方をよく使っています。

食材では少し「酸味のあるもの」を摂ると良いです。今、旬の甘夏や八朔なんか良いでしょうね。後は、気が欝滞しないように、適度な運動や深呼吸を心がけてください。

「肝」の強い気に負けないように、しっかり「脾」の力を立て直し、これから本番を迎える「春」に備えていきましょう!

子宮腺筋症とは、子宮の筋層にできた子宮内膜症のことです。

子宮の内膜が筋肉の中に入り込み増殖して発病します。子宮筋腫のように子宮が腫大し、子宮の筋肉層に潜り込んだ子宮内膜が、月経時にはその場で出血をしてしまうために、酷い生理痛が起こるとともに出血が止まりにくくなります。

それが度重なると、卵巣や腸との癒着が起こり、子宮内膜症を合併することも少なくありません。

これを西洋医学的に根本的に治療するとすれば、子宮を摘出すれば良いのですが、未婚や妊娠を希望している女性にとってはそれは避けなければなりません。病巣の部分だけを取り除く手術もありますが、多くは病巣が広範囲に及んでいることが多いために根治には繋がらず、再発する確率が高いと言われています。

そこで、おすすめしたいのは、病巣を取り除き、その後は再発しないように体質改善を漢方薬にて行っていく方法です。

つまり内膜症や癒着が起こりやすい体質であることがもともとの原因ですので、活血・疏肝作用のある漢方により、その体質を徐々に改善していけば再発には繋がらないということです。またもともとその様な体質であることがわかっていれば、漢方薬を続けることで腺筋症を含む内膜症、子宮筋腫にもならずに済むわけです。

35歳Mさんは、その方法で成功し、現在妊娠中です。

Mさんには活血・疏肝に加えて、補腎作用のある漢方薬も加えて、腎も強めるようにしていきました。その土台作りによりMさんはめでたく授かることができたのです。

現代医学では治療が難しいと言われる「子宮腺筋症」ですが、西洋医学と東洋医学の良いところをうまく利用することで、その症状改善も夢ではありません!是非ご相談ください。一緒に良い方法を見つけて行きましょう。

35歳Yさん。職場で今まで以上にパソコンを使う機会が増え、画面も大きく、デュアルディスプレイで仕事をこなしていかなくてはならなくなってから、だんだん遠くのものが霞んで見えるようになってきました。

今までなら夕方にそのような状態になっても寝て朝起きたら眼もすっきり、ばっちり遠くまで見えていたのが、最近は朝から遠くが霞むようになってきました。おまけに夕方の車の運転はかなり危ない状態になるほど、辺りが見えにくく、焦点が合わなくなってきてしまいました。

さらにパソコン機器に囲まれて電磁波の中で仕事をしているためか、その時期に責任ある仕事を任され、かなりの精神的ストレスがかかったためか、生理不順にもなってしまいました。

仕事をバリバリこなす一方、Yさんは妊娠も希望していたので、生理不順になることはこの上なく悲しい出来事だったのです!しかも昔から「眼が良いこと」が、視力の悪い人口が増えたこの現代では、唯一Yさんの自慢できる事柄だったのに、それが果敢なくもなくなってしまうかもしれない事態が起こっているのです!

これは何とかしないとなりません!Yさんはすがる思いで漢方薬を求めて来られました。

Yさんの中で起こっていることは「肝血不足」です。また「肝腎陰虚」もあるようです。

「肝」は眼を養うのですが、眼の使いすぎにより肝血が不足し、また仕事の残業により寝不足もあったことから「肝を養う時間」に就寝できていず、寝不足が「腎」をも弱らせてしまった結果、生理不順を引き起こしてしまったのです。

その治療には主に「滋補肝陰作用」のある「杞菊地黄丸」を使用し、併せて「婦宝当帰膠」による「補血・疏肝理気作用」により、何とか肝血を潤すように持って行かなければなりません。

周期に合わせてその他の漢方薬も組み合わせ、Yさんの症状の改善を計っていきました。

初めはあまり変化がわからなかったのが、3周期ほど続けた頃から徐々に変化が現れ始めました。

今まで卵胞期が長くなっていた生理不順の状態も、少しおりものが見えるようになってきて変化が現れてきました。それと同時に朝から眼が霞むこともなくなってきたのです。さらに夕方の焦点が合わなくなる症状もなくなりました。

