豆腐ボールの野菜詰め
14日は10人あまりのお客様が参加されての薬膳教室を行いました。
講師はいつもの中医師・劉怜先生です。
今回の薬膳は『豆腐ボールの野菜詰め』で、旬の野菜<菜の花>と<豆腐>が主人公です。
旬の野菜、菜の花は苦味があり、胃腸に良く、皮膚の代謝にも良いものです。
豆腐はよく知られた蛋白源、イソフラボンも豊富で、子供の成長期や更年期にもお勧めです。
木綿豆腐とパン粉と小麦粉、塩、コショウを入れて混ぜます。
豆腐をピンポン玉くらいの大きさにし、160度程度の油できつね色になるまで揚げます。
先生自ら奮闘中!
きれいな色になっておいしそうです。
菜の花を軽く茹で、みじん切りにしておきます。
出来上がった豆腐ボールを半分に切り、菜の花とネギをのせます。
お好みで、ゴマだれや豆板醤をつけてお召し上がりください。
完成です!
みなさんと美味しくいただきました。
念願の症例検討会
4月上旬の夕方、京都・四条にある漢方サロンで第2回目の症検討会を開催しました。
出席してくださったのは不妊クリニックの第一線で活躍しておられる医師、中医学を全国に普及している中医師。日常診療の忙しい中,立場の違う医療を理解し知識を深めたいと願う私たちのために参加してくださいました。とっても感謝です!
このことは画期的なことで、より良い医療を願う私たちにはとても励みになり、すばらしい時間でした。一人の患者様を東洋医学と西洋医学から症状分析して共通の認識をもち、それぞれが違った医療形態で治療していく、そこには間違った認識がないことが大事なんですね。
特に漢方薬(ここでは中医学といいますが)を扱う私たちは、どうしても高度な不妊治療の知識が希薄になりやすく、知識や情報がつかめないことが多くあります。猛スピードで発展していくしているART(高度生殖医療)の奥深い知識を身につけていく機会がどうしても不足してきますし、相談の中ではとても重要になってきます。
「正しい知識を身につけたい!」私たちの願いに応えて、不妊クリニックの超忙しいドクターが駆けつけてくれました。
不妊治療されているKさんに「なんとしても赤ちゃんを授けてあげたい!」
みんなの願いがひとつになり、「何が問題?」「卵の質は?」「子宮内膜の厚さは?」「どうしたら着床できるだろうか?」、過去の治療経過、血液検査状況などや、Kさんの仕事状況、体調の良い季節などいろいろ話し合われました。
ドクターからは西洋医学的な情報を頂き、より深い状況をつかめました。
Kさん、Mさん、Gさんも妊娠につなげるにはどうしたらよいかドクター、中医師、薬剤師などが熱く語り合ったすばらしい症例検討会でした。
頬を伝う涙 その3
不妊治療を始めてからご夫婦の関係が悪くなり、危機に直面した方、2人で話し合い危機を乗り越えた方、悲しくも分かれてしまった方。いろいろな方が辛い涙を流されてきました。
特にお2人の気持ちがずれて分かれてしまうケースには私も悲しい想いがします。
Aさん(34歳)は結婚されて6年。最初は2人の時間を楽しもうと3年間避妊してきました。30歳を超える時、ソロソロあかちゃんの事をと考え出しました。でもなかなか授かりません。思い余って不妊専門クリニックの受診をしました。
しかし。その頃からご主人の気持ちに少しずつ変化ができたようです。
比較的遅い帰宅が更に遅くなり、Aさんは待ちくたびれてソファーに横になり朝を迎えることが多くなっていきました。もうタイミングどころではなくなりました。比較的からだが楽になる土、日曜、祝日になっても「疲れている」、「気分が載らない」など拒否が多くなってしまいました。
気持ちのずれ、温度差が出始め、人工授精の話になるともう「そこまでしたくない」と拒絶されてAさんの苦悩が始まりました。Aさんは相談されている時も涙があふれ気持ちの高ぶりが抑えられません。ご主人の気持ちを配慮しなるべく自然体で行くようアドバイスしていました。しかしAさんの気持ちも受け入れてもらえず結局終わりを迎えてしまいました。
Aさんの涙ももう見られませんが、今も涙は枯れていないでしょう。
不妊治療が時として悲劇を産むことになるのは辛いことです。
すばらしかった症例検討会
先日漢方サロンにて、不妊症に関する症例の検討会を行いました。
数人の患者さんについて、高度生殖医療の第一線で活躍されている婦人科の医師による現代医学の立場から、そして、3000年の経験を積み重ねて発展してきた中医学(漢方薬、鍼灸など)の立場から中医師を交えての症例検討会でした。
この日は夕方から夜まで 「病院の治療はこのように進めている」 「問題点は…」 「中医学的にはこのように考えられる」 「この点はどうですか?」 など様々な点から検討を重ね、『是が非でも妊娠させてあげたい!』との思いを参加者全員が抱いていの熱い語らい。
時の過ぎ去るのを忘れるほどでした。
こんな想いが不妊症で悩む人たちに伝わってほしいと思いながら、貴重な時間をすごしました。
このような情報交換の場がもてることに、出席いただきました医師、中医師の先生方に大変感謝しています。
