人参のいろいろ

だんだんと「宮廷女官チャングム」が私達にとって面白い話題となってきました。

「医女」として生きることを決めたチャングム。これから様々な薬草、湯液や鍼灸について学んで行くようです。私達も一緒になって、学んできたことの再確認のためにもしっかりと内容を逃さないように観ています。

前回の話題で興味深かったのは「人参」について。

人参は部位や処置の仕方によって名前が変わります。

水洗いしたままの生の人参を「水参」、細根を切り落とし乾燥させたものを「生干人参」、85℃のお湯につけて乾燥したものを「御種人参」、湯通しの後に皮を剥いで乾燥したものを「白参」。

切り落とされた細根を乾燥させたものを「髭人参」、蒸籠で2~4時間蒸し乾燥させたものを「紅参」、蒸した後の湯を煮詰めたものを「参精」。

煎じ薬、エキス剤などそれぞれの用途によって、どの人参を使うのか、分けられています。

そして、チャングムの中で話題になっていた「紅参」。滋陰の効能に優れ、脱水症状や病後の衰弱に適しているようです。誤った使い方をすれば、良くなるものも悪くしてしまうことは言うまでもありません。ドラマの中ではこれからそのような話題が、どんどん出てきて、それによりチャングムは成長していくのでしょう。

もともと昔から不老長寿や万病薬として使われてきた「人参」。

その使い道は様々です。

主な働きは「補気作用」で、「補気」「健脾」「安神」の治療を求めるときにこれを使用します。

また「人参」に「黄耆」や「熟地黄」などと配合した「十全大補湯」、              「黄耆」「白朮」などと配合した「補中益気湯」、                         「当帰」「竜眼肉」「酸棗仁」などと配合した「帰脾湯」のように、あらゆるものに使用されています。

しかし、「万人に良いもの」というわけではなく、高血圧や実熱証などの人には適しません。もともと暑がりやのぼせる人が疲れたからといって「滋養強壮のドリンク剤を飲んでいる」というのも同じことで、適さない行為です。余計に暑がりやのぼせの症状が出ることになります。

本当に今飲みになっているお薬(健康食品、サプリメントなど)は、今のご自分に合っていますか?

「人参」でも何でも、そのときの自分に一番合ったものに出会うためには、やはり専門家にご相談ください。