春の野草

春の野にはたくさんの自然の恵みがいっぱい溢れています。今まで眠っていたものが、芽を吹き出すその力には、いつも驚かされるばかりです。

この「芽吹き」の光景が見られるのは、厳しい冬があったからこそ。そう思えば、寒かった冬も恨めしく感じずに過ごせるでしょうか???

この時期の新芽はどれも柔らかく、食用や薬用になるものが多くあります。

その中でもとても馴染みのある「よもぎ」。新芽を摘んで、よもぎ餅、よもぎ団子、よもぎ焼餅、よもぎ風呂・・・いろいろと楽しめる身近な野草です。

よもぎの葉の成分には、ビタミンA、B、C、Dなどが含まれ、美容と健康には抜群なのです。

また、漢方では、「痛み止め」「止血」「温裏」の効能があるために、「腹部の冷痛」「下痢」「鼻血」「吐血」「下血」「不正出血」「帯下」「胎動不安」「腫れ物」などの改善のために用いられます。

婦人科では、煎じ液を「不正出血」「切迫流産」の止血薬としてよく使用されます。

特に「虚寒性」の出血には、「阿膠」「当帰」「地黄」などと配合した「芎帰膠艾湯」が、「生理痛」「下腹部痛」には「当帰」「香附子」と配合した「艾附暖宮丸」が使用されます。

民間療法として、よく今でも煎じ液をお腹が痛いときに服用したり、外で擦り傷などの怪我をしたときは、生の葉を揉んで汁を出したものを傷口に塗ったり(これは良く効きます!)、天日で乾かしたものをお風呂に入れて(これも気持ちいいです!)冷え性改善のために使用したりしますよね。

根っこをお酒に漬けたものは「喘息」に良いのだそうです。

身近な「よもぎ」で、お金のかからない「健康法」を是非お試しください。