眩暈や眼瞼痙攣
妊娠中や産後に起こりやすい症状として、「眩暈(めまい)」や「眼瞼痙攣(がんけんけいれん)」などがあります。
どちらも「血虚」という証で、特に産後はケアをしっかりしておかないと「血の道症」として、後々まであらゆる不調を引きずっていくことになります。
その多くは「虚証」のため、治療は「益気養血」を目的として行います。
鍼灸治療では、「三陰交」「足三里」を主として手法を行い、眩暈などの症状がある場合は、「印堂」や「百会」を調整することで急性の症状を落ち着かせます。
漢方治療では、「熟地黄」「白芍」「当帰」「竜眼肉」「阿膠」などの生薬を組み合わせて治療を行います。
補血剤と理気剤の入った「四物湯」、「四物湯」に「阿膠」「党参」「茯苓」「黄耆」「甘草」などにより「補気」の力を加えた「婦宝当帰膠」、補気重視の「帰脾湯」、補血重視の「参茸補血丸」などをその原因や体質に合わせて使い、調整していきます。
妊娠中から眼瞼痙攣や眩暈などの症状で悩まされているというママ達、今のうちに早めに対処される方が良いです。
今後、2人目、3人目のお子様を出産されるときに、違う症状が出たり、今の症状がもっと酷くならないようにするためにも、お早めにお問い合わせください。
再スタートに乾杯!
37歳Yさん。子宮内部に存在した粘膜下筋腫の腹腔鏡下摘出手術を4月に行いました。
昨年より「そろそろ子供を」と計画を始め、すぐに授かるものと信じていたのに恵まれず、仕事が忙しかったこともあり、婦人科の検査には行けずにいました。
やっと検診に行けた昨年12月。そこで筋腫の存在がわかったのです。
漢方による治療も考えましたが、やはり4cmほどまで成長した筋腫には漢方の効き目もすぐには現れるものではありません。
1年以上ほど期間をかけて「爽月宝」や「水快宝」「桂枝茯苓丸」などを服用すること、
漢方で筋腫がなくなったという症例があるのは3cmまでの大きさであること、
などからYさんが選んだ道は、手術という方法でした。
しかし12月の時点でのYさんの血液は、手術ができるほどのヘモグロビンがなく、極度の鉄欠乏症貧血でした。
そこで漢方薬の「婦宝当帰膠」「水快宝」を服用しながら、西洋薬の鉄剤を服用し、貧血を治した3ヶ月後、手術が行われました。
術後は「婦宝当帰膠」を多めに服用し、「田七人参」「シベリア霊芝錠」を併せて服用して頂きました。
そして3ヵ月後、今まで余分なものが子宮内に存在したために、体温が高めであったものが、それを取り除いたことで、Yさんの本来の体温が見え始めてきました。
今まで筋腫が卵巣や卵胞の成長を妨げていたためか、その存在がなくなった今も卵胞の育ちがあまり不十分でない状態で、低温期が安定せず、そのために排卵が遅れ、高温期も短め、という体温が現れたのです。
本来の改善すべきものが現れた4ヶ月目の今周期より、Yさんの再スタートの周期療法計画が始まります!
今周期から徐々に整えることで、改善が見られるはずです。Yさんのもとに訪れる「喜び」が少しずつ近くなってきていることは、間違いありません。ご自分の力を信じて、共に進んでいきましょう!