要するに、水晶体や眼筋の働きが年齢のために衰えたのではなく、無理な眼の使いすぎやストレスにより「肝」「腎」にかなりの負担がかかったことが原因でそのような症状が出たのです。もちろんそのまま放っておくと、もう視力も元に戻らなくなってしまったでしょうから、Yさんが何もせずに過ごしていたら、原因は年齢ということになっていたことでしょう。

早めに「肝腎」の調整をして良かったですよね。まだしばらくYさんは、現代人の希少価値である「視力2.0」を掲げることができそうです。

「1人目を出産した後のママが一番きれい」とよく言われます。

それはママになったということ、そして子供を持てたという「幸せに満ち溢れている顔」をしているからだけでなく、今まで体に溜めていた悪いものを出産により子供と共に外に出すからなのです。

出産をした人よりも出産をしていない人の方が、子宮や卵巣などのトラブルが多いこともそのようなことが関わっているのかもしれません。

出産後は子供が自立するまで特別なことがない限り、ママは子供を守り続けます。出産前ももちろんお腹の中でママは子供を守り育てていくのですが、その反対のお腹の中の子供がママを守ってくれることもあるのです。

灯油やガスなどの不完全燃焼により生じる一酸化炭素。一酸化炭素は酸素よりも約250倍も赤血球内のヘモグロビンと結合しやすいために、頭痛、耳鳴り、眩暈、吐き気の初期症状を経て、昏睡状態に陥ってしまうという、空気中の濃度が高いと危険なものであることはよく知られています。

40歳Cさん。夜中に産気づきかけたのと少し寒くて眼を覚ましました。「あなた、病院に行かなくちゃ!ねぇ、ストーブは消しちゃったの?」隣に寝ていたご主人に声をかけましたが、ぐっすりと眠っている様子。隣の部屋で寝ていた子供達にもこれから病院に行くことを告げるために様子を見に行ったCさんは、家族の異変に気づきました。

家族はみんな寝ているのではなく、一酸化炭素中毒にて昏睡状態に陥っていたのです!

即救急にて病院に運ばれ、家族みんなの無事が確認されました。また病院にて出産したCさんの赤ちゃんも高圧酸素療法により、一命を取り留めました。

あの晩、Cさんだけがなぜ中毒にならなかったのか・・・?それは体内の赤ちゃんが、ママの代わりに一酸化炭素を吸収してくれていたからなのです。またそのお陰で家族みんなの命も救われました。

体内にいながらにして家族を守る赤ちゃん。赤ちゃんの、生命の、「力」は想像以上にすごいものですね。

3月3日はひな祭り、3月8日は国際女性の日であることから、3月1日~8日は「女性の健康週間」とされ、この1週間に各地で女性の健康づくりについてのセミナーや講習会などのイベントが行われていました。

月経開始の12歳頃の「思春期」から、30歳前後の「成熟期」を経て、閉経までの50歳前後の「更年期」、そして閉経後の「老年期」。

それぞれの「期」で女性の体はどんどん変化していきます。その基となるのが女性ホルモンの「エストロゲン」。「エストロゲン」は思春期以降に卵巣から分泌されるホルモンで、このホルモンのバランスが保たれることで、月経周期が整い、妊娠できる体になっていくのです。

しかしそのバランスが崩れることで、卵巣機能も崩れ、「不妊」「月経痛」「子宮筋腫」「卵巣嚢腫」「子宮内膜症」「ニキビ」などの疾患を引き起こすことになるのです。

またそのホルモンが減少してくることにより、「更年期障害」「骨粗鬆症」「動脈硬化」「高脂血症」などの疾患を引き起こすことになります。

女性であるがゆえに健康と密接に関わっている「エストロゲン」。うまくそれが分泌され、卵巣がしっかり働いているかどうかを自分で確かめことが大切です。その手段としてあるのが「毎朝基礎体温をつけること」なのです。

このことは婦人科医も良く知っているはずのことなのですが、病院にて治療を行っている人が「先生から基礎体温表はつけなくていい、と言われていますのでつけていません」と言われることが多くあります。

