無排卵の背景

脳下垂体から放出される刺激ホルモンである「プロラクチン」、これが正常値の15ng/mlの倍以上になっていると、卵巣での排卵が抑えられてしまい、その結果生理が止まってしまいます。子供を産んでいないのに乳汁が出てくることもあります。

その原因は、不明であることが多いものですが、原因となることには「流産後」「人工中絶後」「子宮や卵巣の手術後」「脳下垂体の腫瘍」「ドグマチールによる胃潰瘍・精神科での治療」などがあげられます。

流産や中絶、手術などによるものであれば、卵巣に負担をかけたある期間は休めてあげることで回復することでしょう。しかし年齢的に35歳を過ぎてから行った結果であれば、回復期間に少し漢方薬の力を借りた方が良いかもしれません。

その場合に使用するものは「炒麦芽」「逍遥丸」を主とし、症状によっては「芍薬甘草湯」などを加えることで調整します。

3ヶ月ほどしても回復しない場合は、少し西洋薬の高プロラクチン血症治療薬を使うのが良いでしょう。排卵を復活させないことには妊娠することからどんどん遠ざかってしまうからです。

途中で1回、薬により生理を起こし、子宮内をきれいにお掃除することが大切です。

そしてまた漢方薬にて良い卵を作るようにしていくのが良いでしょう。そうしていくうちに、体が排卵することを思い出し、自力で良い卵を作って排卵できるようになっていきます。

そのようにして体が自分の力で自然に整っていけば、妊娠することは当たり前のことになるはずです。決して焦らず自分の力を信じて進んでください。

自力で取り戻した体は、妊娠中も産後もそして2人目も元気で居られるはずなのです。