ホルモン治療をすすめられて
結婚5年目、32歳Hさん。
結婚当初より子供が欲しかったのですが、なかなか恵まれなかったため、2年前に婦人科を訪ねました。
そこで言われたことは、
「少し排卵が12日目と早い時もあるので、排卵時期を調整しましょう。」
そして排卵誘発剤を処方され、それを使用することで排卵を遅らせるように持って行く治療がなされました。
しかしその治療を行っていくうちに、眩暈、吐き気、だるさなど今まで味わったことのないような不調に見舞われ、3周期目でその治療を止めることを決意されました。
その後、お薬を止めたのに、その不調は続き、排卵ももっと早くなり、毎回11日目ほどになり、高温期も短くなってしまいました。
そして約1年後、まだその症状が続いたままでしたので、何とか西洋薬ではなく漢方の力を借りたい、と当店へ問い合わせをされました。
そしてHさんの体質から「気虚」が根底にあると捉え、冷え性もあることから「婦宝当帰膠」と「帰脾錠」をお勧めしました。
ところがHさんの体は西洋薬に限らず漢方薬も含め、全ての薬に拒否反応を示すようになっていたのです。「婦宝当帰膠」を服用すると、手が痺れるような感覚がすると言われました。
今までにこの薬でそのようなことが起こった例がないために、Hさんにとっての「薬」の存在が変わらない限り、全ての薬を続けることは無理だと判断しました。
そこで、Hさんが選択したのは「鍼灸治療」でした。
2週間に1度のゆっくりとしたペースの治療でしたが、徐々にHさんの体は改善してくるのが見て取れました。
そして半年後、目に見えて改善されたことは基礎体温表でした。排卵日が13~14日目になり、高温への立ち上がりが良くなり、高温期もしっかり14日間あるようになりました。だた少し高温の安定が、時々悪くなることがあります。
その頃Hさんは、婦人科の病院へは排卵の時期を確認するために、卵胞のチェックだけに通っていました。
先日病院に行った際に、
「大分と整ってきたので高温期だけお薬を飲んでみられますか?」
といわれました。
それは高温期を安定させるためのホルモン剤に他ありません!
2年前に薬で体調を崩したものをせっかくここまで整えたのに、ここで薬を使うことによってまた体調を崩すことになっては勿体ないことです。
Hさんもそれは感じていて、この調子の良い時期でもう少しタイミング療法で行きたい、と返事をされました。
さぁ、これからがスタートです!
そろそろ漢方薬も大丈夫でしょう。是非、このまま自分の力で自然で行きましょう!この夏から秋にかけて、きっと良いことが起きるでしょう。
乳癌の新検査法
近年の乳癌検査は、マンモグラフィーという画像診断装置が普及していますが、この装置により検査をした人は口を揃えて「痛かった!」と言います。
それも胸の豊かな人ならまだその痛みもマシなのかもしれませんが、ない人は尚更痛いものです!しかも微量だけれども被爆が起きてしまいます。
そこで痛くない装置を日立メディコと筑波大学が共同で開発したことが発表されました。
それは、超音波センサーを乳房に軽く押し当てるだけで、組織の硬さを数値化し、乳癌のしこりの硬さを見つけ出すというものです。
どのような硬さが癌であるのか、なかなか触診では判断しにくいものです。
しかし、乳癌による日本国内の死亡率は年間約1万人ほどで、そのほどんどが早期に発見できなかったために完治できず、死へと導かれた人々です。もし早くにわかっていれば・・・と家族が思うことは多々あることです。
検査するにも痛みを伴ったり、リスクを負うようなものではなかなか検査へ行く勇気が起こりません。
何でも早期に発見することが大事ですので、このような装置が開発されたことはとても喜ばしいことですよね。
妊娠中のトラブル
妊娠中のトラブルで、悪阻の次に多いのは「便秘」です。
赤ちゃんがお腹の中にいることで、通常よりもお腹が張るために便秘でお腹が張るのか、何なのかわからなくなってしまい、気がつくと「そういえば、ここ3日間出てない!」といったことが良く起こります。
