3ヶ月の予定

38歳Yさん。結婚2年目。年齢のこともあるために、結婚後すぐにでも子供を望んでいたのですが、考えていたようにはいかず、2年経っても授かりませんでした。

生理は順調で基礎体温もニ相性になっていて、マニュアルからすると「とても妊娠しやすい体温表」と判断されるようなもののために、婦人科に通うまでもないと考え、自分なりに市販の「六君子湯」を飲んでみたりしていました。

胃腸の調子が悪い部分は徐々に「六君子湯」にて改善されてきていたものの、本来の目的である妊娠にはなかなか辿りつけずにいたのです。

そして、自力処方の限界を感じ、漢方の周期療法を行っている当店をサイトにて検索し、問い合わせをされました。

Yさんが飲んでいた「六君子湯」は、「気虚」を改善する「四君子湯」と「悪心・嘔吐」を改善する「二陳湯」を組み合わせたもので、Yさんのように胃腸が虚弱で胃もたれをしてしまう人にはぴったりのものです。

いくら良い漢方薬を飲んでいても、それを吸収する胃腸機能が衰えていたら効力も減ってしまいます。Yさんの自分なりの処方はとても良く、それを服用していた期間で徐々に胃腸機能が改善してきていたことで、これから始める周期療法の漢方を飲む準備ができていたと言えるでしょう。

Yさんは当初は月3万ほどかかる漢方の周期療法に、続ける自信がなく、「3ヶ月」という自分なりの期限をつけ、始められました。

しかし1ヶ月続けた後、今までの生理の経血に明らかに変化が見られ、きれいなサラサラとした経血になり、量もしっかりあるようになり、さらに2ヶ月後は、排卵期のオリモノも増え、3ヵ月後には今までの胃腸の不調が嘘のように改善されてきたのです。

3ヶ月で止めようと思ってたYさんでしたが、こんなにも漢方で改善されるとは思ってもみなかったために、3ヶ月経った自分の体を改めて確認し、妊娠まで漢方を続けてみようと決心されたのです。

それから約7ヶ月、以前は波状型だった卵胞期の体温が安定し、高温期もしっかりと期間があるようになり、随分と改善されました。10ヶ月前にYさんが「とても妊娠しやすい体温表」と思っていた自分の体温表は、見かけはニ相性にはなっていたものの、厳密に診れば、問題点があったのです。

その問題点を改善した今、Yさんから嬉しい便りが届きました。

やっと宿った小さな命。3ヶ月で止めていたら、会えなかったかもしれません。ホントに良かったですね。

婦宝当帰膠の支え

「『婦宝当帰膠』を飲むとホッとして安心するんです」

この秋に妊娠された30歳Rさん。

その言葉には、約1年かけた体質改善に、常に傍に「婦宝当帰膠」があり、それに助けられたという気持ちが込められていました。

周期療法の基本薬となる「婦宝当帰膠」。甘いものや液体のものが嫌な人は他のものに変えまずが、基本的には全周期通して飲みながら、体質改善をしていくものとなっています。

甘味は女性が弱りやすい「脾経」を強めます。「脾経」が弱ると、めぐりが悪くなり、冷え性、むくみ、だるい、めまいなどの症状が出てきます。そうならないように「脾経」の力を補ってくれるのが「甘味」なのです。(だからと言って、ケーキなどの砂糖の甘味のことではないので気をつけてください!)

婦宝当帰膠」にはその「甘味」だけでなく、たくさん含まれる「当帰」の力によって、気血を補ってくれ、体が温まるとともに、気持ちも安らいでいきます。

Rさんの場合も今までPMSに悩まされ、生理前にはむくみが酷く、冷えも便秘も酷くなり、気分が沈み、何もする気が起こらない状態でしたが、「婦宝当帰膠」を飲むことにより、その症状が徐々に改善され、半年後にはほとんど気にならないくらいまで改善し、生理前でも気持ちが安らいでいる自分に会うことが出来ていました。

気持ちも落ち着き、心にゆとりも出来たそんな中での妊娠発覚でした。

Rさんは「こうあるべきだったのだわ!」と・・・。そうです!気持ちも乱れ、心にゆとりのないところに赤ちゃんなんてできたら大変です。そのようなベストコンディションの心身になったからこそ、コウノトリが赤ちゃんを運んできてくれたのです!

そんなきっかけを作ってくれた「婦宝当帰膠」。Rさんにとっては、もう離せない存在です。

妊娠中もそして産後もその支えが必要ですね。これからも「婦宝当帰膠」とともに、次々とステップを踏んでいってください。

内膜症改善!

