子宮頸癌ワクチンの情報

最近「子宮頸癌ワクチンを受けといたほうがよいのでしょうか?」と聞かれることがあります。

先日の新聞には京都で感染症予防に用いられるワクチンについて考える講演会があり、
女優の仁科明子さんが御自身の経験(子宮頸癌)から検診の早期受診を訴えられている様子、
また全額自己負担の「任意接種」になっているワクチンの現状から公費助成の創設を訴えをとの
記事が載っていました。

今話題になっている子宮頸癌ワクチンは、計3回(初回投与、一ヶ月後、三ヶ月後)の接種が必要で、
費用は、4~5万円の高額負担になるとのことです。

折しも先日研修会で御講演なされた荒木重雄先生のお話にも出てきました。

この子宮頸癌ワクチンはヒトパロピーマウィルスタイプ16と18に対するワクチンで、
接種により70%の頸癌が予防できるといわれています。
いまはアメリカを中心に広がりを見せ、わが国でも使用されています。
このワクチンは、既に、ウィルスに感染した女性には、効果はありません。
したがって接種対象者は、初交前の女児に当たる9~13才、時には26才までの女性です。

ヒトパロピーマウィルスは、本来毒性の強いものではなく、性交経験者の8割が感染し、
2年以内に抗体によって、消えていくと、報告されています。
通常、ウィルス感染から、十数年の潜伏期が必要です。

世界で現在市販されているワクチンは、タイプ6・タイプ11にタイプ16・タイプ18を含めた4価のワクチンと、
2価のワクチンがありますが日本では2価のワクチンのみ認可されています。
将来的には4価のワクチンがが望ましいようです。

不妊との関連ではワクチンを接種した女の子が将来不妊にあるというデータは報告されていないそうです。

しかしながら免疫抑制が強いワクチンで、調べてみますと副作用もかなりきつそうです。
接種にはDrと良く相談して納得の上接種する必要がありますね!

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52歳の挑戦 <気になるその後>

この秋52歳のFさんは3度目の胚移植(渡米は4回目)のためにアメリカに行きます。

48歳からはじめた不妊治療も4年経過し50歳の声を聞いてからはなかなか思うように卵が育たず、卵の提供を受けるため2009年アメリカに行きました。若い女性の卵と非配偶者の精子をもらい、いわば受精卵を移植するための渡米です。

Fさんは一生懸命生殖医療に向き合い、50歳になってからも胚盤胞の移植をしましたが、願が届きませんでした。渡米を決めてからは、きれいな子宮にしておこうと筋腫の手術も積極的にうけ準備をしてきました。

2009年9月1回目の胚盤胞移植をしました。10月に待望の妊娠陽性反応が出て、本人も、今までかかっていた不妊クリニックの先生も、治療に携わってきた先生も、私もみんな「よかったね!」と先ずは第一関門突破に安堵しました。

これからしっかり母体の健康管理を東西医療で行い、無事挙児を得ようとしていた矢先、6週で出血が始まり、心拍確認を前に完全流産となってしまいました。とても残念でした。

この妊娠~出血~流産の経過中、流産という喪失感に加えて心無い方々の誹謗中傷にずいぶん
傷つきました。
でも強い彼女は立ち上がり次のステップに向かって進みだしました。

Fさんの納得いくまでの挑戦がまだ続きます!

【折しも先日、野田聖子国会議員の卵提供での妊娠の報道が流れていました。
日本ではまだ法的には認可されていませんが、野田聖子さんの妊娠で法制度がどうなるのか
とても興味深いものがあります。
法制度がされたら、Fさんを受け入れる医療機関も治療がやりやすくなることでしょう】

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適切な医療情報の提供が大事…荒木重雄先生の講演より Part2

荒木先生は「適切な医療とは、インフォームドコンセントに基づいて実施されなければならない」
とされ、「そのためには適切な情報が提供されなければならない」と話されました。

