続・ひよこママの会に来てくれました

昨日の続きです。

A君はもうすぐ3ヵ月に入ります。ママはA君を妊娠する前からアトピーで漢方薬を飲まれていました。A君はしっかりアレルギーパパ&ママから遺伝子を引き継いで生まれてきましたね。くりくりお目目であたりの状況を伺っていましたね。

「赤ちゃんは腸の粘膜が弱いためアレルギーの検査で陽性になりやすい」  「何かを食べた後、お口の周りが真っ赤になるなら食物アレルギーの検査を受けてみてください」との小児科の先生のお話でしたね。「お肌のカサカサは入浴後の保湿で対応してください」とも。お肌のかさかさのお子さんはとても多いですね。

A君ママも母乳で育てていますので、A君の腸を丈夫にするようママが漢方薬を飲んで、母乳からA君に伝わっています。もう少し期間が過ぎればお肌も綺麗になるでしょう!

Sちゃんは体重が足りない、いわゆる「低体重」でこの世に生まれてきました。Sちゃんママ
は赤ちゃんを望んでいたのですがなかなか出来ず、出来ても赤ちゃんが育ちにくい「抗リン脂質抗体」を持っていました。ARTをしながら漢方薬を希望されて来店。<周期療法>で漢方薬を4ヶ月服用され待望の妊娠。とてもうれしかったですね。あのときの幸せと不安なお顔が思い出されます。

体重が足りなかったため、あちこちの病院で検査されて成長の経過を見ているようです。でも3ヵ月経って体重も3000gを超えてきました。心配しているママさんに先生も 「遅れて成長しているのだから、少しぐらい1日の体重が増えすぎても、今が大きくなる時と思ってみてください」 と優しくアドバイスをされていましたね。

先生がうつぶせにしてあげると、しっかり首を持ち上げてみていましたね。「かっこいいよ~!」先生の声が励みになり安心しましたね。きっとスタートは遅れていてもきっと追いつき追い越すでしょう!頑張ってSママ。この次、第二子のために<婦宝当帰膠>を服用しているママ。みんなで応援しましょう!

小児科の先生は 『子育ては何よりも「夫婦仲良く」。家族の中の人間関係はその子の将来に大きな影響を与えると』話されていました。ママ中心の子育てですが、パパの存在も大切です。夫婦仲良く子育てしてくださいね

ひよこママの会に来てくれました

先日第13回目ひよこママの会を開催しました。

生後3ヵ月から9ヵ月までのかわいい赤ちゃん4人。

その中で、遠くからパパの運転でこられたEちゃん。Eちゃんが生まれるまでのママはたいへんでしたね。結婚してから11年間、ひたすら辛い治療に通っていましたね。漢方を飲みながらARTを進めていました。

<周期療法>の漢方薬を服用して8ヶ月。待望の赤ちゃんが授かりました。うれしかったですね!妊娠されてからも逆子といわれてお灸をしたり、羊水が少ないといわれ心配したり…大変でした。

初めて会うEちゃんは出産まえの心配をよそに元気で、上機嫌に一人遊びをしていました。小児科の先生から「発達は大丈夫!」と太鼓判をおされよかったですね。パパとママの愛情を一杯うけてしっかり育つことでしょう!ママさん体調を整えて2人目の準備を始めましょうね!

また、Uちゃんはお兄ちゃんがいます。ママが2人目が欲しいといって漢方薬を希望され、早速<周期療法>を始めましたね。<婦宝当帰膠>などの漢方薬を服用して4ヶ月で待ちこがれた赤ちゃんを授かりました。Uちゃんママはとってもうれしそうでした。

Uちゃんはママのおなかでしっかり育って3500gを超えてこの世に生まれてきました。もうハイハイもでき、しっかり発達も出来ているようで先生も安心してしぐさを見ていましたね。ママが言うには「2人目なので子育ても楽かな?と思っていましたが、Uちゃんにはやはり1人分手がかかります」と話されていましたね。流石ママ、しっかり捉えています。存分に係わってあげてください。

出自を告知するということ

不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター養成講座で 「出自を告知するということ」 というテーマで、家庭養護促進会の岩崎美枝子さんのお話を聞きました。

神戸市と大阪市の児童相談所とタイアップして、実親に育てられない子供に代わり家庭(里親や養親)を探し「あなたの愛の手を」運動を45年間も実践してきた方のお話でした。とても感動的で胸を打ち心重く響きました。子育てを経験してきたわれわれにはその子らの姿、親の姿が自分達とダブらせてみられ、びんびん響いてきます。

「実は、私達はお前の本当の親ではないんだよ」と打ち明けることが多いが、「本当の親」の意味はなんでしょう?「子供にとっての親とは」何でしょう?

