病院選び

医者だからいえる「行ってはいけない病院」・・・現役の医師が書いた本です。

良い医師の条件は、「病状や手術方法を十分に説明できること」「セカンドオピニョンを求めた際に、適当な病院を紹介してくれること」だと記されています。

最近「インフォームドコンセント」「セカンドオピニョン」と盛んに言われているにも関わらず、説明を渋ったり、質問をしにくい雰囲気を醸し出していたり、セカンドオピニョンの話をすると機嫌が悪くなったり・・・といった医師がまだ多くいるのには驚かされます。

子宮筋腫と卵巣嚢腫を持っていたYさん。不妊治療では有名なある病院を訪れましたが、セカンドオピニョンの選択に難色を示され、紹介状をなかなか書いてもらえなかったようです。そこの病院では、Yさんの望む手術は行っていなかったので、Yさんにしてみれば経過観察も他の病院で行いたかった、というのにも関わらず「経過観察の間であれば、ここで行えば良い」との理由によるものだったようです。次に行かれた病院はとても良い医師がおられ、良かったのですが、手術方法がYさんの望むものとは少し異なったために、また別の病院へ。

結局最終的にYさんが手術を行ったのは、3つ目の病院でした。

子宮筋腫を持っていたAさん。初めは総合病院にてMRIを撮り、そこで「これは難しい手術です。筋腫を取っても妊娠できる確率はかなり低いです。」と言われたために、手術は別の病院で行うことに決めました。次に訪れたのは知り合いが「良い腕の医師だ」といった病院。しかしその医師は我が強く、治療に関する質問をすると機嫌が悪くなるような医師でした。「本当にこの医師が腕が良いのか?」と疑問に感じ、別の病院へ。

その病院で知り合いが進めてくれた病院ではAさんの望む方法で手術を行ってくれる設備はない、ということを知らされました。それなら初めから伝えてくれたらよいのに・・・。

結局Aさんが手術を行ったのは多くの症例があり、さらに設備のある4つ目の病院でした。

病院を転々とすることは、精神的にも金額的にもかなりの負担がかかるものです。しかし、自分に合った、自分の望む医師と病院の設備に出会うためには最低でも3箇所を巡った方が良いような気がします。同じような症状を持つ仲間からたくさんの情報をもらって病院を訪ねたとしても、最低3箇所は巡った方が良いです。

そうすれば、自分で納得して治療を受けることができ、良い方向へと進めるような気がします。