現実には不妊カップルが望む情報が必ずしも適切に提示されていないし、
不妊治療の施設による格差が大きく、現状では正確な情報提供がされていないとも話されていました。

荒木先生はわたくしと同郷(北海道ご出身)で大変懐かしく、親しくお話をさせていただきました。
「僕は間違ったことは大嫌い!」と、懇親会の席でお話しされていましたが
実直な生き方にもお人柄が出ていて大変有意義な時間を共有できました。

漢方薬のEBM…、鍼灸治療のEBM…、ととやかく言われがちですが、
荒木先生も「EBMよりもクオリティ・ライフがいいんだよ!」と漢方薬にも御理解をされ、
さらに、これからもご指導いただけると伺い、大変素晴らしい指導者を得られたとうれしい気分になりました。

これからは世界の中の日本の生殖医療の実態や、日本の不妊治療の情報が荒木先生を通じて
皆様にお伝えできることがうれしいです。

荒木重雄先生のプロフィール
医学博士。国際医療技術研究所IMT College理事長。日本生殖医療研究会会長。
昭和41年札幌医科大学卒業後、同大学、群馬大学、米コロンビア大学医学部にて生殖内分泌を学ぶ。
昭和49年からコロンビア大学医学部常任講師に就任、帰国後自治医科大学産婦人科学講師、助教授、生殖内分泌不妊センター長、自治医科大学看護短期大学教授を歴任。
平成12年4月に国際医療技術研究所理事長に就任しIMT Collegerijicyouniwo発足、海外との医療協力に力を注いでいる。
また日本生殖医療研究協会会長としてわが国の生殖医療を率い、不妊カウンセラー、体外受精コーディネーターの養成に力を注いでいる 
「不妊治療ガイダンス」「体外受精ガイダンス」の著者でもあります。

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曼陀羅華

夏の暑さをふっと忘れさせてくれる「朝顔」。ただ咲くのはほんの少しの時間だけ。そのはかなさゆえにより美しく目に映るのかもしれません。

「朝顔」の中でも長い漏斗状の形をした長さ10cmほどの大きく白い花を咲かせる「朝鮮朝顔」が咲きました。その咲いた姿をカメラにおさめようと待ち構えていたのに、いつの間にかその花は静かに咲き、また静かにその花びらを閉じてしまいました。

別名「曼陀羅華(まんだらげ)。」

それは鎮痛、鎮痙、咳止めに良いようですが、葉も種子も猛毒を持っていますので使用できません。有名なのは華岡青州がその葉を麻酔薬として利用し、世界で始めて乳がんの全身麻酔による外科手術を成功させたことです。

華岡青州が全身麻酔で使用したのは「通仙散」という処方です。

その処方には「曼陀羅華(チョウセンアサガオ)」「草烏頭(ヤマトリカブト)」「ビャクシ」「当帰」「川きゅう」が含まれていました。

しかしそれを使用しての成功に至るまでには、薬効を確かめる台となった母の死、妻の失明があったことは皆が知るところです。

今では全身麻酔も部分麻酔も思い通り操ることができるようになりました。体外受精のステップでも採卵時に麻酔が使用されます。しかし「麻酔」はあくまでも神経を麻痺させるものですので、できれば使用したくないものですよね。また採卵針を卵巣に刺しますので、その回数の度に東洋医学で言う「お血」が生じてしまいます。

とても敏感なBさんの話では、部分麻酔をして以来極度の冷え性になったとか。

何でも自然に過ごせるものであれば、自然のままでいきたいものです。そういう意味ではまだ化学物質から作成された現代の麻酔よりも、華岡青洲の生薬の麻酔の方が自然で良かったのかもしれませんね・・・?

赤い豆の力

土用の入りには「あずき」を食べると良い、とされています。なぜ「あずき」なのでしょうか?