現代西洋医学でも対処が難しい子宮内膜症。目に見える対処方法としては、手術により癒着を取り除くしかなでしょう。

しかし漢方は違います!

そうなってしまった体質を改善していくうちに、内膜症が改善し、継続すれば消失してしまうこともあるのです。

33歳Tさん。周期療法による漢方薬治療を始めて半年。最近内膜症が悪化してきたのか、性交痛が酷くなってきてタイミングを取るのが苦痛になってきたとのことでした。

そこで周期療法に加えて、内膜症を改善するための漢方薬をしっかりと取り入れることで、その症状の改善を計りました。加えたのは「水快宝」と「爽月宝」。

その組み合わせで内膜症の改善を計りながら周期療法にて体のバランスを整えることを続け、3周期目。

何と、嬉しい便りが届いたのです!

今までの周期療法による体の底上げと、しっかりとした内膜症の改善により、早いステップを踏むことができたのです。

Tさんも今までになく続く高温期に半信半疑で妊娠チェッカーにて反応を試したところ、思わぬ結果にびっくり!慌ててその報告をしてくださいました。

妊娠反応が出たら、内膜症改善にて使用していた漢方は少し作用が強いために、量を少なくするなど調整が必要です。検診にて妊娠確定、そして心拍確認まで、まだ期間があります。今のこの大切な時期を乗り越え、確固としたものとなるまで、漢方の力を借りていきましょう。

もう10ヶ月?!

無事産まれました!

報告のメールが届きました。

昨年11月に周期療法の漢方薬を服用され、2周期目で妊娠された36歳Uさん。お2人目をご希望で、自分達なりのタイミングで4周期試してみたけれどもなかなか良い結果に出会えず、早めに対処しようと漢方薬の相談をされたのです。

Uさんはここ2年ほどPMSが酷くなり、生理1週間前くらいから頭痛とイライラ感が増すようになってきたこと、高温期が短くなってきたこと、生理の量も少なくなってきたこと、がとても気になっていたようです。

確かにUさんの言われるように、高温期の伸びが悪く、内膜があまり厚くなっていないことが考えられました。また一番気になることは、PMS。これが高温期の伸びを悪くしていることが考えられましたので、その辺を考慮して漢方は調整されました。

漢方薬は、「婦宝当帰膠」にて調経を行い、「杞菊地黄丸」にて腎を補い、「逍遥丸」にてPMSの改善を計りました。

そして2周期目に、早くも「生理が来ないので検査薬にて検査をしたら陽性反応がでました」との報告を受けました。

あまりの早い効き目にこちらも驚いたほど。

Uさんが漢方と出会ってから10ヶ月、Uさんからの出産の報告は、私達にまた新たな喜びを運んでくれました。それと同時に10ヶ月前にUさんとメールでやり取りして、よりUさんに合った処方を考えようとアクセクしていた日々を思い浮かべ、月日の経つのは早いものだとつくづく感じました。

これからもより多くの人達の元に喜びが訪れるように、願う毎日です。

病院は怖いけど

38歳Oさん。キャリアウーマンだったOさんは、仕事に区切りをつけた2年前に結婚。

年齢のこともあるので、早めに子供を、と思っていたけどなかなか恵まれず。だからといって、病院での治療にはかなりの抵抗を感じ、行きたくない!でも子供は授かりたい!

こんな風に感じている人は多いのではないでしょうか。そんな人に是非オススメしたいのが、漢方薬です。

Oさんの場合は、以前から胃が弱く、自分なりにそれを改善するために「立君子湯」を飲んでみたら、調子が良くなってきたこともあり、漢方の方が病院よりも存在が近かったのでしょう、まずは病院に行く前に漢方をしっかりと試してみよう、と今年の年明けにお問い合わせをされました。

問い合わせをされた頃のOさんの体調は、まだ胃が完全ではなく、生理痛も少しあり、オリモノは少ない状態でした。また、ご本人は「もっとも妊娠しやすいニ相性」の基礎体温表と思っていた体温も、見てみると、排卵がスムーズにいっていないために、高温期への立ち上がりがスムーズではないものでした。

まずは、胃の調子を整えつつ、月経期の排泄を促し、子宮内を「お血」が溜まらないように綺麗にすることで生理痛をなくすこと、卵胞期の安定を測ることで、良い卵を作り、排卵がスムーズに行くようにすること、を重点的に考えていきました。

