人によって様々な症状が現れる「悪阻(つわり)」。
安定期に入るまでの時期に酷い人が多いようですが、安定期を過ぎてもまだその症状が出ている人も居ます。
通常であれば「気持ち悪い症状」は、その原因を除去すれば良いのですが、「悪阻」の場合は、その原因が「お腹の中に赤ちゃんが居ること」なものですから、その原因を除去するわけにもいきません。
こんなとき、漢方では上焦(じょうしょう)を治す生薬である「黄芩」の煎じ液を服用してもらいます。少々苦いですが、その煎じ液を少しずつ何回にも分けて服用してもらうことにより、「吐き気」や「むかつき」を和らげてくれます。
また、その「黄芩」に加えて、「むかつき」を解消してくれるツボを刺激することで、さらに悪阻を和らげてくれます。
そのツボは、「内関(ないかん)」です。
心包経(しんぽうけい)という経絡に属するツボで、みぞおち部分のつまりを取り除いてすっきりさせる働きがあります。
(前回の「チャングムの誓い」では、毒のある実を食べて失神していた女の子のこのツボに鍼を刺して、毒素を吐かせていました。そのツボです!同じツボでも刺激方法により、吐かないようにさせたり、吐くようにさせたりするのです。)
ただし、まだ安定期に入らない不安定な時期のときは、あまりこのツボを刺激しすぎない方が良いです。その代わりに、みぞおち部分を「みぞおちから外に向かって」やさしくマッサージするのが良いです。
もし、鍼灸院が近くにあれば、その部分に接触鍼か金鍼を当てる(接触させるか当てるだけで、刺しません!)施術をしてもらうことをオススメします。
妊娠することは喜びですが、悪阻は辛いですよね。是非、「黄芩」と「ツボ刺激」にて乗り切ってください。