その歴史は徳川時代にさかのぼります。

もともとは公家の間では芋の葉を煮出した味噌汁に餅だんごを入れ、土用の入りの日に食べると暑気あたりをしないという風習がありました。それが徳川時代の中頃から餅をあずきの餡にて包んだものを食べることにより、夏季の悪病災難を退けていたようです。

そして今では「あんころ餅を食べて暑さに負けないように祈願する」という風習になったのです。

土用の丑の日に鰻を食べるという風習ができたのは、その後の江戸時代のこと。それも平賀源内の提案によるもので、「鰻を売れるように」との販売戦略だったのです。よくその働きを考えてみると、暑気払いに最適なのは、「鰻」より「あずき」なのかもしれません。

よく外国の人が日本人が土用の丑の日のこの上なく暑い日に脂ギッシュな鰻を頬張っている姿を見て「暑さで胃腸が弱っている時になぜこんなものを食べられるのか?!」と言ってギョッとしているという話をよく耳にします。その光景が奇怪なものと映るようです。確かに言われてみればそうです。食欲のないときにこんな脂ギッシュなものが食べられるのか・・・?

それを考えると「あずき」はこの時期に食べるものとしては理にかなっているのです。

季節の変わり目の土用のときには胃腸がバテてしまっています。その胃腸を強めてくれるのが「あずき」なのです。

その効能である「清熱燥湿」「利水消腫」作用により、暑く火照った体を冷まし、夏の湿気でむくんでだるくなった体を元気付けてくれます。また色が「赤」であることもこの時期に良いことで、東洋医学の五行説では夏は「赤」に当てはまり、その赤に相当しその時期に弱る「心」と「小腸」を強めてくれるのです。

漢方でも「浮腫」には「赤小豆(あずき)」を使用し鯉と一緒に煮込んだ「赤小豆鯉魚湯」としても使用されています。

またその働きを知っている人達は、民間療法として「浮腫」や「母乳の出が悪いとき」「便秘」「二日酔い」には、茹でた「あずき」を使用しています。この民間療法は私達も良く利用し、湿気による「便秘」を解消するのによく指導しています。

小さな赤い豆ですが、偉大な力を持っていて昔から意味あって季節に合わせて食べられていたのです。是非暑気払いにお試しください。

胃の気

夏至から数えて11日目にあたるこの日を「半夏生」といいます。

これは薬草の半夏(はんげ)【烏柄杓(からすひしゃく)】がこの時期に生え、その葉が半分白くなって化粧をしているように見えることからその名がついたと言われています。

農家に携わっていない今の現代人にとってこの日は、関西では「蛸を食べる日」、讃岐では「饂飩を食べる日」、福井県では「焼き鯖を食べる日」といったことくらいで、大して重要視されていない節目になっているかもしれません。

しかし農家にとっては大事な節目の日で、この日までに農作業を終え、この日の天候によって、豊作か凶作かを占ったり、麦の収穫祭を行うなどする大切な日なのです。

またこの日から5日間は休みとする地方もあるようです。

なぜならこの日は天から毒気が降ると言われ、井戸に蓋をして毒気が入るのを防いだり、この日に採った野菜は食べてはならないとされたり、ハンゲという妖怪が徘徊すると言われるなど、この時期に農作業を行う事に対する戒めともなっているからのようです。

そんなことに関係なく、その日に採った野菜を食べてしまったなぁ・・・と、知れば気になるのが日本人ですよね。

この日に関西で食べられる「蛸」は、タウリンが豊富に含まれているために血管障害の改善に良いとされています。これから採れる夏野菜のきゅうりと共にあえる「きゅうりもみ」は、夏に火照った体を適度に冷まし、生活習慣病も予防してくれる抜群の料理です。

またこの時期に生える「半夏」は、漢方薬でもよく使用される生薬です。効能は、理気・止嘔・去痰で、「悪心」「嘔吐」「消化不良」「咳嗽」「不眠」などに用います。特に胃の中に水が溜まったような状態の「胃内停水」にはこの「半夏」は効果を発揮します。

健胃作用を目的として使用される代表的なものは「半夏瀉心湯」「六君子湯」などがあり、去痰作用として使用されるものには「小青竜湯」「麦門冬湯」など、理気作用として使用されるものには「半夏厚朴湯」などがあります。

