ちよぼ汁

淡路では給食にも出るくらい有名な「ちよぼ汁」。ご存知でしょうか?

この「ちよぼ汁」は、南淡路に古くから伝わる郷土料理です。見た目は「ぜんざい」のようで、しかし食べてみると味噌味なので「味噌汁」といった方が合っているのかもしれません。

作り方は、だし汁に、ズイキ(里芋の茎の干したもの)、柔らかく煮たササゲ(大角豆)、もち米の粉で作った白団子を入れて煮て、味噌で味付けし、お椀に入れて、上からかつお節を振り掛けるというもの。

もともとこの汁は、産後のママと赤ちゃんの健康を祈って食べたものだったようです。中身に、「脾経」の力を助け、お乳の出を良くする「もち米」「味噌」が入っていて、体の浄化作用のある「ササゲ」が入っていることからそうであったことが伺えます。「ササゲ」は見た目が赤色で小豆に似ていますので、小豆の働きもあるとすれば、これも母乳の出が悪い時に使用するものですので、これまたトリプルでお乳の出が良くなる汁と言えます。

「ちよぼ」の名は、「おちょぼ口」から由来し、それを食べることで、赤ちゃんが丈夫に育って、口が可愛らしい「おちょぼ口」になるように、という願いが込められているようです。

赤ちゃんや産後のママばかりでなく、脾胃を強め胃腸機能を整える「もち米」、味噌の大地のタンパク質である「大豆」そしてそのイソフラボン・サポニンの力、またアントシアニンをたくさん含み老化防止に働く「ササゲ」、はどんな人でも食べても良いものばかりです!

ちょうど収穫を終え、今年の新作ばかりが手に入るこの時期に、健康のために、淡路の「ちよぼ汁」を是非、ご家庭でお試しください。