初の自然減

日本政府がまとめた人口動態統計で、この2005年は、「出生数が死亡数を下回る『自然減』となる」ことがわかりました。

今までにも政府や企業が「出産・子育て支援」に取り組んできましたが、この統計によると、その成果が現れていない結果となりました。

「なにが問題なのか」「改善すべきはどこなのか」・・・社会全体が意識改革をし、変わっていかなければならないところまで来ているようです。

どんどん増える「ニート族」、「結婚しない30代男女層」、「増え続ける教育費」、「要介護の人口増」・・・

この自然減になってしまった日本の社会を増加へと導く改革は、なかなか問題点が絡みすぎて、そう簡単にはいかないようです。

人口減の問題点は、「子供が減る」と、「労働力の低下」により日本の「産業の活力」が失われ、結果として「日本の経済力」が失われ、世界での「日本の存在」が危うくなる、ということに繋がっていきます。

何とか、この絡み合った問題点を少しずつでも解いていく意識改革をしないといけません。これから産まれてくる子供達、これから大人になる子供達に、「日本に産まれ、育ってよかった」と言ってもらえるような夢のある社会にしていきたいですね。

捏造された怖い光景

「どこかで自分のクローン人間ができあがっている」という「怖い光景」は捏造でした。

黄教授による「ES細胞論文捏造」の出来事。

理論上では「これだけできるはず」の仮説が、なかなか結果として結びつかないときの「もどかしさ」は研究者としてはかなりの苛立ちとともに感じることです。

ただその「苛立ち」を捏造によって消し去ろうとするのは研究者としてしてはいけないこと。結果としてやってしまっても心の中での「苛立ち」は消し去ることはできていなかったはず。おそらく黄教授は今、その心苦しさから解き放たれ、すがすがしい気持ちになってことでしょう。

今回は失敗に終わりましたが、近未来に作られるであろうこの「ヒトクローン胚からのES細胞」は、新たな医療技術を生む出すことになるはずです。それにより今まで難病と言われ、治療方法がなかった疾患へのアプローチが可能となったり、先天性の疾患で生活の制限のあった子供達にも明るい未来がやってくることは待ち遠しいことです。

しかしその傍らで、「最先端医療技術がもっと進んで欲しいと思う気持ち」と「どうしても科学を追及したいという研究者の思いにより起こりうる危険を避けたい気持ち」の2つの「思い」があり、おそらくあらゆる事件へと繋がっていくことも予想されるのです。

事件へと繋がる前に、真剣に話し合わなければならない瞬間がやってくる一幕をこの件で垣間見たような気がします。

不正出血の診断法

「不正出血」とは、「月経期以外の時期に出血している状態」もしくは「月経後に出血が続く状態」のことです。

中医学では、そのことを「崩漏」もしくは「崩漏下」といいます。

その字のそれぞれの意味は「崩」は「急激に多量の出血が起こるもの」のことで、「漏」は「だらだらと少量の出血が続くもの」のことです。

「漏」から始まり、それが長引き気血を消耗すれば「崩」に転化することがありますが、大体良く訴えられる症状としては「漏」の段階の人が多いものです。

その原因として「衝任脈」の損傷による固摂機能の失調によるものですが、衝任脈の損傷の原因としては「血熱」「気欝」「血お」「気虚」「陽虚」「陰虚」などがあります。

『「血熱」が原因で「崩漏」になる』とは・・・、

常々「熱がり」な体質で、「ピリ辛系の食べ物」を良く食べたり、サウナに入ったりするなど「熱邪の侵入」を受けると、熱が体の中に多くなり、その熱が原因で「不正出血」になること。