その中でもこれからの時期、気をつけて欲しいのは「健胃」です。字の如く「胃」を「健康」に保つこと。

これから夏を迎えるにあたって、冷たいものの採りすぎ、食欲減退・・・などなど「胃」はどんどん弱ってきます。中国では「ごはん食べましたか?(チー・ファン・ラ・マ?)」が挨拶の言葉となるように、家族団らんで楽しく食事をすることが重要視され、「食べること」が大切だとされています。

元気に食事ができ健康であって初めて、仕事ができ財を得ることができると言われているのです。これは仕事だけに言えることではなく、元気に生活でき、子供を授かり、出産し、子育てが楽しくできるためには「「胃」が元気でなければなりません。

「胃」が元気でなければ「胃の気」が弱くなり、脈も弱くなってしまいます。

今は「夏」の季節になりますので、今「脈」は通常、やや大きく波が押し寄せるような脈の「洪脈(こうみゃく)」であるはずですが、それが弱いままであったり、1つ前の季節の「春」の「弦脈(げんみゃく)」という琴の弦を弾くような脈のままだったりすると、体が季節についてきていないことがわかります。

その原因は様々ですが、「胃腸の調子が悪い」ような人であれば、胃を健康に整えることが大切です。

漢方薬もそれを吸収してくれる胃腸が元気でなければ何にもなりませんので、胃腸が弱い人にはそれを考えて薬を調整することになります。

今までにも胃腸を整えるお薬を服用してもらっただけで、妊娠された例は多くあります。

「胃腸が元気であること」「楽しく美味しく食べられること」これが根本となるのです。あまり胃腸が元気でない、という人は、是非漢方薬の力を借りてみてください。加えて自分で胃のツボである「足三里」にお灸をするのも良いでしょう。

本格的な夏を前にして、「胃の気」を整えることを考えてみませんか。

野菜ジュースの間違い

「何だか今日、全身黄色くないですか?」

「よく言われます。黄色いって。」

明るく元気に笑う23歳Kくんは、顔色から手の色、身体の色、全てが普通ではない黄色をしていました。

1ヶ月ぶりにKくんに会ったのですが、1ヶ月前よりも明らかに黄色を呈しているその姿に、同席していた人たちも「あれ?」と感じざるを得ない色合いだったのです。

「黄」の色は、東洋医学では「脾」「胃」の色で、その色が身体に出ているということは、その機能が低下しているか亢進しているかの状態であることを現します。

黄色っぽい肌色をしている女性をよく見かけますが、大概「脾経」の働きが低下している場合、「貧血」「生理中」などであるものです。

前提として「黄疸」ではないことが条件ですが、そこまで黄色ではないけれども全体的に黄色であるときは、「脾」の働きの低下を疑い、原因を追究し、それを除去し崩れた身体の調整をすべきです。

その「脾」の働きとは、いわゆる「消化器官」のことです。消化して栄養分を吸収するというサイクルがうまくいっていないために、バランスが崩れ、黄色くなっていくのです。

不妊や生理不順の場合は、「脾経」の働きはとても重要な部分で、それを調整することが必須となってきます。消化させる力が弱いのか、吸収する部分が弱いのか、それを栄養として留める力が弱いのか・・・その原因によって選ぶ漢方薬も異なってきます。

お薬としては「婦宝当帰膠」「星火健脾散」「帰脾錠」「香砂六君子錠」などを使用し、原因を改善するようにしていきます。

さて、異常な色になっていたKくんの場合ですが、東洋医学の「脾」に相当する西洋医学での「膵臓」の消化機能が低下していることが原因のようでした。そしてその原因を作ったのが、何と「野菜ジュース」だったのです!

