流産を3回繰り返して

33歳Aさん。結婚7年目。

28歳の時に流産。それ以降、少し怖くなって昨年まで避妊をしていました。

昨年より子作りをしようとしましたが、2月には7週目で流産。また10月にも6週目で流産。

今年の3月より6月までは誘発剤とhngによりタイミングを合わせていましたが、可愛い子供に恵まれず。悩んだあげく、7月半ばにお母様と漢方薬を試してみようと来店されました。

調度来店された時期は排卵期でしたので、

   ☆ 排卵期に冠元顆粒」、

   ☆ 高温期には「参茸補血丸」、

   ☆ 全周期を通して「婦宝当帰膠」を処方しました。

その後、月経が来ましたので、

   ☆ 「冠元顆粒」と「爽月宝」を、

その他の周期は前回と同じものを服用していただきました。

漢方薬を服用されてから2回目の高温期。高温期が長く続くので妊娠検査薬にてチェックしてみると、うっすらと陽性反応が!

漢方薬は、「婦宝当帰膠」、「参茸丸」と「衛益顆粒」を服用していただいています。

今まで3回も流産を繰り返されていますので、これからがもっと気をつけないとなりません。

「冷えること」、「長く震動に揺られること」、「落ちたりこけたりするようなものに乗ること」、「寝不足」などに気をつけて、安定するまで大事な授かりものを守ってください。せっかく授かったのですから、しっかりまずは出産まで育ててほしいです。

少し短くなった道のり

6月に紹介した34歳のYさん。

ホルモン治療により卵巣が腫れ上がり、右の卵巣より出血してから精神的に不安定になり、神経内科の薬漬け。

今年初めに当店に来てから、今までやってきた悪い生活習慣の改善、意識改革により、6月にやっと197日目の生理を迎えてから73日が経った先週、やっとまた生理が来ました。

通常なら「生理が来ること」は当たり前のこと。しかし、Yさんにとっては「傷ついた心」を修復させないと生理が来ないのです。

一度6月に修復されかけた「心」は7月にまた不安定になり、体温もガタガタ。また腰からお尻にかけてのゾクゾク感、下腹部の痛みに襲われ、眠りの浅い毎日が続きました。

8月に入って、少し「心」が安定しだし、その頃より、ガタガタの低温期が安定し、その後高温期が出来ました。そして先週、生理に。

まだまだ73日目の生理ですので、安定したとはいえませんが、前回の197日目に比べると、明らかに回復の兆しが見られます。

今は、周期療法を離れ、全身症状の改善のための漢方薬と、週に1回の鍼灸治療にて少しずつ「心の傷」を治しています。

「長い道のり」が少し短くなって来たような気がします。

大らかな気持ちで

周期療法で不妊治療を行っていると、いつも気になることがあります。

あまりにも基礎体温表の変化に一喜一憂されすぎる方が多いことです。

周期療法は、「月経期」、「卵胞期」、「排卵期」、「高温期」のそれぞれの周期によってお薬を変え、それぞれの周期で大切な役割をしているものを強めたり改善したりしますので、体温が気になるのは仕方がありません。

しかし、体温は必ずしもそれが絶対ではなく、気候、室温の変化、睡眠時間、前の晩の食事の内容などによってもかなり違ってくるものです。あまりにも気にしすぎると精神が不安定になり、それが原因で乱れてしまうことが多くあります。

必ずしもきれいな基礎体温でないと、妊娠しないわけではありません。

当店でもあまりにも体温を気にしすぎて、いつも13日目に排卵していたはずの排卵が、遅れてしまった36歳のMさんも、体温を測らなくなってから13日目よりも少し遅れて排卵し、そこでちょうどタイミングが合い、そのまま妊娠期間に突入されましたし、

