子育てはゆっくりと

全国の児童相談所に、毎日様々な相談が寄せられます。

その中でも、昨年度に受けた「児童虐待に対する相談」は、33,408件。一昨年度よりも25%強増加したことが、集計結果にて明らかになりました。

虐待の種類別の統計は、「身体的虐待」が14,881件(44.5%)、「保護の怠慢・拒否」が12,263件(36.7%)、「心理的虐待」が5,216件(15.6%)、「性的虐待」が1,048件(3.1%)でした。

我が子といえども親のものではありません。思い通りに行かないことはたくさんあるものです。それが思わず「虐待」に繋がってしまうのでしょうか。

47歳のKさんが、「子育て」について次のように書かれています。

「子育てを通して痛感したのは、上を見たらキリがないということ。

自分の子供に対して『もっとこうしよう』『もっとこうなったらいいのに』と期待すればするほど、際限がなく、できないと感じるたびに落ち込んでしまう。

『これくらいでいい』『これだけできるのだから上出来』と、我が子に接してあげることが大切。他人と比べすぎないことが大事だ。」と。

あまりにも他人と比べすぎて本当の「我が子の良さ」を見落とし、我が子が目指していない方向へ無理に導こうとする結果、子供が反抗し、思い通りに行かないために「思わず手が出る」ということになるのかもしれません。

不器用だけれどもその子なりに目指そうとしているものが何なのか、をゆっくり見つめてあげることが大切です。きっと我が子の「良さ」が光っているはずです。