近年、第三者からの精子・卵子・胚の提供による生殖医療で生まれる子供が増えています。AID(非配偶者間人工授精)では1万人以上の子供が生まれています。その子供達の多くは自分の出生の事実を知らされないまま、秘密にされたままでいます。子供達は自分の出生の真実を知りたいのです。私が同じ立場なら親探しをするでしょう! 辛いけど当事者には「告知する」ことが必要でしょうね。

AIDの母親は何気ない言葉に神経をとがらせてしまうというのです。「誰に似ているのかな?お父さんに似てないね!」我々もよく口にする言葉です。でもとっても傷つける言葉であることも知りました。

AIDの子に告知する例をイギリスの本から紹介してくれました。

「パパとママはずっと親になりたいと思っていた。 でも、そのためには何かの助けが無ければダメだと言うことがわかったの。 精子と卵子が一緒になって赤ちゃんが出来ることはお前も知っているね。 さて、悲しいことに、お父さんの精子が足りなかったんだ。 それでクリニックや病院の助けで、ある男性「ドナー」の精子を分けてもらったんだよ。 お前がママのおなかにいるってわかったときは、パパとママはなんてラッキーなんだろうって信じられなかったし、お前が生まれたときには、月まで飛び上がるぐらいうれしかったよ。 それからずっとお前を愛してきたし、これからもずっと愛してるよ…」

AIDをされているAさん、Hさん、Oさん、親になるのはとっても大変だけど、あなた達の「愛」で秘密のない家庭を目指してくださいね!

公費負担

先日「不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター養成講座」に参加しました。

医師、看護師、カウンセラー、エンブリオロジスト、薬剤師など、毎回500~600名を超える方々が参加し、2日間にわたって、各分野で活躍するわが国の第一人者の講師の方のお話を聴くことが出来るのです。参加するたびに、新鮮な知識にワクワクして充実感を得ています。

今回は「生殖医療の基礎知識」として<荒木重雄>先生のご講演の中から諸外国における胚移植の状況が話されました。

諸外国に比して日本は多胎妊娠、多胎分娩が多く、そのため胚移植数の制限が見直されているとのこと。中でも印象的だったのは、ART(高度生殖補助医療ーIVF-ETなど)先進国のスエーデン、ベルギーなどは、不妊カップルの経済的負担を軽くするため公費負担が明文化されているとのことです。

スエーデンはARTは公費で施行され、ベルギーでは6周期まで公費で受けることができるとのことです。さて、わが国はどうでしょう!

わが国では547施設でART(高度生殖補助医療ーIVF-ETなど)が実施されているようですが、まだまだ先進国には及びません。全て自費!各自治体によりいくらかは補助を受けられるようですが微々たるものです。

厚生労働省では特定不妊治療費助成事業として、年収730万円以下、1回につき10万円、年2回まで、通算5年間までの助成金が支給されるそうですが、それも各自治体により取り扱いが違うようです。

経済的に苦しい若いカップルが、ARTの費用、漢方薬の費用と工面している姿には、早く公費で治療が受けられるようになって欲しいとつくづく思うのです。

子宮内膜が厚くならない!

中山先生の講義の続きです。

ARTでどんなに医師の技量がよくても、どんなにエンブリオロジスト(胚培養士)の技量がよくても、個人の妊娠力が無ければ妊娠成立にならないということです。このことは私達も常日頃口をすっぱくして申し上げていることなのです。

つまり、妊娠しやすい母体・父体作りこそがベースになるのです。色々あの手この手を使っても、肝心な卵子の成長が悪かったり、着床しようとした子宮内膜が薄かったり、受け入れる側の体制が出来ないことが多いのです。卵子が授精して胚盤胞にまで分割し、良い条件であるにもかかわらず、着床するためのベットが用意されていないことがよくあります。その時は次周期に着床用のベットが用意されてから胚移植をするケースがよくあります。患者様もその時は「子宮内膜を厚くする漢方薬をください」と所望してきます。

子宮内膜の薄い人にホルモン剤をいくら投与しても子宮内膜は厚くなってくれないのです。薄い人にホルモン剤を投与すればするほど厚くならない現象があるそうです。何故なのでしょうか?たくさんのホルモン剤でお薬のレセプターが減っていくらしいです。