頬を伝う涙 その2
赤ちゃんが欲しいと願うプレママに流れる涙にはいろいろな想いがこめられています。
Tさん38歳は結婚してから12年経ちます。
「長男の嫁として跡継ぎをどうしても産まなくては」との思いが強く、また舅や姑さんからも常に「いつか~?まだか?」と期待され、仕方なく不妊クリニックに行きました。
そこではタイミング→AIH→IVF→ICSIとステップアップしてきました。
毎回排卵誘発の過剰刺激に耐え、卵も沢山採卵できて受精卵の質もよく、後しっかり着床してくれたらと祈る気持ちも10年も続き精神的に疲れて2年前、漢方薬との併用を望んでこられました。
こられた時は子宮内膜が薄いと指摘され(5mm)胚移植が出来ないとのご相談でした。
お話を伺うとIVFなどの費用は舅さんが出してくださっているとのこと。失敗するたびに「また失敗か!何度同じ事やっているのか!」と当たられるとの事。
思い出しては涙がこぼれ落ちてきます。
若者夫婦にはIVFの治療費は高額になり家計のやりくりが困難になってきます。舅さんや姑さんに経済的に援助を受けるのもありがたいですが、Tさんのような精神的な負担もかわいそうになってきます。ストレートな援助よりも心にかける負担を考えてもっと配慮した援助の方法を考えて欲しいですね。
Tさんは昨年無事出産しました。
本当に良かったです。
頬を伝う涙
あかちゃんが欲しいと望んでいるのになかなか授からない多くの方に接しているといろいろな場面に遭遇します。
悩みがおおければ多いほど、思いつめていることもおおく、お話をしていると今ままでの辛さがこみ上げ涙が頬を伝うことがあります。
Aさん(43歳)は2人目が欲しくてクリニックに通われ、2年間ホルモン剤で周期を整えIVFに挑戦してきました。通院する時間も往復4時間かかり、クリニックで2時間待ち、診察を受けて帰宅すると夕方になるほど1日仕事になります。
「ここまで頑張ってきましたから、今回(結果が出なければ)で不妊治療を止めます!」と言うと涙が止まりません。本当に辛い思いをされての2年だったのでしょう。
ご苦労なことでした。今、不妊治療という心の負担から開放され、ゆっくり気持ちの整理をしていく時、ふっと授かることもあります。ストレスからの開放が子宮、卵管の緊張を緩め妊娠しやすい条件が整うことがままあります。Aさんも一人いるお子さんと充分遊んでリラックスして欲しいと願っています。お疲れ様!
死産を乗り越えて
4年前お腹のあかちゃんが9ヶ月で命が絶え、死産という悲しく辛い経験をお持ちのYさん(44歳)が再び妊娠されました。
9ヶ月まで順調に育ち、何の心配も無く、わが子と対面できる日を楽しみにしていた矢先の予期せぬ死産。どんなにかショックだったことでしょう!
慰めの言葉もみつからなく、ただただ早く立ち直って欲しいと願っていました。
死産の原因は「染色体異常(18トリソミー)」でした。
【18トリソミーは 5000人に1人の頻度で出生します。しかし、合併する心臓や腎臓や中枢神経系の奇形が重篤なため重度の発達遅延を伴い、1歳までにその90パーセントが死亡してしまいます。18トリソミーは女子が多く、出生時に頭蓋変形や独特の手指の屈曲など特異的な外形奇形がみられます。 ~家庭医学書より~】
本当にお気の毒な結果でした。
それ以来Yさんは妊娠に関して不安が付きまとい、あかちゃんは欲しいがこの次も同じことが合ったら・・・と落ち込んでのご来店でした。
ご来店のたびに励まし、信頼出来る不妊クリニックの先生にも見ていただき、現代医療と漢方薬のいわば東西合作により妊娠しやすい身体つくりをして、IVFを進めていこうとしていた矢先に妊娠が判明しました。「先生妊娠しました。」とても明るい声が電話から伝わってきます。「渡されていた点鼻薬は要らなくなりました!」声が弾んでいます。良かったです!
今後は漢方薬の安胎薬を飲んで、正常で元気なあかちゃんをYさんの胸に
抱かせてあげたいと思っています。
Yさん頑張りましょうね!
養生茶のシュウマイデザート
先日サロンで薬膳教室がありました。講師は中医師の劉伶先生です。
今回は「養生茶のシューマイデザート」をつくりました!
養生茶は、毎日お茶代わりに体質や好みに合わせて気軽に服用でき、お値段も手頃ですので皆様からとても喜ばれています。
今日はこのお茶(粉末)を薬膳に利用して、美味しく、健康のために、と一石二鳥の効果です。
では、簡単に作り方をご紹介します。
①まず3種類の生地をつくります。それぞれ大棗茶入りの生地、竜眼肉茶入りの生地、桑椹茶入りの生地です。
②アンを入れて型を整えます。
③真ん中に枸杞の実を添えて蒸し器に入れます。
5分程度蒸して出来上がり!
皆様で楽しく、美味しく頂きました!
今回使用した養生茶は、
①竜眼肉茶・・・貧血気味の方、不眠傾向の方におすすめです。
②桑椹茶・・・足腰の弱い方、潤いが足りない方におすすめです。
③山査子茶・・・脂肪のたまりやすい方、食欲不振、消化不良の方におすすめです。
④大棗茶・・・胃腸の弱い方、元気がない方におすすめです。