ノアルテンとルトラール

「ノアルテン」は、女性ホルモンの卵胞ホルモンと黄体ホルモンの配合薬です。いわゆる“ピル”と呼ばれる薬の仲間で、「中用量ピル」にあたります。

卵巣機能不全による不妊症の治療薬として、通常、月経周期5日目より約3週間連続服用し、次の周期に妊娠成立を期す目的で使用されます。

副作用で多いのは、吐き気や嘔吐、乳房の張りや痛み、予定外の出血などです。

「ルトラール」は、黄体ホルモンとして働く「黄体ホルモン薬」です。黄体ホルモンの不足による不妊症などに使用されます。

副作用は、吐き気や嘔吐、乳房の張りや痛み、頭痛などです。

5年前から4年間に渡り、無月経だった36歳のYさんは、上記のお薬を1年前から飲み始め、月経を起こす治療を病院で受けています。

結婚は2年前。

当初は、月経7日目でFSHが50、LHが25とかなり高めでしたので、その治療は有効ではあったのですが、今は正常値になっていて、しかもこの治療により卵巣が腫れてるにも関わらず、「月経が来ない」という恐怖から抜けきれずに、これら2つの薬を止めることができません。

今年の春より漢方薬も併せて治療に加えたい、とのことなのですが、今の治療のままでは副作用によりどんどん子宮内膜も薄くなっていて、もし受精したとしても受精卵が育つ柔らかなベッドがないために育たないでしょう。

Yさんには、しばらくホルモン剤を休み、質の良い卵とふかふかのベッドを作るために、漢方薬のみの治療にするように説得しているのですが、なかなか「月経が1月でも来ない」恐怖から逃れられずにおられます。

今、来ている「月経」は自分の力ではないこと、どんどん赤ちゃんが育たない子宮内膜になっていること、などなど。

これらのことの方が「月経が来ない」ことよりも重大であり、取り返しがつかないことにならないうちに自分の力を目覚めさせる「体質改善」をされた方が良い、ということをもっと認識してほしいです。