母乳と馬乳

母乳が乳児の免疫力を高めたり、成長する上で必要なものであることは、良く知られていることです。

さて、「馬乳」という「馬のお乳」は、もちろん馬の子供にとっては必要なものですが、人間にとってはどうなのでしょうか?

マルコポーロの旅行記には「馬乳酒」が遊牧民の夏の食糧として記されています。「馬乳酒」は、医学的にも効用が確認されていますが、「馬乳」はまだ確認されていないとのこと。「馬乳酒」は、アルコール度数は2%程度で、「ビタミンCを多く含むこと」で知られています。

以前「夏の養生法」ということで、「馬の肉を食べること」をメルマガにて書きました。

http://kanpou.cocolog-nifty.com/kanpou/2005/08/index.html

「馬の肉」は体を冷やす作用が強いですので、体が涼しくなるのですが、「馬乳酒」が「遊牧民の夏の食糧」として扱われていることから考えると、「馬は夏に良いもの」ということになるかもしれません。

馬乳は、牛乳よりも乳糖が多く含まれていて、その割合は「母乳」に近いそうです。

『夏に食欲がなくて困っていた遊牧民が、「馬乳」を飲んだら10日で元気になった』らしいですので、夏に火照った体を冷やしつつ、バテた体に不足しがちなビタミンCや乳糖を補って、体を元気にしてくれるに違いありません。

日本の街中に住んでいる人には、「馬の肉」にはありつけても、なかなか「馬の乳」まではありつけません。

これらの馬の効用を応用して、夏ばてには「馬の肉」を食べつつ「乳糖」のたっぷり入った乳製品や「ビタミンC」をたっぷり含んだフルーツを取れば、良いでしょう。体を冷やさなくても良い季節であれば「馬の肉」を省けば良いでしょう。

そんなことを考えなくても赤ちゃんは、栄養たっぷりの「母乳」を飲んでいるので、「夏ばて」や「疲れ」などは知らないはずですね。