子宮内膜が7mmあれば着床可能と話されました。子宮内膜が6mmの方が運動と漢方薬で10mmになり妊娠したとの報告、さらに内膜6mmの方は漢方薬と鍼灸で8mmに厚くなり妊娠されたことも報告されました。

当店では子宮内膜が4mmから5mmの方が漢方薬を服用して妊娠され、無事出産されています。また子宮内膜が薄く、?移植が出来ず漢方薬を服用して子宮内膜を厚くしてから(6mm→10mm)胚移植をされ妊娠・出産されていることを見ますと、漢方薬の力にゆだねても良いのではと思います。

薄くなった子宮内膜の表面は荒れ果てた荒野のようで(札幌の東口医師のお話)とても移植しても育たない地です。

漢方薬の<冠元顆粒>や<婦宝当帰膠>、<紅サージ>の活躍で子宮内膜をホワホワベットにし着床しやすい表面にすることが大事なことです。

漢方薬で薄い子宮内膜を厚くしていきましょう!

卵子ができない!

「卵子が出来にくい」、「卵子が育たない」、「誘発剤を使っても出来にくい」 「漢方薬で何とかなりませんか?」このようなお話がよく聞かれます。質の良い卵子をと言うのはみんなの願いです。

先日、私達の不妊症を専門に勉強しているグループのスクーリングが東京でありました。講師はいつも大変お世話になっている「足立病院の中山先生」にお願いして、2時間半たっぷりご講演をしていただきました。

(先生の受診を希望された患者さんにはご迷惑をおかけしました。ごめんなさい!)

内容は「生殖補助医療(ART)の有用性と限界」でした。どこまでも発展する生殖医療、テーラーメイドのIVF-ETのお話に感嘆したり、感心したり、先生の人間味溢れるお話に感動したりのご講演でした。

現代生殖医療のICSIのめったに見られない動画に驚嘆。ARTの発展はどこまで行くのか…想像も付きません。そのすばらしい医療の中でどうしても限界はあるようです。

「卵子が出来にくい」誘発剤を使っても卵が育たない、卵子が無ければ始まりません。若い人の卵巣と年齢が高い方の卵巣はやはり違いがあります。若ければたくさんの卵ができ持ち駒もたくさんありますが、年齢を重ねてくると持ち駒も少なくなり卵も元気がなくなります。

たくさんのホルモン剤を浴び、それに応えようとする卵巣。外からの刺激に一生懸命応えようとするが思うように反応できない卵巣。そんな「瀕死の卵巣」にhMGなどの刺激を与えることは「死にかけた老人に鞭打つようなもの」と話され胸打たれました。

また、よい卵子を作るには「ストレスをためない」「運動・リラックス」「生活習慣の改善」そして治療としては「漢方薬」「針灸療法」「ストレスの軽減」「運動」が大切であると話され、感銘をうけました。

「卵子ができない」 方、漢方薬では補腎養血活血が必要なのです。<婦宝当帰膠>をはじめ<杞菊地黄丸>、<参茸補血丸>など、漢方薬にはたくさんのアイテムがありますので、どんどん使って皆さんの希望にお応えしたいと思っています。

基礎体温表・BBTは?

先日不妊で相談に来られた40歳のMさん、結婚されて6年、赤ちゃんがほしいと思って不妊クリニックに通いだして3年が経過していました。

一通り検査の結果は特別な異常も無く、1年はタイミング療法で過ごされましたが、なかなか授かりません。その後ステップアップして人工授精(AIH)を8回、体外受精(IVF)を3回されたのですがうまくいきません。次第に焦る気持ちが募る一方、だんだん体調が崩れていくことに不安を抱き、相談に来られました。

最近の基礎体温表(BBT)を見ますと、この3周期の体温表は2相性にならず、坂道を上がり徐々に下降する形になっていました。3周期とも採卵、胚移植をしていますが、回を重ねるたびに採卵数も減少し、受精卵も減少しています。ランクもあまりよくありません。また、胚移植される高温期は、身体の準備が整わず低温の状況で実施され、なかなか高温になっていませんでした。

当店では、<周期療法による妊娠しやすい母体作り>を目指していますので、基礎体温表(BBT)を重視しています。低温、高温の2相性にすること、それはE2(女性ホルモン)とP(黄体ホルモン)のバランスを見ながら、不足しているところを補い、質の良い卵子とみずみずしく柔らかな子宮内膜のベットを用意し、着床しやすい状況を作っていくことで、その状況は基礎体温表(BBT)に現れてくるのです。

しかし、Mさんの基礎体温表(BBT)はとても受精卵を迎える状況ではないのです。この不妊クリニックでは、せっかくつけている基礎体温表(BBT)を全く見てくれないといわれます。Mさんが本来持っているホルモン分泌の力を見て、胚移植が適切かどうか判断するのに、基礎体温表(BBT)が良い情報源と思うのですが・・・。

Mさんには、『しばらくは体外授精で疲れた卵巣と子宮に、お休みと栄養を与えましょう』と話しました。その間に基礎体温表(BBT)がきれいな2相性を示すことと思います。

あなたは大物です!