使ったのは、「水快宝」「オリジン」「杞菊地黄丸」「六君子湯」など。

1周期毎にOさんの基礎体温表と体調の変化をチェックし、微妙に加味したり、変法したりすることで、随分とOさんの体温が安定してきました。これは随分とにOさんの心が安定してきた現れとも言えます。心と体は同じです。心が乱れれば、体も乱れます。安定してきたのはとてもよい傾向です。

全てが安定してきたのは、漢方を飲みだしてから半年が経った6月です。

そして安定してから3周期目の今月、Oさんから喜びのメールが来たのです!届いたメールは、幸せに満ち溢れたものでした。

今は第一関門の陽性反応が出たところ。まだまだ安心できませんので、次のステップの心拍が確認できるまで、まずは保胎と安胎のための漢方を続けてもらいます。そして心拍が確認できれば、次は安胎はもちろんのこと、赤ちゃんの発育や成長を助け、賢く丈夫な子供になるようにサポートしていく漢方になっていきます。

このまま順調に次のステップをどんどん踏んでいけるように、漢方は後押ししてくれます。どんなときもいつでもも強い味方になれるように、私たちは待機しています。いつでもどんなことでもお尋ねください。漢方は怖くありませんから。

漢方と出会ってから

<Kさんからの体験記>

私の漢方との出会いは1年ほど前の夏でした。

現在34歳の私は、12年ほど前に無理をして体調を崩し、生理が止まってしまいました。事の重大さに気づき、きちんと病院に通ったのは、それから2年近く経ってからでした。それから仕事をしながらずっと婦人科に通っていました。初めはクロミッドを飲んでも排卵もしない状態。排卵するまでに4年近くかかりました。

30歳に結婚し、そのまま病院にも通いました。排卵し生理が来るようになれば、妊娠するような気がしていましたが、一向に妊娠する気配はなく・・・。婦人科の治療も少しずつ進んで、ホルモン剤なども使うようになっていました。

そんなとき、ネットで漢方のことを知ったのです。でもその時は、まだホルモン治療との併用でした。そして新しい年を迎える今年の正月ごろ、人工授精のすすめを受けました。でも自力で排卵できない状態で、人工授精をしたとしても、授かる可能性はどのくらいあるのだろうか・・・。迷いの中、健伸堂の古村先生にメールを送りました。

薬で排卵させることを続け、そのまま赤ちゃんができなかっとしたら、その後に残るのは、余計に赤ちゃんができにくくなった体なのではないか・・・?ただ排卵しなくなることにも怖さがあり、ためらいがあり、そのまま止めることもできずにきてしまいました。

早い結果ばかりを求めるつもりはないのだけれど、できれば近いうちに赤ちゃんを授かりたい。でもそのためには「急がば回れ」ということなのだろうか。

古村先生のお返事は、

「卵が成熟したら必ず排卵します。ご自分のお体に自身を持って、今年はチャレンジされることを願っています。人間は自分で卵を作り、自力で排卵する力を持っているものです。」

というものでした。

悩んだ末に、不安もいっぱいの中、漢方だけを飲む日々をスタートさせました。

でも、なんと、1ヵ月後、ほぼ予定通りに生理が来たのです!妊娠を望んでいる身で生理を喜ぶというのは変かもしれませんが、あのときの喜びと驚きは忘れることができません。自分の体が正常な方へ少しずつ歩んでいるように思いました。

そして、それから2ヵ月後、なんと、本当に妊娠することができたのです!

今では良かったと思えますが、34歳という年齢で、あとになったらもっと治療を休むことはできなくなる、休むのは今しかない!とそのときの私にとっては賭けのようなものでした。

初期の切迫流産で安静の時期も、漢方の助けを借りて乗り越え、力強く鼓動する小さな心臓の映像をエコーで見たときは、感動と共に今までの日々、悩み、が頭をよぎりました。

検診の度に、お腹の中の赤ちゃんは劇的に成長し、生命の力というもの、漢方の不思議な(不思議ではないのかもしれませんが)力を改めて感じている毎日です。

あの時、先生が私の背中を押してくださらなかったら、今の私はなかっただろうと感謝の気持ちを込めてペンを取りました。本当にありがとうございました。

赤ちゃんをこの手に抱く日まで、まだまだ漢方にはお世話になります。これからもよろしくお願いします。

大切な卵の成熟

34歳Kさん。結婚4年目。「レディース相談表」による相談を受けたのは昨年の夏でした。

排卵障害の症状を持つKさんは、クロミッドにより排卵を促す治療を続けていました。ホルモン治療による反応は良いように見えたKさんの基礎体温表でしたが、高温期の不安定さが卵の質が良くないことを現していました。