おそらくホルモン療法を行っている最中は、自分の力での基礎体温ではないので参考にならない、との判断なのでしょうが、ホルモン療法を行っている時でも基礎体温は大切なものです。ホルモン剤にしっかり反応しているか、この時期までは反応していたのに、ここからは反応しなくなった、などの情報を掴むことができます。

それにより、ホルモン療法をもう少し続けると良い結果を得られるか、このまま続けていても体を壊すだけなのか、がわかるのです。

初めての相談の中でも基礎体温表をつけていない人が多くいます。妊娠を希望していなくても、自分の女性ホルモンの経緯が良く把握することができますので、是非、女性であれば初潮から閉経まで基礎体温表をつけていくことをおすすめします。

その体温表より、今自分の体の中で何が起こっているのか、把握することができ安心です。例えば、若い人であれば「ニキビ」が出てきたら、確かに基礎体温が乱れていたり、動悸やホットフラッシュ、不眠などが出てきたら、女性ホルモンの不足が基礎体温表に現れているはずです。

その様にバランスが少し崩れた時だけ、婦人科に行って調整したり、そうならないように日頃「婦宝当帰膠」「加味逍遥散」などの漢方薬で予防したりすることで、いつまでも健康で美しい女性であることができるのです。

気象庁から「ソメイヨシノ」の開花予想日が発表されました。例年よりも早い開花で、大阪では25日だということです。

43歳Sさん。1年半前に当店を訪れたときは、絶望の中でフラッと立ち寄られたのでした。

その日は婦人科病院からの帰りで、医師より「もう卵がほとんど出来ていませんので、あなたが妊娠できる確率は5%です。」と・・・。あまりにものショックでどうして良いかわからずに、途中駅で見た看板を見て、それが指し示す方向へ進んでいったのでした。

そして辿りついたのが当店の漢方薬局でした。

今までの経過、今後の治療計画を話されていくうちに、今まで曇っていたSさんの心が少しずつ晴れてくるのがわかりました。

「漢方で何とかなるかも・・・。」

Sさんはそう感じ、曇天の隙間から差し込む明るい光を発見したかのように、気持ちがほぐれ、全身の血液が巡って行くのを感じ、Sさんの顔に血の気が戻ってくるのが見て取れました。

Sさんは高プロラクチン血症、不規則な生理の改善のために「カバサール」と「プラノバール」を服用されていました。また時にはエストロゲンを補うために「プレマリン」を、黄体ホルモンを補うために「デュファストン」を服用され、Sさんの基礎体温表は、あたかもきれいな線を描いているかのようでした。

しかし、これも作られたもので、Sさん自身の力ではありませんでした。

その証拠に育つ卵はほとんどない状態。

何とか自分の力を取り戻し、良い卵を作ることができるようになれば、体外受精も成功するはずです。

一昨年の10月末から本格的な周期療法を始め、「婦宝当帰膠」「杞菊地黄丸」「双料参茸丸」「シベリア霊芝錠」「オリジン」「冠元顆粒」などを使い分け、良い卵が採卵できるよう調整していきました。

そしてそれから4ヵ月後、「できない」と言われた「卵」が出来るようになったのです!これには婦人科医も驚いた様子でした。しかし採卵までは至らず、そのまま漢方の調整は続きました。

そして1年後の先月、やっとやっと採卵が出来たのです!しかも今月、分割した卵を戻すことができたのです!!この日をどれだけ待っていたことか・・・!

この日を夢見ても、夢と化してしまいそうだった1年半のあの時、フラッと何も考えずに立ち寄ってしまったけれども、あの時にSさんが漢方に出会わなければあのままこの日に巡り合うことはなかったことでしょう。導かれるべきして導かれた、と言っても過言ではありません!

