気象庁から「ソメイヨシノ」の開花予想日が発表されました。例年よりも早い開花で、大阪では25日だということです。
43歳Sさん。1年半前に当店を訪れたときは、絶望の中でフラッと立ち寄られたのでした。
その日は婦人科病院からの帰りで、医師より「もう卵がほとんど出来ていませんので、あなたが妊娠できる確率は5%です。」と・・・。あまりにものショックでどうして良いかわからずに、途中駅で見た看板を見て、それが指し示す方向へ進んでいったのでした。
そして辿りついたのが当店の漢方薬局でした。
今までの経過、今後の治療計画を話されていくうちに、今まで曇っていたSさんの心が少しずつ晴れてくるのがわかりました。
「漢方で何とかなるかも・・・。」
Sさんはそう感じ、曇天の隙間から差し込む明るい光を発見したかのように、気持ちがほぐれ、全身の血液が巡って行くのを感じ、Sさんの顔に血の気が戻ってくるのが見て取れました。
Sさんは高プロラクチン血症、不規則な生理の改善のために「カバサール」と「プラノバール」を服用されていました。また時にはエストロゲンを補うために「プレマリン」を、黄体ホルモンを補うために「デュファストン」を服用され、Sさんの基礎体温表は、あたかもきれいな線を描いているかのようでした。
しかし、これも作られたもので、Sさん自身の力ではありませんでした。
その証拠に育つ卵はほとんどない状態。
何とか自分の力を取り戻し、良い卵を作ることができるようになれば、体外受精も成功するはずです。
一昨年の10月末から本格的な周期療法を始め、「婦宝当帰膠」「杞菊地黄丸」「双料参茸丸」「シベリア霊芝錠」「オリジン」「冠元顆粒」などを使い分け、良い卵が採卵できるよう調整していきました。
そしてそれから4ヵ月後、「できない」と言われた「卵」が出来るようになったのです!これには婦人科医も驚いた様子でした。しかし採卵までは至らず、そのまま漢方の調整は続きました。
そして1年後の先月、やっとやっと採卵が出来たのです!しかも今月、分割した卵を戻すことができたのです!!この日をどれだけ待っていたことか・・・!
この日を夢見ても、夢と化してしまいそうだった1年半のあの時、フラッと何も考えずに立ち寄ってしまったけれども、あの時にSさんが漢方に出会わなければあのままこの日に巡り合うことはなかったことでしょう。導かれるべきして導かれた、と言っても過言ではありません!
諦めずにここまで来て、良かったですよね。
これから桜が美しく咲くように、Sさん夫婦にも心の花が咲き、その花が散ったあとはきっと可愛い実を結んでくれることでしょう。