質の良くない卵をクロミッドで排卵させても、その成功率は低いものです。反対に、質の良い卵ができれば自力で排卵するようになるものです。

今まで10年間もホルモン治療をしてきたKさんは、なかなかその治療から離れることができませんでした。10年も続けてきたことですから「少しお休みする」ということに、「不安」と「迷い」が生じてしまうのは仕方のないことでしょう。

しかしKさんは、不安と迷いを振り切って、今年に入ってから今まで続けてきたホルモン治療を休むことを決意されました。

そして漢方の周期療法のみの治療が始まりました。改善点は「卵を成熟させる力をつけること」。毎周期ごとに卵胞期に「オリジン」「炒麦芽」「シベリア霊芝錠」などの薬を調整し、その能力を引き出させるようにしました。

昨年夏から漢方を服用していたこともあり、底上げが出来ていたのでしょう。3ヵ月後の4月、春の訪れと共にKさんのもとに小さな命が訪れたのです。

今年の初め、不安と迷いを振り切る勇気をKさんが持つことができたこと、そしてその選択が誤っていなかったこと・・・本当に良かったですよね。

明日Kさんからの「体験記」を紹介します。

即効性のない漢方薬?

結婚7年目の38歳Cさん。30歳過ぎた頃と言えば、職場では中堅社員となり、仕事も面白くなってきている頃。そんな時期に結婚されたCさんは、夫婦共々しばらくはやりたい仕事をに打ち込み、35歳を過ぎた頃から子供のことを考えよう、という計画でした。

そして昨年、そろそろ子供を考えようと何周期かタイミングを合わせていました。ところが、すぐに恵まれると思っていたのがそうは行かず、原因を解明するために婦人科で検診をされました。

検診結果は、FSH、プロラクチンの値が高めになっている、との診断でした。

しばらくはタイミング療法を続け、それで駄目であれば人工授精や体外受精に移る計画を医師より提示されました。

Cさんは、人工的に細工されることへの抵抗もあり、なるべく「自然のままで、自分の力で妊娠したい」という思いから、漢方による不妊治療に力を入れている当店のサイトに辿り着いたのです。

お問い合わせをされた時点でのCさんの生活スタイルには、「タバコ」と「コーヒー」が欠かせないものとなっていました。私達は不妊治療をススメるにあたって、まず「タバコを止めること」「コーヒーは1日1~2杯まで」を実行してもらうことを条件として、漢方薬をおススメしています。

そこで、Cさんにもそのことを約束してもらいました。

タバコを吸っていると、血が濁り、血流も悪くなり、「お血」の原因を作ることに繋がります。これは明らかに「不妊」を増進する要素の1つです。せっかく漢方薬を続けていくのですから、生活スタイルも良いようになるように改める必要があります。

Cさんは約束を守ってくださいました。

お薬は、「炒麦芽」を入れつつ「質の良い卵」と「環境の良い子宮内膜」のためのお薬を周期に分けて調整しました。

そして、2周期目。

何とご本人もびっくりするほど早くに、漢方薬の効果が現れたのです!それも「妊娠」という形で・・・!

今は、自分とは違う小さなドクドクという心音に耳を澄まし、静かにその感動を胸に抱きながら、毎日を漢方と共に過ごされています。

そのCさんから「感動のひとこと」をいただきました。

<感動のひとこと>

妊娠しました!38歳の私が漢方薬と出会い、何と1ヶ月で妊娠!信じられませんでした!

不妊治療のクリニックでFSHとプロラクチンの値が高いと診断され、妊娠しにくいと言われていました。落ち込んでいたそのときに、見つけたのがここのHPでした。漢方薬は即効性がないと聞いたことがあり、年齢的にも焦りがあったために、漢方薬を頼ることにためらいを感じました。

しかし、友人も子宮内膜症を漢方薬で治したという話を思い出し、藁をもすがる思いで連絡を取ってみました。

メールのやり取りで、とても丁寧で温かいアドバイスを頂くことができ、ここなら信じられる!と感じ、漢方薬を服用することを決意しました。

直接お会いしたこともなければ、お話したこともないのに、メールのひとつひとつの言葉に愛情を感じ、信じることができたのです。あんなに止めることのできなかった「タバコ」をスッパリ止めることができたのも、その言葉の中にある「あなたを絶対に妊娠させますよ!」という思いを感じたからでしょう。

