人間が人間らしくあるために

本日、5人の方に文化勲章が贈られました。

その中に94歳になる医師の日野原重明先生がおられました。日本で一番忙しい90歳代、と言われるほど朝から晩までの過密なスケジュールを毎日こなされています。昼食もおやつと言ってもよいくらいとても簡単なもの。

それでも元気に仕事をこなされています。

こんな元気なお姿を見ていると、いつまでも元気で居られるようにするためには「夜は早く寝ること」「バランスの取れた食事をすること」・・・などといったアドバイスをしていることに少し躊躇いを感じたりします。

しかし、「日野原先生は特別」ということで、皆様は決して真似をしないようにお気をつけください。やっぱり元気でいるためには、生活習慣を正すことが一番です!

そんな多忙な日野原先生がずっと訴え続けておられること。

「患者自身が自分の健康を守る患者参加型医療の重要性」です。

近代医学が日々進んでいく科学の力を過信し過ぎて、人間の体の構造や仕組み、遺伝子などばかりを見て、人間の生命全体を見ることを忘れてしまっている医療に疑問を抱き続けて来られました。

近代医療の意のままになってしまい受身の姿勢になっている患者を、医療の場へ参加させ、最後まで人間らしく生きるために生命の質の向上を目指すために共に実践と啓発を重ねても来られました。

だんだん「患者が医師や受ける医療を選ぶ時代がやってきた」といえども、まだまだ現実は「受身の医療」と感じることが多いものです。

今進化しつつある高度医療の中でも「不妊治療」の分野は、特にその進化は目まぐるしいものです。だからこそ、患者側が本当に自分達が望んでいる医療をしっかりと選んでほしいものです。