月経不定期

37歳Sさん。月経周期が30~35日のこともあれば、40日、50日、3ヶ月来朝しないこともあったり、周期が定まりません。周期が定まらず長引けば長引くほど生理前の眠気、むくみ、過食などの不快感が続き、我慢できない状態となります。

毎回生理前の時期になるのが憂鬱で、生理はきちんと来て欲しいものの、その前の症状を考えると、来て欲しくない気持ちもあり、何とかこの状況から脱出したいと問い合わせをされたのです。

Sさんの体には、むくんだりお腹にガスがたまったり、肩こりがあるなど、気が鬱滞している状態が見られました。またそれらが特に生理前に出ること、生理前にそれに加えて気分の面でも鬱積が見られることから漢方的に「肝気鬱滞」が原因で、それらの症状を引き起こしているものと捉えられました。

その「肝気鬱滞」が原因で、周期が定まらないという「月経不定期」の症状が出てしまっています。月経が定期的に来朝せずにいるということは、卵巣が働いていないことを意味し、良い卵胞を作ってくれていないことになります。

結婚歴3年のSさん。月経不定期とそれに伴う月経前症候群(PMS)を改善すれば、良い卵胞が育ち、自然と恵まれることでしょう。

まずは月経不定期を改善するために、様々なSさんの症状より「婦宝当帰膠」「星火逍遥丸」「芍薬甘草錠」を選びました。それらにより肝血、肝気が調整され、様々な症状を改善してくれることでしょう。また長年持ち続けていた「肩こり」からも少々開放されることでしょう。

期待しながらまずは3ヶ月間、続けてもらえればその効果が見えてくるはずです。

生理が来ないわけではないけれども、その周期が10日以上異なるくらい不定期である場合は、女性として生きていくためには早くに改善した方が良いです。放っておくと、「不妊」、「早期閉経」やそれに伴うPMSや更年期様症状に悩まされることになってしまいます。それらのケアは、アンチエイジングにもつながります。

是非、月経に伴う何らかの症状がある人は、ご相談ください。漢方薬が力になってくれることでしょう。

春の症状

春は五臓では「肝」、五行では「木」ですので、「肝経」に関わる症状が多く、「気」は「木」が上に真っ直ぐ伸びるように、上がりやすくなります。

「肝経」は「血」を蔵したり「血」や「気」を疏泄したり「筋肉」を司ったり「目」に開竅したり「爪」にその状態を現したりします。

従って、「血」に関する症状である「生理不順」「PMS」が出たり、「気」が鬱積したり上がったりすることでイライラしたり憂鬱になったり、「筋肉」はつっぱり、「目」は疲れやすく、「爪」がもろくなったりします。

32歳Sさん。1年前は肩や首が張りすぎて、自分ではそこまで重症とは感じていず、常にそれが普通だと思っていました。時々疲れたときにマッサージに行く程度。しかしなかなかその効果も感じられずにいました。

そんな時、ふと試してみようと入った鍼灸治療院。そこで鍼灸治療後にこんなにも肩や首が軽いものだということを始めて知ったと言われました。それから調整すること週に1回。Sさんは「肝胆経」に関する経絡のバランスが崩れやすいタイプでしたので、それらの経絡を調整していくうちに、だんだんとSさんはPMS持ちであることが分かってきたのです。

今までは生理前に限らずいつも肩や首や全身が張っていたのでわからなったのですが、生理前にその症状がさらに酷くなっているようでした。そして3ヵ月後にはPMSが少し出るくらいまでに改善しました。

それからはPMSの時期だけ鍼灸治療に通うことで快適な生活を送ることができるようになったのです。

しかしもともと「肝胆経」のバランスを崩しやすいSさんのようなタイプは、「肝」の時期の春にはいつもより症状が出やすくなります。Sさんの場合もやはりそうでした。

今日来院されたSさんは、生理前の症状に加えて、旧年度の整理と新年度の新事業の目まぐるしく忙しい仕事、そして春のいたずらも合わさって、肝胆のバランスが乱れ、体の外側が全て緊張し、それに付随する肩の筋肉は奥の方で筋張って、肩回しもスムーズに行かないほどになっていました。

当に「肝気欝滞」の証でした。Sさんはもともと色白で「表」も弱めで「気」が不足気味のタイプであることから、治療は、疏肝理気だけでなく、補気・補血も行うことが大切です。

鍼灸治療では「行間」「三陰交」を主に使用し、少陽のバランスも整えるようにしていきます。漢方薬では「四物湯」か「婦宝当帰膠」、「逍遥散」か「柴胡疎肝散」などを調整し症状を軽減していきます。

Sさんも春を乗り越えれば、あとはまた快適な生活を送ることができるでしょう。今月末にはGWに入ります!それまでに調整し、再び元気なSさんになってGWを楽しめること間違いなしです!

