南京・厦門へ研修に行ってきました 1

11月20日~25日までの間、「南京・厦門不妊症研修」に行ってきました。

南京では江蘇省中医院で「周期療法の権威者・夏桂成先生の理論講義と外来実践の研修を受けてきました。夏桂成先生は、もうご高齢ですが大変お元気で、いつも私達の研修集団を快く楽しみに受け入れてくださいます。今回5回目ですので、覚えていてくださったのでしょうか、先生からお声と握手をいただき感激でした。

夏桂成先生の今回のご講義は「排卵期」の治療に関するもので、長年の臨床の実践を踏まえて話されました。私たちが店頭で相談をうける、PCOS,排卵誘発をしても卵が育たない、未熟で排卵してしまう、卵が大きくなっているのにもかかわらず排卵出来ないなどの排卵障害、あるいは着床障害、あるいは子宮内膜が薄いなども全て排卵期にかかわっているとして、排卵期の概念・特徴、夏桂成先生が唱えている3-5-7の理論、治療について重要なお話を聞かせていただきました。

外来研修では地方からも多くの方が夏桂成先生の名声を聞きつけて受診され、いつもながらの混雑ぶりでした。

患者さんは以前はあまり見られなかった「PCOS]の方が多く、中国の食生活の変貌を垣間見た感じでした。

談勇先生の研修は、先生が 旭川で研修されていただけあって、通訳なしで日本語が通じます。

談勇先生の患者様はホルモン剤を投与されている方が多く、ホルモン剤との併用が多いようです。

「ホルモン剤を6ヶ月使うといろいろな副作用が出てくるが、漢方薬を服用すると3ヵ月くらいで効果が出てきて副作用も少ない」  「身体にはとても良い」と患者の診察の合間にいろいろ教えてくださいました。談勇先生の講義は「周期療法とPCOS]で、PCOSの特徴、診断、治療法を日本語用のスライドを沢山作って講義されました。

毎日診療や手術でご多忙な先生が我々のために睡眠時間を裂いて準備下さっていると伺い、恐縮、感謝でした。

夜行バスに揺られて 

先日来られたAさんご夫妻、はるばる四国から夜行バスで来られました。

とても人の良い純朴なお二人。結婚して10年になりますが、赤ちゃんが授かりません。几帳面な正確の方でしょう。これまでの検査データー、エコーの写真、基礎体温表(BBT)をそろえて持参してくださいました。

本格的な治療を始めて3年、今は不妊クリニックに通われています。クリニックでは一般的な排卵誘発剤と排卵促進剤の注射で様子を見ているようです。家族性の疾患もあり、多嚢胞性卵巣もあります。何とかして家族性の糖尿病を進行させず、早い時期に妊娠に持っていけたらとお2人を見て思っていました。

周期療法に加え、運動、食事、日常的な決まりなどをお話し、少しでも妊娠し易い身体つくりを提案させていただきました。

遠くから来てくださったお二人の思いが叶いますように!

今年も100人突破です 

昨年に引き続き妊娠された方が100人を越えました。

うれしいです。

願いが叶えられた皆さんと喜びを分かち合えることが何よりうれしいです。

この100人の方にはそれぞれドラマがあります。

初めて妊娠される方、2人目の方、3人目の方など。自然で、あるいは人工授精で…体外受精で・・・。なかなか卵胞が育たないと悩まれる方、子宮内膜が薄いと悩まれるかた、基礎体温表(BBT)が一相性の方、FSHが異常に高い方、流産を繰り返されている方など様々でした。

年令も20代~40代と幅広いのですが、今年は30代後半から40代にかけての高齢妊娠の方が多かったようです。

今年はまだ1ヶ月残しています。まだまだ妊娠される方が膨れますよう頑張りたいと思います。

南京・厦門へ不妊症研修に出発

毎年中国の中医薬大学にて行われる「周期療法」「流産」「免疫不妊」などをテーマとした研修に参加していますが、今年は6回目になります。

毎回楽しみでもあり、一生懸命学習してこようとの意気込みでいつも気を張り詰めて、緊張して出発します。

南京中医薬大学では、周期療法の権威者、<夏桂成教授>から講義を受け、外来の診察に同席して学んできます。南京中医薬大学の附属病院では、70歳を過ぎてもお元気な夏先生の理論と実践の場を体験します。

今回は初めて厦門(アモイ)の中医薬大学でも講義を受けてきますので楽しみです。

皆様には留守の間ご迷惑をおかけいたしますが、学んできたことをお返し、願いを叶える力にしていきたいと思います。宜しくお願い致します。

子宮腺筋症を乗り越えて 

Mさんが先日漢方サロンにお子さんを連れてこられました。

もうしっかり大きくなってまもなく1歳のお誕生日を迎えるとのこと。人見知りするはずのH君なのに、私の腕の中に入っても泣くこともなく、自然体でいてくれます。「お母さんと間違えてるのかな?」「お腹の中で嗅いでいた漢方薬の臭いが懐かしいのかな?」と勝手に解釈してはH君を抱かせていただきました。