Kくんは健康のために、2ヶ月ほど前から野菜ジュースを1日2リットル飲んでいたといいます。野菜ジュースの原料である野菜たちは、生のもので作られています。そして生で食べると他の成分や機能を損なってしまうものがそれに含まれていたのです。

例えば「にんじん」。「にんじんは炒めたりして食べましょう!」とよく言われています。油などで炒めることでにんじんの成分が吸収されやすくなるためにそのように言われているのですが、それだけでなく、「にんじんが生であること」により一緒に摂ったせっかくのビタミンCを壊してしまうからなのです。

また「たまねぎ」。「たまねぎ」や「にんにく」といった球根の姿であるものを生で食べると、消化酵素の働きを阻害してしまうようです。つまり球根である状態は、まだ芽が出てはならない状態のために、全ての機能をストップさせる酵素が働いているのです。そのためにそれがそのまましっかり働いてしまう「生」で食べると、消化酵素をストップさせることになり、消化不良になるのです。

しかしたまねぎのその働きのバリアは緩いために、水でさらすと大丈夫です。今は新たまねぎの美味しい季節です。生で食べる際には是非水にさらしてお食べください。

しかし!野菜ジュースは水にさらしているはずはありません!

結局そのことが原因で、「膵臓」の消化機能に問題が生じ、それが経絡の「脾」の働きを阻害し、黄色いKくんとなってしまったのです。

それから1ヶ月、再びKくんに会ったときには、異常な黄色さはなくなっていました。西洋医学的検査には何ら問題はなかったようですが、経絡のバランスの崩れはそのまま放っておくと、いずれは西洋医学的な病名がつく病へと進んでいくものです。

東洋医学の五行の色の「青」「赤」「黄」「白」「黒」が身体のどこかに異常に見られたら、それはサインです!早めに対処してください。

母の日に思うこと

「人は親になって初めて大人になる」と言われます。」

もちろん全ての人がそうであるとは限りませんが、子供を持ち、育てることで、親の苦労が身にしみてわかるというのは事実でしょう。

些細なことでも心配して、気になって、思わず見てしまったり、口を挟んでしまったり・・・。

それをすることで子供は反発し、不機嫌になってしまうのですが、わかっていながら親として口を挟まざるを得ない状況。

そんな積重なる子供とのふれあい、いざこざに、「こんなにも親に迷惑をかけたんだなぁ」と自分のことを振り返り、改めて親に感謝するのです。

そして結婚して家を離れたはずの今も、ぷれぷれママ、ひよこママ、熟練ママになっても、親に何かを頼っている自分にまた気づきます。常に心配して見守ってくれている親。口に出さなくてもその想いはひしひしと伝わってきます。

何とかなるものですが、自分もこんな立派な親になれるのかなぁ、と不安を抱きながらママになることを目指しているのです。

今までもこれからも心配ばかりかけてしまっている母親。心配かけないように生きたいけど、やっぱり心配かけてしまっているもの。

そんな大切なお母さんには、いつまでも健康で長生きしてほしいものですよね。育ての親に「不死の薬」をプレゼントしたかぐや姫のように、みんな親には長生きして欲しいと思うもの。産みのお母さん、育てのお母さんに、いつまでも元気に過ごせる魔法のお薬をプレゼントしてみてはいかがでしょうか。

少し血圧が上がってきたりシミなどが出始め血流が悪くなってきたら「冠元顆粒」、「桂枝茯苓丸」など、疲労しやすくめまい・冷え症が出てきたら「婦宝当帰膠」、「当帰芍薬散」など、イライラ感・頭重感・不眠・倦怠感があれば「加味逍遙散」、のどがつかえる感じ・のどの瘙痒感・刺激感があれば「半夏厚朴湯」、酷く疲れる・冷え症・尿少・下利や腹痛があれば「真武湯」など、少しずつ身体のバランスが崩れた結果、出てきた症状に合わせてお薬を選びます。

是非、お母さんに合う魔法のお薬を見つけてください。

茶葉

「夏も近づく八十八夜♪」、立春からかぞえて八十八日目にあたる日が八十八夜です。今年は5/2がその日です。

その日は、春から夏に変わる節目で、縁起の良い日とされてきました。またその頃から霜もなく、安定した気候となるために、茶摘などの農作業の準備が始まるようです。

そして縁起の良い日の八十八夜に摘まれたお茶は、昔から不老長寿の縁起物の新茶として珍重されています。

茶葉は、乾燥茶の緑茶・発酵茶の紅茶・半発酵茶の烏龍茶に区別されます。日本の煎茶・玉露・番茶は、緑茶です。

茶にはカフェイン、タンニン、ビタミンC、フラボノイドなどが含まれています。ただビタミンCは、緑茶には含まれますが、発酵させて茶にはほとんどありません。

もちろん漢方でも使われている茶葉ですが、最近はカテキンなどの茶ポリフェノールに口臭抑制、ウィルス感染阻止、抗コレステロール、抗癌などの作用が確認され、「カテキンブーム」を生み、あらゆる緑茶が各メーカーから発売されたことは記憶に新しい出来事です。

