アヒル

毎週土曜日に放映されている宮廷女官「チャングムの誓い」。チェゴサングン(ハンサングン)様とチャングムが重い罪を着せられた原因となった「鴨【ヤー】(アヒル)」。

その効能は、清涼作用があり、肝陽上亢を抑えるものです。具体的な治療としては、「鼻血」「頭痛」「浮腫」「慢性腎炎」などです。

番組では「毒を下すもの」とされていましたので、同じカモ科の鳥でも、どちらかと言えば「鵝【オー】(ガチョウ)」のことではないかと思います。

その効能は、「血」は解毒薬となり、咽喉のつかえを治し、「胆嚢」は解熱、咳止め、痔の治療に用い、「油」はあかぎれを治し、「涎」は骨が咽喉に刺さったのを治すようです。

番組では、誰が考えてもおかしいことが王様までもが信じてしまい、2人を含める関係者が次々と尋問され、終には命までも落としてしまう納得のいかないことになってしまっています。

「アヒル」も「ガチョウ」もフランスの食卓ではその「肝」は「フォアグラ」で有名ですが、あまり日本の食卓では馴染みのないものですので、もう少し馴染みのあるもので「鶏【ジチー】(ニワトリ)」について見てみましょう。

鶏の薬用部分は「卵」「卵の殻」「肝」「胃膜」「鶏冠(とさか)」「血」など様々です。

その効能は、五臓の補益、脾胃虚弱の治療に用い、「卵白」は熱っぽく腫れているものに外用し、「卵黄」は心悸亢進を治し、「卵黄油」は筋肉を育成する、「卵殻」は骨を丈夫にし、胃酸を抑制する、「孵化して胚になった卵」は補益し、めまいを治す、「肝」は視力快復、「胆嚢」は百日咳を治す、「胃膜」は消化を助け、「鶏冠」は月経異常を治す、「血」は出血、喘息を治す、ようです。

それらの効能の中で、「月経不順」について。

 ★毎日「鶏冠(とさか)」を2個煮て食べ、毎月3~5回服用する。

「機能性不正出血」について。

 ★健康な雄鶏の血を20ml取り、毎日2回熱くして服用する。

馴染みのある「鶏」ですが、「鶏冠」や「血」は一般の日本の食卓にはやはり馴染みのないものですね。