ガタガタの基礎体温表だった32歳のWさんは、いつ排卵したかわからないような体温表でしたし、高温期への立ち上がりも階段状であったにも関わらず、妊娠され順調です。

あまり気にせず、自分を追い込まず、大らかな気持ちで体質改善をされ、妊娠を待たれた方が良いですね。

高めの低温期

「高温期がない」、「高温期が低い」、「高温期が階段状に上がっていく」といった「高温期」に問題のある人の方が不妊症の症例では多く見られます。

しかし、「低温期が36度6分以上と高め」、「低温期の途中で高温期のような体温になる」といった「低温期」に問題のある人もおられます。

「低温期」とは「月経期」と「卵胞期」からなる期間です。

高すぎる体温では、質の良い「卵胞」は育ちにくいのです。

「低温期」の体温が高めになる原因として、排卵誘発剤である「クロミッド」を長く使用していることもあげられます。この場合、低温期ばかりでなく、全体的な体温が高めとなります。

その他の原因としては、「腎陰虚」で「虚火」によるものがあげられます。それには、「腎陰虚」になるような生活スタイルを改善してもらいつつ、「瀉下補腎丸」などのお薬を服用していただきます。どうしても「排卵し受精し妊娠すると高温期になる」ために「高温期があること」に注目しがちですが、しっかりとした低温期も大切なのです。

今一度、ご自分の基礎体温をチェックしてみてください。

偏頭痛

肩こり、頚こりで以前より頭痛に悩まされていた29歳Mさん。指圧に出会うまでは市販の頭痛薬なしには居られませんでした。

2年前に指圧に出会い、3週間に1回のペースでケアすることで、頭痛薬から離れることができました。通常であれば、「冠元顆粒」などの漢方薬を服用してもらうのですが、幼い頃の漢方薬での嫌な思い出により、体が一切の漢方薬を受け付けないため、おススメすることができませんでした。

2年前で結婚暦3年。

すぐに子供が欲しかったのになかなか出来ず、親戚からのプレッシャーで胃潰瘍になるまでに追い込まれていました。しかし、すっかり頭痛から逃れられた1年前に目出度く妊娠!「頭痛」という体のストレスがなくなったからでしょうか、結果的にMさんに取っては良い結果が得られました。

途中、1月半ばに逆子になった時は、お灸にて治すお手伝いもできましたし、Mさんが今年の5月に元気な男の子を出産するまでは、定期的に指圧に通うことで頭痛薬は使用せずに乗り越えたことは言うまでもありません。

「治療」というのは様々なものがあります。「頭痛」を治す「治療法」として考えただけでも様々あります。「セカンドオピニョン」、「代替医療」と今は盛んに言われるようになり、様々な治療を自由に選択できる動きが強まっています。

少しでも自分の中の「ストレス」を減らすために、「自分に合った治療」をしっかり見つけてください。

腎陽虚と腎陰虚

大学1回生のSさん。高校在学中から生理不順。

家系的にも「血の症」に関係する体の不調が付きまとうのでしょうか、お母様もお姉様も生理不順だそうで、鍼灸治療に通われていたそうです。

Sさんの場合は、高校生の時の過度のストレスから精神的に崩れ始め、それが引き金となり、体のリズムが乱れて生理不順になりました。全く生理が来ない月が何ヶ月も続き、精神は興奮状態のため夜は眠れない日々が続いていました。

Sさんが鍼灸治療に来られたのは、2年前。

1年間で周期が35日くらいまで回復するようになりました。3ヶ月前より鍼灸治療に加え、漢方薬も服用され、現在相互作用での治療を続けておられます。

先周期より変化が見られ始めました。

今まで不安定だった高温期がしっかり出来るようになりだしました。今までも高温期が出来ると、必ず生理は来たのですがその高温期がなかなか出来ない時もあり、不安定でしたが、先周期よりしっかり出来始め、今周期も高温期が出来ました。

Sさんの場合は、高温期に必要な「腎の陽気」が足りなかったこと、また低温期の「腎の陰気」が少し弱かったこと、精神的なことですぐ心が乱れるタイプであること、が生理不順の原因でした。