『「気欝」が原因で「崩漏」になる』とは・・・、

常々「イライラ」したり「くよくよ」したりと「抑欝」傾向の性格で、そのことが肝の欝熱を生み出し、肝の蔵血機能が失調し、「不正出血」になること。

『「血お」』が原因で「崩漏」になる』とは・・・、

月経期や産後に「冷え」や「熱」を受けた場合、「血お」を生じ、それが子宮内の循環を悪くすることで「不正出血」となること。

『「気虚」が原因で「崩漏」になる』とは・・・、

常々「脾気不足」であったり、「食べすぎ」「飲みすぎ」「疲れすぎ」などによって「脾気」を損傷することにより、「不正出血」になること。

『「陽虚」』が原因で「崩漏」になる』とは・・・、

もともとの先天の気が弱かったり、更年期などで、「腎陽」を虚衰され、「不正出血」となること。

『「陰虚」』が原因で「崩漏」になる』とは・・・、

もともと虚弱体質だったり、多量の出血、慢性病などにより「腎陰」が不足し、虚火により「不正失血」となること。

上記のように、一言に「不正出血」といえども原因は様々です。

本当にすぐに止めないとならない「出血」なのか、出ききらずに残っているから出ている「出血」なのか、によっても対処方法が変わってきます。

「不正出血かな」と思われる人は、必ず専門家に相談し、真の原因を追究して、根本より改善するようにしてください。

ヘルパー派遣で支援

ママになったばかりのママ達を支援しようと、ヘルパーを派遣する自治体が増えてきました。

その背景には、急速な少子化が進む中で、子育てに対する親の負担感が高まってきていることがあるようです。

以前は祖父母に手伝ってもらえたのが、核家族で孤立したり、晩産化で祖父母が体力的に無理だったりするケースが増え、ヘルパー利用者が増えているのです。

5歳児までのお子様を持つママの半数以上が、子育てに「不安」や「負担」を感じているという調査結果が出ています。「寝不足」「産後の体調不良」により、「疲れが取れない」と訴えるママが多いといいます。

家で、子供と2人で悩まずに、ヘルパー派遣によりすぐに近くに相談できる人がいるようにすることで、「精神的」「体力的」な負担を軽減させることも大切です。

「子育ては母親がやるもの」との頑固な囲いは取り払い、地域のみんなで少ない子供を育てていく、という意識を持つことができれば、孤立化することもなく、子供のためにも良いことです。

全て自分でやろうとせずに、人に任せられるものは任せ、自分の体と心を休めるように地域支援のヘルパー制度を利用することを考えてみるのも良いかもしれません。

早期発見の大切さ

昨日の「発掘!あるある大辞典Ⅱ」は、「女性の体を総点検」と題した年末特番でした。

その結論としては、「早い時期に健康の異常を点検し、その原因を発見し、治療を行えば、体へのダメージが少なくその後も快適に過ごせるが、発見が遅れると、ダメージが大きくなるので、異常は早いうちに点検を!」というものです。

番組の中で、その異常の発見方法をわかりやすく解説してあったので、以下にまとめてみました。

☆月経が女性特有の病気のシグナルである。正常な月経とは?

  「量は多い日でも普通のナプキンを2~3時間変えなくても良い程度」

  「月経周期は25~38日で、毎月一定」

  「日常生活に支障があるくらいの痛みはない」

☆月経の量が増える、期間が長くなる場合

  「レバー状の塊が出たり、下腹部だけが出てきたりしている人」は「子宮筋腫」の可能性

☆月経の量が減る、期間が短くなる場合

  「卵巣の機能が低下し、卵巣に液状の腫瘍ができ卵巣が腫れる」という症状の「卵巣嚢腫」の可能性

☆生理痛が我慢できないくらい酷い場合

  「『子宮内膜症』によって、子宮内膜細胞が生じた箇所が月経と共に痛んでいる可能性」

☆足の冷えがきつい

  「足の冷えが子宮や卵巣に悪影響を与える」

上記のチェックで、「いくつか当てはまる人」または「月経周期が一定でない人」は、是非一度検査に行ってください。

検査で原因がわかった場合、わからなかったけど調子が悪い場合も、是非漢方の扉を叩いてください。西洋現代医学と併せて治療を行うことで、より早くて確実でその原因を作った体質の改善も行うことができるために、その後もより快適に過ごせること間違いなし!です。

オリモノ

一般に、排卵の前後は「オリモノ」が増えるものです。排卵時には、割合にドロッとしたオリモノになり、排卵が行われたことを確認します。

中医学では、その「オリモノ」を「帯下」と呼びます。帯下の量が増え、色や質、臭いに変化があり、全身症状を伴うものを「帯下病」と捉えます。

帯下の多くの原因は、任脈(お腹の真ん中を縦に通っている経絡)が不固となり、帯脈(腰のラインを横に通っている経絡)の制約が失調することによるものです。

その他の原因として、

「脾虚(脾経の経絡が弱っている)」で運化が失調して内湿が降りる、

「腎虚(腎経の経絡が弱っている)」で任脈と帯脈の制約が失調して陰液が流出する、

「月経後」や「産後」で胞脈(子宮の経絡)が空虚になった時期に、湿濁が侵入して任脈と帯脈を損傷して起こる、

などもあります。

西洋医学的には、「腟炎」「子宮頚管炎」「子宮内膜症」などの疾病でも帯下病が起こります。

その治療としては、西洋医学的には「消炎剤」「抗細菌剤」の服用になりますが、中医学的には「健脾」「補腎」「昇陽」「去痰」を原則として、湿毒が強い場合は、「解毒」、「清熱燥湿」の方法を用います。

もし、「排卵期」でない時でも「オリモノ」が多くある場合は、これらの疾患を疑う必要があります。長い期間「オリモノ」があるからと言って何回も排卵をしているわけではないのです。まずは検診をおススメします。

婦人科医の独り言

婦人科医が不妊治療にやってきた37歳のAさんに、診察室で懇々と話をしていました。

「旦那さんと将来のことを良く考えて、どう生きていくかの将来設計をしてください。」

なぜ、そのようなことを婦人科医がAさんに言ったのか・・・。

それはその婦人科医の経験上、37歳くらいの年齢になって一生懸命に不妊の治療を行い、やっと妊娠できた40歳。その不妊治療を受けていたご夫婦が2人の考えを語ったとき、

