へその緒が繋がるところ

「へその緒」は、胎児が体内にいる時に、母親より生命力を受け継ぐ緒です。

その「へその緒」が繋がるところは「おへそ」同士。そこは「神闕(しんけつ)」という名のツボです。

「神」は、天の神、生命力、精神、霊妙不思議なもの、測り知れないところの変化、などを意味します。

「闕」は、楼門、楼台、隙間、ふさぐ、重要なところ、などの意味があります。

へその孔が「神闕」と名づけられたのは、胎児に栄養を送ることはもちろんのこと、神気(現代の遺伝子の伝達に当たる)の行き通う門戸で、その変化は不可思議で測り知れないこと、からだそうです。

おへその孔のこのツボは、母親と胎児を結ぶ命のパイプです。産まれた後は、閉じて塞がっていますが、とても大切で、とてもデリケートなツボなのです。

昔、「おへそのゴマ」を取って遊ぼうとしたら、

「おへそのゴマを取ったら、風邪ひくよ!」

と怒られたものです。

昔の人は「おへそは繊細なところ」ということを、経験上良く知っていたのでしょう。

「神闕」は胃腸を整えたり、腹痛を和らげたり、浮腫や下痢の症状を改善したりするときに使うツボです。

従って、過剰に刺激をすると反対に、胃腸の調子が悪くなったり、腹痛が起きたり、下痢になったりするのです。

「おへそ」は産まれてからも大切なところです。あまり刺激しすぎたりしないように気をつけてください。