3月は雪解けの暖かな水になって。
北国生まれの私は春が待ち遠しくて、
いつも堅雪を踏んで、小川の近くまで福寿草を探しに行ってました。
日当たりのよい斜面にはフキノトウや、福寿草が芽をだし、雪解けの水が音楽をかなえ、
それは素晴らしい自然のハーモニーを聞かせてくれるのでした。
今でもそれは私の「原風景」として思い出されます。
卒業式に飾る猫柳を取ってきたり、福寿草をスコップで掘り起し、バケツに入れ、
空き缶にいれて、教室に飾ったり、あちこちに春のプレゼントを届けていました。
幼き日々は本当に楽しかったですね。
「蛍の光」が流れ、あの当時は「仰げば尊し」が卒業の歌で歌われていました。
今は「別れの歌」や「旅たちの歌」など卒業式もずいぶん変わりました。
でも、今まで小中高大学と教育勅語は言わされたことはありません。
これまで幾度も別れの時を迎え、多くの方と別れを惜しみ、そして新しい出会いがあり
ましたが、人生の中で何人の人と出会い別れをしたのかなと、ふと思う時があります。
赤ちゃんが欲しいと願う何万人の皆様と出会いました。そして卒業されたかた、再開された方、
心残りでお別れした方、様々ですが、皆様がたは別れから新たなスタートを切られていると思います。
その別れは雪解けの暖かな水を含んで、その方がたの命を守ってくれているようです。