漢方薬を、先生を、信じて良かった。心からそう感じます。漢方薬は、決して遠回りではないのですよね。

蛍石

6月に入ると、あちらこちらで「蛍」の便りを聞くようになります。

宇治にはまだまだ水の綺麗な場所がたくさん残っていて、少し車を走らせれば、川の涼しそうなせせらぎと美しい河鹿蛙の鳴き声が聞こえる暗闇の中に、たくさんの黄金の小さな光が漂う風景に出会うことができます。

とても幻想的な光景です。その黄金の光は漂いながら光っては消え、また光る・・・を繰り返しています。思わず掴んだ蛍を手のひらの籠に入れてみると、手のひらで光るその姿からは、何とも言えない自然の力を感じるものです。

その蛍にちなんだ名の付く石、「蛍石」。これは漢方薬の「紫石英」の原料です。

漢方では「重鎮安神薬」として「不妊症」「不正出血」の改善のために使用されます。

37歳のMさん。ピックアップ障害と診断され、着床すらもしない状態。AIHをするものの成功せず、体もどちらかと言うと弱いほうだったために、漢方による周期療法の力を借りながら体質改善をしつつ臨もうと、2年前に来店されました。

その頃のMさんは全体的に体温が低く、高温期の伸びが悪いうえに安定しない状態でした。

そこで、「婦宝当帰膠」と「参茸補血丸」を全周期出しつつ、高温期に「蛍石」である「紫石英」などを加えて調整していきました。

少しずつですが、Mさんの体力はついていき、体温も上がり、高温期も安定するようになってきました。

そして2年が過ぎました。

しっかり体調を整えた結果、Mさんは元気になり、以前より生き生きし、何でも前向きに考えられるようになったのです。

その2年間を長いと感じるか、短いと感じるか・・・。Mさんはそれほど長くは感じられていなかったようです。

ゆっくり底上げをした2年の末に、Mさんの体の中に小さな光が灯ったのです。まるで蛍が光るように・・・。

そして今は、その小さな光は静かに少しずつ大きくなり、確固としたものになってきています。Mさんも今はあまりわからないけれども、何か小さいけれども灯っているその光が、だんだんMさんに語りかけるのが感じられてきているようです。

「蛍」が幸せを運んで来てくれたようです。

黄体化未破裂卵胞(LUF)克服!

黄体化未破裂卵胞(LUF)は、無排卵症の1つです。この症状は「子宮内膜症」であった場合に、多く見られるものです。その他「骨盤内炎症性癒着」「多嚢胞性卵巣」などでも見られます。

2年前に結婚された41歳のMさんは、黄体化未破裂卵胞(LUF)と診断を受けていました。

この症状は、卵胞の発育は認められるものの、卵胞が破裂して排卵が起こるべきであるのに排卵せず、そのまま卵胞が黄体化します。無排卵であるけれども卵胞が黄体化するために、基礎体温は高温期となり、基礎体温表を見る限りではあたかも正常な2相性に見えるのです。

排卵障害であるために、何回かの治療の末、Mさんが最終的に選んだ治療法は「体外受精(IVF)」でした。しかし、それでも良い結果は得られませんでした。

そして途方にくれた今年の春、漢方で妊娠し、出産したという友人に思い切って相談してみました。そしてその友人が勧めてくれたところが当店だったのです。

Mさんは遠方にお住まいでしたが、新幹線に乗って、遠いところを来店くださいました。

よく話を伺ってみると、IVFの治療に行き着くまでに一度妊娠され、流産されていました。つまり、ご自分の中に妊娠できる力をお持ちなのです。それでは尚更ホルモン漬けの治療ではなく、自分の力を引き出すような治療が一番だと思われました。

まずはしばらくホルモン治療をお休みしてもらい、漢方一本化による治療を始める約束をしてもらいました。

Mさんの周期療法の治療のターゲットは、「卵巣の膜が厚いこと」「子宮内が熱いこと」を改善することでした。

主に使用したのは「冠元顆粒」と「水快宝」。

「活血」「破血作用」のあるそれらの薬を月経周期毎に少しずつ配分を変え、他の薬と併せることでその働きの相乗効果を計りました。

漢方を始めた1周期目から明らかに体温の変化が見られました。今まで波状型だった低温期が安定し、それにつれて、高温期も安定しだしました。ドオルトンを使用していた以前までのものとは、全く異なるものでした。

そして3周期目・・・。

おめでたです!

この言葉は、いつ何度聞いても嬉しい「響き」です。

一度流産された経験がおありですので、これからも念には念を重ねて10月10日を過ごさなければなりません。これからもしばらく漢方と共に、小さな命を育てていきましょう。10月10日後の元気な産声を聞くために。