立てば芍薬・・・

「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」と美しい姿を花に例えて言われたこの言葉。その言葉通り、芍薬が咲く姿は可憐で美しいものです。

少し前の時期から芍薬が咲いています。その花は姿だけでなく、姿が見えないところでもそれがあることを気づかせてくれるように、とても甘い良い香りがします。その香りからも花の美しさを感じ取れるものです。

しかし、芍薬はその花ばかりが魅力的なのでなく、その「根」も私達女性の強い味方となってくれる薬を生み出すものなのです。

「芍薬の根」は様々な薬に使われ、「滋養作用」を利用した薬としては、血虚症状の生理不順や虚弱体質などには「当帰」「茯苓」などと配合した「当帰芍薬散」、月経不順に用いられる「阿膠」「人参」などと配合した「温経湯」、血虚改善の基本薬の「物湯」に「当帰」の量を増やし、もっと調経作用と補血・補気作用を持たせた「婦宝当帰膠」、病後の体力改善には「十全大補湯」などがあります。

どれも周期療法でよく使用するお薬です。

見た目も美しい「芍薬」。それは自分自身の美しさを見せるだけでなく、その「根」は私達女性をも健康で美しくしてくれるのです。