Mさんもすっかり「お母さん」が板に付きました。H君を授かり幸せ一杯のMさん。腺筋症で激しい痛みと戦った日々。沢山の鎮痛剤を服用せざるを得なかった日。授かった命が無事育ち元気な子が生まれるだろうかと、流産、早産の不安な日々を送ったことが、懐かしく思い起こされます。

子宮腺筋症で悩み、相談にこられるかたも多くいらっしゃいます。「腺筋症で手術をされ、その後赤ちゃんが授からないので」とか、「軽度の腺筋症といわれたが漢方薬で何とか授かりたい」とか、「腺筋症で子宮全摘を言われたがなんとか手術をしないで済む方法はないだろうか」など深刻な相談もあります。

その都度ご相談に乗り、症状にあわせた漢方薬を周期療法と組み合わせ何人もの方がわが子を胸に抱くことが出来ています。Mさんもその1人。辛かった分、幸せも倍でしょう。Mさんを見ていると心から「良かったね!」の言葉しか出てきません。働きながら子育てしていくMさん、丈夫な身体になってバリバリ働き、H君と働き甲斐のある社会を作ってくださいね。

大変だけど心から応援いたします!

超安産&元気な赤ちゃん誕生

2人目不妊でご相談受けていたNさん。始めのお子さんを産んでから1年半後、2人目を授かりましたが残念ながら流産され、体調を崩されてのご相談でした。

「高プロラクチン血症」の診断を受けていましたが、漢方薬を周期療法で服用されてから11ヶ月目で待望の2人目妊娠が判明しました。とっても神経質なNさん、陽性反応が出ても心拍確認出来るまでは…流産した11週を超えるまでは…このまま漢方薬を服用しても大丈夫かしら?と心配は後を絶ちません。

つわりは出てくるし、上には3歳の子がいるし、ゆっくり休ませてももらえない。つわりが治まると今度は花粉症に悩まされ、風邪から喘息にと、次々に辛い症状が押し寄せてきます。その都度漢方薬の服用で改善し、早産の危機も乗り越えてきました。そして、この夏の8月、待ちに待った待望の第二子が誕生したのです。

お目でとうございます。この日が来るまで何度辛い涙が頬を伝わったことでしょう。苦しみを乗り越えての出産。「38週で3400gの元気な子で超安産でした」 「妊娠中、漢方薬を飲んでいると安産&元気な赤ちゃんが産まれますよ!と言ってくださったことは事実でした」とうれしいお言葉をいただきました。

妊娠されたら漢方薬を止められる方が多いのですが、服用続けていると本当に安産、丈夫な赤ちゃんが誕生してくれるのは間違いない事実です。Yさん、産後の養生をしっかりして3人目は超簡単に妊娠しましょうね。良かったです!!

流産から3年を経て

ようやく授かった命が何の前触れもなく消え去り、失望の中に当店を訪れてくれた36歳のYさん。色白で小柄で細く、本当に弱々しい感じのYさん。気丈に「体調を整えていきます」と話された心中を察し「丈夫な体にしましょうね」とお茶を勧めたのが3年前でした。

Yさんはそれから時々漢方薬を服用しながら、お仕事に精を傾けていました。Yさんとの関係は「周期療法でこれをしっかり服用してください!」と言うよりも、「お腹の弱い身体を建て直し、消化吸収のよい状態をつくっていきましょう!」との方針で声かけしていました。

流産してから2年も経過しますとご本人はもとより私の方も「何とか…」の気持ちで焦りがちになりますが、平静さを装い「元気になりましょう!」とばかり申していました。顔色も少しずつ良くなり、冷えも改善してきた1月、妊娠が判明しました。うれしかったですね。流産から2年の長い道のりでした。年令も38歳になってしまいました。

しかし、漢方薬を飲む前に通っていたART(生殖補助医療)から離れ、何と5年かかって2度目の自然妊娠をされたのです。残念ながら初めてのお子さんは天使になってしまいましたが、その2年後、自然妊娠で新たな命が授かったのです。

そして今、Yさんの胸には元気なRちゃんが抱かれているのです。うれしい光景です。新米お父さんが本当に優しく抱いてあやしている姿を見せてくれました。私も抱かせてもらいました。ずっしりとした重み(体重だけではなく)が伝わってきます。お二人の「赤ちゃんが欲しい」思い、「流産の悲しみを乗り越えてきた」重み、「ひたすら漢方薬を信じてきてくれた」重みが、幾重にも重なりずっしりと応えました。

「ありがとうございました」とあたまを下げてくれたお2人。反対に私の方が感謝の気持ちで「こちらこそありがとうございます」と伝えました。幸せになってくださいね。

Rちゃんは素敵な名前をつけてもらいキット素敵な人生を送ることでしょう!平和な世の中で育って欲しいと願っています。

不妊セミナー報告 2

昨日に続き、もう一つの講演は・・・

中医師であり、日本カウンセリング学会の不妊カウンセラーとして、日夜大活躍しておられる<劉伶先生>のご講演は、大変興味ある「卵巣年令」とその対策とも言うべき「補腎補血」のお話でした。