市販の便秘薬は、妊娠中はあまり使用しないほうが良いものです。
なぜならば、便秘薬を使ったことで反対に下痢になってしまうと、妊娠中は「下痢」は危険症状となるからです。くれぐれも気をつけてください。
まずは薬に頼る前に、自分の力で解消することが一番です。
中国の医師が推薦していることとして、次の事があります。
★ハチミツとごま油を練って、スプーンで食べる
・・・ハチミツは自然のものを使用してください。
ごま油も純度の高いものを使ってください。
また、一般的に言われる解消法としては、
★ヨーグルトを空腹時に食べる
★朝起き掛けに「さ湯」を1杯飲む
★リンゴ果汁をつくって汁だけ飲む(カスは捨てる)
などの方法をオススメしています。
それらのことをやっても便秘がきつい時は、是非安全な漢方薬をお試しください。
下剤ではなく、腸の働きを助け、腸内の水分がうまく調整されるようにする漢方にて、お辛い便秘を解消します。
是非ご一報ください。
笹の力
中国の伝説から生まれたお祭り「七夕」。今晩はどれくらいの人達が空を見上げていることでしょう。
「七夕」は、もともとは中国での話の牽牛星(けんぎゅうせい)と織女星(しゅくじょせい)が、天帝を怒らせたために天の川を挟んで引き離され、1年に1度七夕の日の夜だけ逢瀬(おうせ)が許される、と言う伝説に由来するものです。
二人の願いが叶うことにあやかって、この日に願い事をする星祭りが行われているのは皆様もご存知のこと。
日本では、平安時代にその伝説は伝えられたようです。
平安時代というと、「恋の花咲く時代」というイメージがありますが、その時代にも星に願いを込めて、「恋のみのり」を待ち望んでいたのでしょうか。しかし、みのらぬ恋の行方は、みのった人への恨みつらみ・・・。
恐い時代でもありましたよね。
・・・というのは想像の話で、その時代では、機を織る女性が機屋に神様をお迎えし、穢れを持ち帰ってもらうと言う信仰があったようです。実は七夕は「恋」のお願い事ではなく、習い事の上達を願うのが本来のお祭りの意味なのです。
今日は「願い事」を星に伝えてくれる「笹の葉」。
普段はそんな力ではなく、殺菌作用や防腐作用があることから昔から笹に食べ物を包む習慣があります。「ちまき」はその代表例ですね。お餅から笹の香りがほんのり漂うのも食欲をそそられるものです。
また、「心火の熱」を冷ます力があることから、漢方では発熱、脱水、神経の興奮などの症状で、顔が赤くなりのぼせる、口渇、口内炎、鼻血、黄色い尿などが見られるものを改善するために使われます。
つまり、疲れすぎて口が渇き口臭がするとき、尿が濁ってしまうとき、お子様などはすぐに口内炎が出来てしまったりしますがそんな時、笹の葉を使った「ササヘルス」がオススメです。
年中何かの形で重宝される笹の葉。今日はしっかりみんなの願いが叶うように、がんばって!!!
第7回ひよこママの会
今日は、漢方を飲んで産まれた赤ちゃんとそのひよこママとの会でした。第7回目の今日は、小児科の先生と看護婦さんが悩めるひよこママの強い味方になってくれました。
今日梅雨にもめげずに集まってくれた赤ちゃん達は、5ヶ月~1歳半までの幅広い月齢でした。
1歳半のひよこママが5ヶ月の赤ちゃんを見て、「わぁ、こんな時があったんだぁ。忘れちゃったなぁ。」って言うくらい赤ちゃんの成長は早く、1歳半のお子様がとても大人びて見えました。
そして「子育てはいかがですか?」の先生の質問に、通常は「大変です!」と返事が返ってくるのが、5ヶ月のひよこママは
「母親になって嬉しい。とっても幸せです♪」
とのお返事。
ここまで来れた幸せ。自分の子供の泣き声が聞ける幸せ。母親と言われる幸せ。いつも傍にある子供の笑い顔、寝顔・・・。
今までの様々な苦悩を乗り越えてきてのその言葉は、とても重みがあり、心からの気持ちであることが伝わり、私達も何ともいえない嬉しさを感じました。
その言葉を聞き、幸せなお顔を見ると、本当に良かったと思えます。