先日ひょっこりTさんが赤ちゃんをつれて店に寄ってくれました。

はじめてお目にかかるK君はもう4ヵ月です。いつも思うのですが、この世に生を受けて誕生し、周りの方々から盛大な祝福を受け、とっても<幸せの運び屋>さんですが、「この世の中はどのように見えてるのでしょうか?」 と聞いてみたいと思うのです。勿論答えられませんが・・・。

K君が成人する時は2020年。日本は? 世界は? 誰も想像できませんね。K君が「良い時代だよ!」と言ってくれるような社会を伝えたいです。K君はとっても大きい。ずっしり重く、抱いていても腕が重く下がってきそうです。名前も世界に羽ばたくような、夢がある名前でした。

K君のお母さんは漢方薬を約2年間服用しました。頑張りましたね。当店に来られた時は精神的にも大分参っていました。寝汗がひどく、基礎体温表(BBT)は波状がきつく、ガタガタでした。胃腸も弱く、何回も処方を変えて体調を整えてきました。

漢方薬は、<婦宝当帰膠> <麦味参> <参苓白朮散> <杞菊地黄丸>などで周期療法を行い、念願叶い妊娠されました。色々な状況下に置かれ大変でしたが、本当に良かったと思います。

これからはK君と一緒に<ひよこママの会>に参加して、皆で楽しく子育てしましょうね。K君あなたは名前も身体もジャンボ大物です!

乳腺炎には牛蒡子

お問い合わせの多い「牛蒡子」、そのほとんどが乳腺炎の方からです。

Aさんは母乳の分泌量が少なくて悩んでいました。Yさんは母乳の出が良すぎて乳腺炎を起こし悩んでいました。Tさんは授乳に不慣れで、乳房が張ってくるのに出にくく困っていました。3人ともネットで調べ「牛蒡子」を指定してこられました。

2006年にもブログで紹介しましたが、

相変わらず牛蒡子を求められる方が多く見られます。

「牛蒡子」はキク科のゴボウの種子です。ゴボウの根は皆さんご存知のとおり、お正月のおせち料理の「たたきゴボウ」として、一般には「きんぴらごぼう」としてお袋の味の代表的なものでしょう。根は日本独特の食材で外国ではあまり見られません。

この種子が漢方薬になります。利尿作用、抗真菌作用、涼性の解表・解毒薬、感染症や扁桃炎、麻疹の初期、皮膚化膿症、咳、便秘などに使われます。

乳腺炎に使う場合は、乳腺を広げ詰まりを取りやすくし、炎症を緩和します。

飲み方は1回10gほどを水600ccに入れ30分~40分煮出して漉し、その煎液をお茶代わりに何回かに分けて服用します。また、牛蒡子を大さじ一杯くらいフライパンで、乾煎りして噛んで食べてもかまいません。

せっかく授かった赤ちゃん、わずか1年足らずの母乳です。、特に初乳には様々な免疫に関する物質や栄養を豊富に含んでますので、粉ミルクで育った赤ちゃんと母乳で育った赤ちゃんとでは、免疫力や体力にかなりの差があるといわれます。

前述の3人のおかあさんも<ゴボウの種>で母乳トラブルを解消でき、母乳あげることができました。

牡丹の花 

前回に続き、当店の庭に咲いた<牡丹>の花を紹介します。

「立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿はゆりの花」と美しさをなぞらえる牡丹の花。

漢方薬には、生薬名「牡丹皮」として、根の皮が使われます。元々中国から渡来したもので、奈良あるいは平安時代に入ってきたとも言われています。

牡丹皮として使う場合は、開花させずに出来るだけ蕾を摘んで根の発育をよくし、苗から4~5年目の秋に根を掘り起こして水洗いし、皮を剥いて硬い芯を抜き取ってから日陰干しをして薬として使います。

漢方薬では有名な「桂枝茯苓丸」「大黄牡丹皮湯」などに入って婦人薬として使われ、周期療法では月経血の排泄に多く使います。また月経困難症、月経不順、子宮内膜症、便秘、痔疾に無くてはならない生薬でもあります。