「子供なんて要らなかった」

という結論に達したことが多いからなのです。

つまり、せっかく「子供ができること」の目標に向かって婦人科医も自分なりに最高の治療を施した結果がこういうことであれば、患者さんが負担する治療費も掛かる上に、今までやってきたことが、無駄になってしまうことがありうるからなのです。

不妊治療を受ける前に、自分達の様々な将来像を描いてください。

 ☆不妊治療を受け、子供が出来た自分達の将来

 ☆不妊治療を受けたけれども、授からなかった将来

 ☆不妊治療を受けずに、授からなかった将来

それぞれ自分達の年齢別にその将来像を描き、「本当に自分達の目指している『よろこび』とは一体何なのか」、を今一度自分に問いかけることも大切ではないでしょうか。

風邪予防に!

「風邪の予防」に「手洗い」「うがい」は欠かせないもの。今まで「手洗い」「うがい」はあまり効果がないと思われていたようですが、最近、これらの行動により風邪を防ぐことが出来るということが改めて言われるようになりました。

また、近年流行っている「ノロウィルス」による「下痢」や「嘔吐」の症状も、しっかりとした「手洗い」により防ぐことができます。

もちろん予防接種も予防の1つの方法ですが、接種後の予防で日常使えて安全なものをおススメします。

板藍茶(ばんらんちゃ)」です。

「板藍茶」には、「板藍根(ばんらんこん)」という生薬が含まれています。

漢方では、「清熱涼血」「解毒」の効能があります。

近年、中国では、「日本脳炎」「インフルエンザ」「ウィルス性肝炎」などへの効能も研究され、「板藍根」の注射液なども開発されているようです。

この「板藍根」の入った「板藍茶」で、うがいをするようにして服用したり、お茶に溶かしてお茶として服用したりすることをお勧めします。

この「板藍茶」は、お子様でも妊娠中でも安心して飲むことができるものです。是非、風邪の流行るこの時期に、お守り代わりとしてお持ちください。

水蛭の効き目

「水蛭」は「すいてつ」や「すいしつ」といい、日本や中国、朝鮮に生息する蛭(ひる)をそのまま乾燥したものです。

良く知られているのが、「蛭」はフランスやドイツ、オランダ、イタリアなどのヨーロッパで「瀉血療法(汚い血を出す療法)」の道具として利用され、「脳卒中」「緑内障」「肺結核」などの治療に応用されてきました。

「蛭に吸い付かれると血が止まらなくなる」と言われますが、これは、蛭の唾液の中に「ヒルジン」と言われる抗凝血物質が含まれているためです。

乾燥させたものにはこの「ヒルジン」は破壊されて含まれていませんが、「ヒスタミン様物質」や「ヘパリン」が含まれます。

「ヒスタミン様物質」は「血管拡張」や「血管透過性亢進」などの働きがあり、「ヘパリン」は血液を凝固させる過程のトロンボプラスチンに作用し、フィブリノーゲンがフィブリンという血液凝固因子へと生成されるのを防ぐ働きがあります。

これらの働きを漢方では「活血化お」「通経」の作用があると捉え、お血(血流が悪い状態)による症状に用います。

女性の5人に1人は持っていると言われるこれらの症状は、多くの人の悩みの種です。是非、自分に合った自然のお薬を見つけ、快適な生活を送ってください。

幸せの南京豆物語

中国では、古い楚国の文献にも記載されているように「民間で代々伝えられてきた風習」があります。

その中でも「結婚を迎える男女」のための風習で「南京豆」のお話を紹介します。

結婚を迎える男女のために、親族の中でも「縁起が良く」「子孫が繁栄し」「健康で長寿」の人が「敷布団」や「掛布団」を手作りで用意する、という風習があります。

その掛布団の縁に「棗(なつめ)」「栗」「南京豆」が縫いこまれるようです。

中国語で「棗」は「zao」、「栗」は「栗子(li zi)」と読みます。「zao li zi」と同音異義語の「早立子」の意味は、「早く子供ができること」です。

「南京豆」はその鞘の中にたくさんの実がなることから、「子沢山」を意味します。

つまり、その「棗」「栗」「南京豆」のセットで、「早く子供がたくさん産まれるように」との願いを表しているのです。

近年では、この手作りのお布団の風習はなくなってきているようですが、新婚家庭にお祝いに訪れるお客様に「棗」と「栗」をお茶菓子として出し、「南京豆」は紐をうまく細工して作られた作り物の部屋飾りが、「縁起物の飾り」として飾られるようになったようです。

中国に倣って、「棗」、「栗」、「南京豆」の3点セットをお部屋に飾ると良いことが起きるかもしれませんね。