小児科の先生も、次のように話されています。
「楽しみながら育てられることはとてもいいことです。母親が楽しんでいる、喜んでいるというのは、必ず子供にも伝わります。そう感じながら子育てができるのは、子供にとっても良いことです。」
「子育ては子供との交流が大切。子供が小さい時に母親と築いた【絆(きずな)】というのは、大人になってから大事な支えになるものです。今の時期にしっかりと絆を築いてください。」
赤ちゃんは日々成長するものです。パパやママのしぐさ、行動、話し方、何でもしっかり見ています。言葉がまだ話せないからといってわかっていないのではありません。
その辺も気をつけて、同じするなら楽しみながら子育てできるようにしたいものですね。
夏ばて
湿気の多いこの時期、「湿邪困脾」という胃腸が「湿気」で困った状態になります。つまり、体が水気でビタビタになって、食欲が低下し、だるく、元気がなくなるのです。
普通の状態でも水気の多い小さなお子様は、この時期、辛い思いをすることでしょう。
1歳10ヶ月になるAちゃん。産まれてから2回目のこの季節。昨年は空梅雨だったためか、まだ大丈夫だったようですが、今年の梅雨は堪えるようです。
Aちゃんのママは、Aちゃんが食欲もなく、ぐったりしていて元気がないので、小児科へ連れて行きましたが、
「夏ばてですね。」
とお医者さんは言われただけ。
こんな状態では可愛そうだと漢方薬を求めに来られました。
「夏ばて」対策としてまず大切なのは「食事」です。
「暑そうだから」と冷たい水やジュースを与えすぎては余計に胃腸の機能が低下します。その点に注意してもらうことが大前提です。
「衛益顆粒」や「晶山仙」をベースに、「湿邪困脾」になっている場合は「六君子湯」等が最適です。
Aちゃんには胃のジャブジャブしたのを改善し、「健脾利湿」の目的で「六君子湯」を選びました。ママも少々夏ばて気味でしたので、ママには「晶山仙」を出しました。
これで、すぐに元気なAちゃんの笑顔が見られるようになるでしょう。
もう更年期?
45歳Hさん。ここ最近だるくて何もやる気が起こらず、足はむくみ、お腹は張るし憂鬱で、代謝が落ちてきてちっとも痩せない。少し運動をしようと歩き始めるけれども昔痛めた膝が痛み、長時間アスファルトの道を歩くことができない。
昔からある「肩こり」「頭痛」「腰痛」はますます酷くなる一方。それに加えて貧血症状があるので、何がどうなって、だるくて憂鬱な今の症状が起こっているのかわからないくらいの様々な症状。
「更年期なのでしょうか?」
そう尋ねられたHさんは、更年期というにはまだ早いお歳です。当店では47歳の人も不妊のための周期療法にて頑張っておられるくらいですから、45歳だと「まだまだ」といった部類に入ります。
「だるい」のは今の梅雨の時期、湿気のために健康な人でも多少だるく感じ、それが酷くなると「むくむ」「足だけ冷える」といった症状が起きるものです。
よくお話を伺うと、「子宮筋腫」を持っているとのことですので、おそらく「貧血」が進み「だるい」症状に拍車をかけているのだと思われました。
まずは「貧血チェック」のために血液検査に行くことをススメました。もし鉄の数値が10未満であれば、新薬の力を少し借りて鉄の補充をすると回復が早いでしょう。
10以上であれば漢方の力(「婦宝当帰膠」「参茸補血丸」「双料参茸丸」「ヘム鉄アスリーブ」など)で補充して回復させることも十分に可能です。
そして全ての代謝が低下し、だるい症状を亢進しているようですので、「ケイギョク膏」をオススメしました。
代謝が低下すると、巡りも悪くなり、足の先に行った血、水分が戻りにくくなり、足に溜まります。それが「むくみ」です。
水は冷たいものですので、水が溜まってむくむと、足が冷えます。
「ケイギョク膏」にて、徐々に症状が改善されることでしょう。
45歳はまだまだ若いです!
「更年期だ」と思ってしまっている人は、もっと元気に輝いて過ごせるように漢方で是非ケアしてください。