もう8ヶ月

36歳Mさんから可愛いGくんの顔写真入りのお便りが届きました。

写真の画面にはおもちゃを握り締めたGくんの元気な姿が写っていました。写真はMさんの家のある一部分を切り取ったものですが、そこからは家全体に広がり包まれる明るさや、笑い、声が聞こえ、十分にMさんの幸せが伝わってくるものでした。

Mさんは25歳までは順調に月経が来ていたのが、25歳を過ぎた頃から徐々にその量が減り、周期も早まるようになってきました。3年前に体調を崩したことがきっかけで、月経が半年以上もない日が続き、その後は一定の周期で来朝することがなくなっていました。

Mさんが漢方の道を進み始めたのは一昨年の春。その年の2月からまた月経がない日々を過ごしていた時でした。その頃、病院からは黄体ホルモンの「ノアルテン」を処方され、月経周期の調整がなされていました。また多嚢胞性卵巣であることも診断されていました。

ノアルテンを服用している関係で基礎体温は高めであったために、良い卵胞が育ちにくい状態であったこと、育っても多嚢胞性卵巣のために排卵が難しいこと、などが問題点であることが見て取れました。また、「立ちくらみ」「腰痛」「口渇」があり、下は「胖大」「薄白」であることから「気虚」「腎虚」などもあることがわかりました。

一昨年春から本格的にMさんの漢方薬による体質改善が行われました。

まずは周期を整えること、基礎体温を低くすること、に重点を置き、周期療法ではなく、全周期を通して漢方薬を服用しつつ改善するのを見ていくことにしました。使ったのは「トウシャン」「六味丸」「桂枝茯苓丸」「シベリア霊芝錠」など。

そして夏ごろには月経周期が27日ほどになってきていました。その頃より、漢方の処方は周期療法に変え、「クロミッド」と併用しながら周期を整え、卵の質を良くするように計っていきました。

そしてその秋。Gくんが宿ったのです!

11月末にはGくんの心臓の音が確認され、それ以降その心臓は鼓動を止めることなくGくんはこの世に無事に誕生したのでした。

あれからもう8ヶ月。

育児を楽しみながらふっと一昨年の春のことを思い出されたMさん。

「その頃は『不妊』という現実を受け止められず、『どうしよう』と考えてばかりいました。『漢方だけは珍しく真面目に毎日飲んでたね』と主人に言われ、半年という短い期間で妊娠できたのは、やっぱり漢方のおかげだなぁ、と本当にそう思います。」

と元気いっぱいのGくんの写真にメッセージが添えられていました。

幸せいっぱいのMさん。これからも人生山あり谷ありですが、Gくんの笑顔に会う日までの高い山も乗り越えてきたのですから、これからやってくる山も難なく乗り越えることができることでしょう。