従って、Sさんには

月経期には「冠元顆粒」、

卵胞期には腎の陰気を補う「瀉火補腎丸」、

高温期には腎の陽気を補う「至宝三鞭丸」、

月経の全周期通して「逍遥丸」と「桂枝茯苓丸

を処方しました。

高校卒業から何年かブランクの後、希望にあふれた大学生になったこともあり、精神的にも安定し、それに「漢方」の力が加わったので、どんどん20代らしくなってきました。肌には艶、眼には力がみなぎってきました。後、もう1周期、高温期が安定すれば、もう自分の力で大丈夫でしょう。

2年かかった流産の傷

2年前に流産をされた31歳Nさん。

それ以来、心の傷が癒えず、妊娠することに対する不安を引きずったまま1年間を過ごし、気がつくと、基礎体温表がガタガタになっていました。

「これではいけない!」と婦人科の病院で不妊のホルモン治療を始めました。しかし、もともと胃が弱かったNさんにはホルモン剤は強すぎたのです。気分が悪くなり、吐き気を伴いました。

慌ててホルモン治療を止めましたが、それ以来精神的にも不安定になり、ふらつきが出てくるようになってしまいました。

流産の心の傷も癒えぬまま、周りからのプレッシャーで始めたホルモン治療は、Nさんの心をますます追い込むことになってしまったのでしょう。

それから1年経った今年の初夏に、当店を訪ねられました。

Nさんはとても胃が弱いのであまりたくさんの漢方薬を飲むことはできません。胃腸の働きを良くする「星火健胃錠」を飲みつつ、併せて鍼灸治療を週1回続けられました。

漢方と鍼灸の治療を始める前の基礎体温表では、低温期の途中で高温期のような体温になったり、排卵の時期の体温はしっかり下がらず、高温期も段階的に体温が上がり、途中でガタッと下がることもしばしばでした。

それが、今回の体温表では、低温期も安定し、排卵の体温もしっかり下がり、高温期も安定していました。この改善にはご自身でもびっくりされ、次周期からタイミングを合わせて行く予定だそうです。

2年かかってやっと流産による心の傷が癒えてきたようです。その調子で前向きに目標に向かってください。

乳幼児健診

市では、母子保健事業の1つとして、3か月児、10か月児、1歳8か月児、3歳児を対象に乳幼児健診を行っています。

1つ屋根の下に何世帯もの家族が住んでいることが多かったその昔は、子供の発育や子育てについては、1つ屋根の下に住む両親や祖父母が教えてくれましたし、近所にも子供がいっぱい溢れていましたから、他の子供や親とふれあう機会が多かったために、必然と子供の発育などの関する情報は入ってくるものでした。

ところが核家族がほとんどの今は、そばでいつも教えてくれる両親はいなく、少子化により近所で同じくらいの子供とふれあう機会が少なくなりました。

いつも子供はお母さんと2人で向き合ってばかり。外に出ても大人がいっぱい。

そんなお母さんのために、乳幼児健診にて「子供の成長チェック」と「子育て支援」のサポートをしてくれます。

子供の発育や発達の節目に行われる大切な健康診査です。必ず受診するようにしてください。

漢方を休んだ3ヶ月

結婚5年目、34歳のHさん。4年間は病院でのホルモン治療を受けておられました。

4年間の中で体外受精を3回。3回とも良い結果が得られなかったために、2月から漢方薬を服用されていました。

漢方服用3周期で、乱れていた月経周期も大分安定してきたために5月初めに再度体外受精。しかし結果は、不成功に終わりました。

それをきっかけに、パタッと来店されなくなり、3ヶ月が経ちました。

その後の経過が気になったため、電話にて連絡をとってみました。

結局5月初めより体外受精も何もせずに今に至り、せっかく安定していた月経周期も乱れ始め、だんだん低温期が40日以上と長くなり、高温期が9日くらいしかなくなってきたそうです。こうなって初めて漢方が効いていたことが分かり、そろそろまた服用し始めようか、と思っていたところだと言われました。

「離れてみて初めてわかること」は、こういったことに限らず世の中にはたくさんあるものですね。