ただ緑茶は「涼」の性質がありますので、夏などは良いですが、冬には「温」の性質の紅茶の方がおすすめです。また冷房で冷えてしまった人やもともと冷え性でむくむような人、貧血の人、などは緑茶は控えた方が良いでしょう。きちんと発酵させた紅茶がおすすめです。ただカフェインは含まれるために、不眠症の人などは寝る前の服用には注意してください。

もし周期に合わせてお茶を飲むとすれば、月経期~卵胞期の「低温期」には「緑茶」(冷え症や低体温でない場合)を、「高温期」には「紅茶」を、もしPMSがあるようであれば月経前には「ジャスミン茶」で気の流れを良くする、といった組み合わせはいかがでしょうか。

またそれを使った茶粥を朝食にすれば、胃腸にやさしいばかりでなく、一日のスタートに良いでしょう。是非お試しください。

知る権利

「インフォームド・コンセント(説明と同意)」。1970年代のアメリカで広まった医療思想で、日本では1980年代半ばにその思想が伝わったとされています。

その思想は、患者は自分の疾患と受ける医療行為について「知る権利」があり、その治療方法を決める「決定する権利」を持つというものです。つまり医師が患者に対して、受ける治療内容の方法や意味・効果・危険性・その後の予想や治療にかかる費用などについて、十分にかつ分かりやすく説明をし、そのうえで治療の同意を得ることをいいます。

1990年が日本でのインフォームド・コンセント元年ですが、それから15年以上経った今、果たしてそれは医療現場で浸透しているのでしょうか。

今、高度生殖医療が進む中、不妊治療で婦人科に通っている人達は、どれだけ自分に処方されている薬や治療方針・計画の説明を受け、認識できているでしょうか。

当店に問合せされる人達の多くは、高度生殖医療を受け、迷路に入り込んでしまっています。

なぜその医療を受けるのか、また同じ治療を1年以上も続け改善の兆しが見られないのにまた続けているその治療方針はどういったものか、治療を続ける際に体温が乱れてしまったその理由はなにか、突然の不正出血の原因はなにか、今までの経過より果たして自分は良い方向に向かっているのか・・・。

様々な疑問や不安を抱えながら治療を受けている人達に多く出会います。そして問合せをする際に、たくさんのそれらの質問を投げかけてこられます。その度に「なぜ医師が答えてくれないのだろうか。説明はないのだろうか。」と感じるのです。

確かに、待ち時間は1時間以上、対応は5分程度の婦人科病院では、後に待っている人達や忙しくしている医師の姿を見ると、聞きたいことも聞き損ねてしまうことも多くあるのは現実です。しかし、患者は「知る権利」があり、医師はそれに対して分かりやすく「説明する義務」があるのです!

「質問をすると機嫌を損ねる」という話、「私の言うとおりにすれば妊娠するから」などといったことを言われ、なぜその薬をここで使用するのかといった詳しい薬の説明がなかった、ということも良く耳にします。

患者は、何らかの不安を抱えて病院に通っているわけですから、それを解消してくれるまで説明は必要であり、実はそれが治療には一番大切なことなのです。特に「不妊」という分野では、精神的安心感がホルモンバランスにかなりの影響を与えますので、大切なのです。

漢方薬をたった1周期服用されただけで、妊娠された人達も多くいますが、それは漢方の力だけでなく精神的安心感を得られたことも大きく関わっていると思われます。

何でも疑問や不安に感じたことは、自分1人で悩まずに、その処方をした医師・薬剤師に確認し、納得の上で治療を進めることが必要で、妊娠への近道です。