諦めずにここまで来て、良かったですよね。

これから桜が美しく咲くように、Sさん夫婦にも心の花が咲き、その花が散ったあとはきっと可愛い実を結んでくれることでしょう。

今日は啓蟄。24節気の1つで、大地が暖まり、冬の間土の中に眠っていた虫が這い出てくる日、とされています。

ところが今日は日本列島は冬型の気圧配置になり、雪が舞うほどの気候でした。昨日までは暖か過ぎるほどの気候でしたので、花粉や黄砂も加わって、「腎」と「肺」の弱い人には辛い時期だと思います。

さて暖かくなる4月を前にして「そろそろ断乳をしようかな」というママは多いのではないでしょうか。

最近は1歳を過ぎても無理に母乳をやめさせる必要はない、という考え方が主流のようです。しかし赤ちゃんに「卒乳」を任せていると、どんどん知恵がついてきてなかなか止められなくなってしまい、親子共々辛い思いをしないとならなくなりますので、1歳くらいで止めるのがちょうど良いでしょう。

断乳するときは、突然止めたりしないようにしてください。まずはお乳を与える時間を短くしていき、次に回数を減らしていき、3日ほどあげない日を作っていく・・・というように徐々に離れていくようにしないと乳腺炎を起こしてしまったりします。

またその時期に油っこいもの、カロリーの高いもの、甘いもの、などを食べると詰まりやすくなっている乳腺が余計に詰まってしまいますので、気をつけてください。

そして漢方薬の「炒麦芽」を服用すると、よりスムーズに断乳ができます。夕方から夜にかけて、お乳を出すホルモンであるプロラクチンの値が高くなっていきますので、特に夕方以降に「炒麦芽」を服用するのが効果的です。

いつでもどこでもサポートしてくれる漢方薬。お困りのことがあればいつでも何でもお問合せください。

腎陰虚に対する治療法則は「滋補腎陰」「滋陰降火」です。漢方薬は「六味地黄丸」。症状は「腎虚」の症状に加えて「手足がほてる」「頬が紅い」「口渇」「不眠」「潮熱」「便秘」などです。

それよりももっと熱象が強い「陰虚火旺」の場合は、それに「知母」と「黄柏」を加えた滋陰清熱作用のある「瀉火補腎丸」を使います。症状は「六味地黄丸」の症状の「手足のほてり」「口渇」「潮熱」などの熱象がより強く現れます。

これらの漢方薬は、補腎陰が必要である卵胞期によく使用します。特にホルモン療法により基礎体温が高くなってしまった場合、また更年期様症状により卵胞期の体温が高めの場合、に使用します。

39歳Iさん。漢方のことを勉強され、ご自身が医師であるために自分で自分の漢方処方を行い、周期療法を試みられていました。

ホルモン療法を行っているわけではありませんが、卵胞期の体温が高めであることから「六味地黄丸」を、また「お血」症状があることから「冠元顆粒」を服用されていました。

何となく改善されてきたように思えましたが、改善のスピードが今ひとつだったために、また自分なりに処方を変えていきました。しかしだんだん卵胞期が乱れ、それに連れて黄体期も乱れてきてしまいました。結局自分でどうしたらよいかわからなくなり、一度診て欲しいと問合せをされました。

まずは崩れてしまった体調の立て直しが必要です。決して処方が間違っていたわけではありませんが、もう少しそれに加えたら良いものやこの時期には飲まない方が良かったものなどがあったようです。

道に迷ってしまったときは、そのまま先に進まずに、正しい道を確かめることをおすすめします。

「桃の節供」については昨年その歴史や慣わしについて書きました。

 ★「桃の節供」 http://www.tsudo-pre2mama.com/2006/03/post_1823.html

今年は「桃」について記します。

さて「桃の節供」ですが、なぜ「桃」だったのでしょうか?「桃」については、旧暦の3月に咲く花で、3月を代表する花だったことからのようです。また「桃」は女性を思い子とさせる花であることから、女の子の節供には「桃の花」ということになったようです。

それなら「桃」から産まれた「桃太郎」はなぜ男の子だったのか?これにはたくさんの説がありますが、実は香川県では女の子だったという話もあるようです。あまりにも可愛かったために鬼にさらわれないように「桃太郎」と名づけたとか。

この「桃太郎」の話ですが、上流から流れてきた桃を食べた老夫婦が若返った結果、桃太郎を授かったというものが明治初期まで主流でした。これは神話の中に、桃には邪気を祓い、不老不死の力を与える霊力のある果実とされていたり、仙人には桃は欠かせない果実とされていることから、霊力のある桃から産まれる「桃太郎」の話が生まれたようです。

