高めの低温期

「高温期がない」、「高温期が低い」、「高温期が階段状に上がっていく」といった「高温期」に問題のある人の方が不妊症の症例では多く見られます。

しかし、「低温期が36度6分以上と高め」、「低温期の途中で高温期のような体温になる」といった「低温期」に問題のある人もおられます。

「低温期」とは「月経期」と「卵胞期」からなる期間です。

高すぎる体温では、質の良い「卵胞」は育ちにくいのです。

「低温期」の体温が高めになる原因として、排卵誘発剤である「クロミッド」を長く使用していることもあげられます。この場合、低温期ばかりでなく、全体的な体温が高めとなります。

その他の原因としては、「腎陰虚」で「虚火」によるものがあげられます。それには、「腎陰虚」になるような生活スタイルを改善してもらいつつ、「瀉下補腎丸」などのお薬を服用していただきます。どうしても「排卵し受精し妊娠すると高温期になる」ために「高温期があること」に注目しがちですが、しっかりとした低温期も大切なのです。

今一度、ご自分の基礎体温をチェックしてみてください。

2件のコメント

  1. まるやまあけみ

    「腎陰虚」になる生活スタイルへ改善するとは,具体的にどのようにすればよいでしょうか?わたしも「低温期の体温がちょっと高いようですよ」と,つい先日滋子先生に教えていただきましたので,気になるところでございます.よろしくお願い申し上げます.

  2. けんしんどう

    「腎陰虚」になる原因としては「先天的に腎精が不足していること」、「栄養の吸収不良などによる後天的失養」、「高齢や慢性疾患による消耗」などがあります。
    つまり、「もともと腎臓が弱い方」、「消化不良になるタイプの方」、「夜昼が逆転するような生活をされている方」、「不眠症の方」、などの症状をお持ちの方が「腎陰虚」になり易くなります。
    生活スタイルの改善としては、
    「消化不良にならないようによく噛んで食べる、食べ過ぎない」
    「夜の時間(23時から7時間)にしっかり寝ること」
    「不眠であればその根源(不安であることなど)を解消できるように努めること」
    などです。
    現代人は、「しっかり夜の時間に寝ること」というのができないようです。夜の時間は「陰」の時間です。「陰虚」ですので「陰」を養うためには「陰」の時間にしっかり寝ないといけません。

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