先ず、「身体の生殖機能は腎の機能によって成熟し、衰退する」といい、五臓六腑の機能を話されました。そして、中医学の基本である「腎」の概念を女性の一生 (少女期~思春期~成熟期~更年期~老年期) を腎精の盛衰で話されました。40歳なると腎の衰えが始まり、山くだりのように機能が低下し、老化が始まってくる、従って卵巣年令は腎とのかかわりが重要で、腎が弱まってくると<腎虚>となり、血が不足すると<血虚>になって生殖能力が落ちてくると説明されました。

また、「排卵していない卵巣は血流が悪い」 「卵巣血行障害では卵子が自然消滅する」と重要な発言がなされました。したがって、補腎補血で腎虚を改善し、血液で充満した子宮にしていくことが治療になると指摘されました。

中でも<冠元顆粒>の薬理データーを示され、血行改善の素晴らしさを紹介されました。更に、中国でなされた、<婦宝当帰膠>の子宮内膜の対する実験を披露され、クロミッド服用後薄くなった子宮内膜に婦宝当帰膠を服用して回復したこと、去勢された雄鶏のとさかを補血剤で見事に修復されたことを、映像で説明されました。

卵巣年令を若く保つためには<補腎・補血がポイント>であることを話されました。

中山先生>からは西洋医学の最先端の技術や理論を、<劉伶先生>からは中医学的な立場から理論と実践的なことをお話いただき、まさしく東西合作医療が理想的であると確信したセミナーでした。

不妊症セミナー報告 1

10月18日<妊娠力を育むセミナー>を秋晴れの京都にて開催しました。

昨年に引き続いての不妊症セミナーです。非常に興味深いテーマに、多くの方が参加を申し込まれ、あっという間に定員オーバー、10月に入ってからはお断りばかりで、希望された方には申し訳ないことになりました。

そこで、参加できなかった方のために、情報をお伝えいたします。

まず最初は「40歳からの妊娠力」と題して、<足立病院・不妊治療センター>所長の中山先生がお話しをされました。

高度生殖医療(ART)をされている立場から、40歳以上の方の妊娠、分娩の状況、年次推移など客観的なデーターを出して説明していただきました。近年は35歳以上40歳以上の方の妊娠分娩が増加していることから、40歳代の妊娠は如何にあるべきかを、身体の特徴、高年令での妊娠能力は?老化では何が起きるか?と具体的に説明されました。

FSHの高値で卵巣のサイズが変化すること、老化すると子宮、卵巣、卵管は機能が低下してくること。とりわけ、子宮や卵巣の血流が悪くなることが指摘されました。

さらに40歳を過ぎると、不妊治療だけでは足りなく、個人(自己)の妊娠力を高めることが大切で、そのためには漢方薬・鍼灸・運動(体操、ジョギング、太極拳)・気功などを取り入れて、血流を良くすることが大切であると話されました。高齢になると、良質の卵子ができ難い、子宮内膜が薄くなる、卵管の機能が低下するなどの問題が出てきます。

この問題解決には、からだにやさしい排卵誘発、ARTを積極的に行う、あるいは自然妊娠を諦めない、可能な検査は出来るだけ行っておく、身体にあった治療法を見つける(鍼灸・漢方薬・気功など)、ストレスなどの悪い生活習慣、焦り、不安、悲しみ、怒りは妊娠を妨げる要因になるため、避けるようにするなど、詳しくお話されました。

そして治療をしていく心構えとして、卵巣内には卵子がまだたくさんあること、妊娠できる卵子にめぐり合えることを期待する、良い卵胞発育がおこるよう努力しそのつもりで治療を受けることなど、納得いくお話を一杯なされました。

最後に龍安寺のつくばい「吾唯知足」の言葉を以って締めくくられました。

2人目の誕生が続々!

先日来2人目のお子さんが誕生した喜びのメールが届いてます。

Nさん、Oさん、Kさん、Hさん、Fさん。皆さん一人目がなかなか出来なくて漢方薬を服用して念願だったわが子を授かり無事出産し、私も共に感激したものでした。1歳の誕生日を迎えられる頃、そろそろ2人目をと考えられるみたいです。

私も2人目を考えるなら「出産後空虚になった子宮を早く修復してください」と漢方薬を勧めています。実際産後から服用されると、子宮の回復も良く産後のトラブルも最小限で食い止められます。2人目は漢方薬を服用されて6ヶ月以内で授かるケースが多いですね。初めてのときとは大違いです。

Nさんは先日は2人目が生まれ、お姉ちゃんと一緒の写真を送ってくださいました。うれしそうなお姉ちゃん。キット良く面倒を見てくれることでしょう。