さてこの「桃」ですが、漢方では「花」「葉」「種」をそれぞれその薬効に応じて使用しています。

「花」は、「白桃花」と称し、利尿・緩下薬として浮腫、便秘の治療に使われます。

「葉」は「桃葉」と称し、皮膚病の浴剤として使用されています。特に赤ちゃんの「あせも」には安全で効果的であるために、よく利用されています。

「種」は「桃仁」と称し、活血・排膿・潤腸の効能があり、月経障害、腹部腫瘤、下腹部痛、神経痛、打撲傷、化膿症、便秘などに使用されています。それを含んだもので、「お血」による月経障害や生理痛などに使用する「桂枝茯苓丸」はとても有名で多く使用されています。

生活に馴染み使用されてきた「桃」、それには神秘的な力も備わっていることは昔から感じられていたようです。そんなことを考えながら桃を見ると、何だか違って見え、その神秘的な力を受けることができるのではないか、と思ってしまったりします。

38歳Cさん。結婚7年。自然妊娠を希望し、極力ホルモン剤などには頼りたくなく、ましてや体外受精に対しては拒否反応を占めるほど。

実際に子供を望むようになったのは3年ほど前。それと同時に漢方薬も「婦宝当帰膠」から徐々に始めていました。

周期療法を始めたのは2年前。周期療法を始めてからしばらくして、基礎体温の改善は見られるものの一向に兆しが見えないことに「どうもおかしい」と思ったCさんは、初めて婦人科を受診。その結果、着床を妨げている子宮筋腫が見つかったのです。大きさは3cmほど。しかしちょうど卵が着床するべき位置に存在するために、それが受精卵の着床を妨げている可能性が大きいとの診断でした。

「まだ間に合う!できることはしておこう。」と手術を決意し、腹腔鏡下手術により核摘出手術を行いました。

それから半年の昨年10月、とてもきれいな基礎体温表になったので、「今回は・・・?!」と期待していたけれども結果は残念!しかし安定してきた体調に良い兆しだと思っていた頃でした。

しかし、10月の安定した基礎体温は奇跡のように、11月そして12月と全く排卵する兆しもなく、低温期が延々と続いていました。

「おかしいなぁ」と再度婦人科を受診。血液のホルモン検査により、女性ホルモンであるエストロゲンの数値が低く、排卵期に多くなるはずの脳下垂体前葉から出る卵巣刺激ホルモン(FSH)が高く、黄体化ホルモン(LH)も高い数値であることがわかりました。つまり卵巣がお休みしている状態で、卵胞が育っていないのに排卵させようと刺激ホルモンが無理に働いている状態なのです。要するに、更年期様症状です。

Cさんにとってはかなりショックな結果でした。手術したことが卵巣に負担をかけてしまったのかもしれませんが、これは一概には言えず、手術しなくても子宮筋腫が卵巣に負担をかけ、行く行くはこの様な状態になっていたかもしれません。

「少しピルの力を借りて、卵巣を休めた方が良いかもしれませんね」と婦人科医。

しかしCさんは自分の身体の力を信じたくて、漢方薬にて特に「腎」の「滋陰」をするように「煎じ薬」を、補血・養血・調経のために「婦宝当帰膠」の服用を続けました。

しかし・・・!

1月、2月そして3月が来る頃にも全く身体の反応はなく、低温期は続いていました。もう3周期以上経ってしまったので、Cさんは断念して婦人科へ。

「お薬をお願いします!」とCさん。

「そうですね。このままだと閉経してしまうかもしれませんので、一度お薬で月経を起こしましょう。」

結局Cさんの不本意な道を歩まなければならなくなってしまいました。2週間のホルモン剤の服用です。ノルゲストレル・エチニルエストラジオールが成分である女性ホルモン補充薬です。

Cさんは「こんな感じでホルモン剤の壁を乗り越え、知らぬうちにホルモン漬けになり、体外受精などの道へ進んでしまうことになるのでしょうね・・・。」とポツリと呟かれました。

しかしこれはCさん次第で、今回のことも長い人生の中の1つの選択肢で、決してホルモン剤がいけないことではなく、うまくそれを利用して、自分の力を呼び起こすようにしていけば良いのです。2~3周期間は少しホルモン剤の力を借りて卵巣を休め、新たな身体で再スタートすれば良いことです。

その頃には季節も良くなり、身体への負担も軽くなる頃です。きっと良い方向に進むことでしょう。

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