周期11日目の出血

月経期でもないのに「出血」が起こる「不正出血」は不可解なものです。一体何が起こっていて出血しているのか、心配になります。そんな時に、基礎体温表をつけていると、何が原因で出血が起こったのかが大体わかり安心します。

33歳Kさん。「周期11日目で出血しているのですが、どうしたら良いでしょう?お薬はそのまま飲んでも良いでしょうか?」との問合せ。

しかしKさんは基礎体温表をつけておられないので、どんな状況下で出血したのかが把握することができず、通常であれば黄体(高温)期になる3~4日後が過ぎたもう少しの期間、様子をみてもらうことにしました。Kさんは基礎体温をつけることがストレスになるためにつけておられませんが、この様な通常でないことが起こったときに、少し不便な上に心配が募ってしまいます。

基礎体温表をつけていた場合の「周期11日目の出血」の分析は、以下のようになります。

①卵胞(低温)期であった場合は、卵胞(低温)期の不正出血となります

②排卵期の出血なら排卵期出血になります

③黄体(高温)期なのに体温がガクッと下がってしまったときの出血なら、ホルモンのアンバランスによる不正出血です

④黄体(高温)期の体温が37度を越えるような高い中での出血なら、血熱による不正出血です

⑤月経期の延長上の出血なら、月経期排泄不充分による不正出血です

⑥過度の疲労やストレスがかかった後の出血なら、体調を崩したことが原因の不正出血です

その量や期間にも寄りますが、月経血の排泄不足による不正出血の⑤以外は、排泄を促す漢方薬ではなく、止血や補気作用のあるものを使用することになります。また統血作用が弱っていることも多くみられるために、「脾」を補うものを併せて使っていきます。

どの漢方薬を使うかは卵胞(低温)期や黄体(高温)期によって異なってきますので、その症状が起こった時が周期のどこに当るのか、を知ることができていれば早くに対処することができるのです。

妊娠や出産を望んでおられない人でも、もし不正出血などの症状がみられる場合は、是非基礎体温表をつけてみてください。原因がわかり、安心することができます。

陽性反応!?

「いつもより生理が遅れているので、妊娠検査薬にてチェックしたら陽性反応が出たんです!」と喜ぶTさん。

基礎体温表を見てみましたが、決してきれいな基礎体温表になっていず、排卵の時期も特定できないくらいのもので、低温と高温の差もほとんど見られない状況でした。

体温表を見る限りでは妊娠したようには見受けられないものなのですが、もしかしたら計り方がよくないのかもしれません、陽性反応が出たということですので、しばらく漢方の安胎薬を服用しながら様子を見てもらうことにしました。

妊娠が成立すると、絨毛膜から胎盤が形成され、その胎盤の絨毛組織からヒト絨毛性ゴナドトロピンと呼ばれるホルモンが急速に分泌され、妊娠を存続させます。この分泌されたヒト絨毛性ゴナドトロピンは、尿に排泄されます。

ヒト絨毛性ゴナドトロピンを分泌する絨毛は受精卵由来であるために、絨毛の存在は「受精卵の存在」を意味し、さらに「妊娠」を意味していることになるのです。

この陽性反応がすぐに陰性になることは多くあり、ごく初期の流産で、臨床的には確認されないまま自然流産をしていることはよくあることなのです。不妊治療をしていたり妊娠を常に意識している人だからこそ、陽性になることを確認できるのであって、通常の場合は、それも確認しないうちに通常のように来朝していることになっていることでしょう。

ただ不妊治療や黄体機能不全でヒト絨毛性ゴナドトロピンを投与している場合は、陽性反応が出てしまいます。

また妊娠していない女性や男性でヒト絨毛性ゴナドトロピンが確認される場合は、hCG産生腫瘍などが考えられますので注意が必要です。しかしこれは極めて稀な疾患です。

また閉経後の女性で、妊娠とは無関係なヒト絨毛性ゴナドトロピンが尿中に認められ、陽性反応が出ることがありますが、妊娠の時とは異なり、その数値が増加することはなく一定であるために妊娠ではないことがわかります。

反対に妊娠している人で、ヒト絨毛性ゴナドトロピンの値が低かったり、異常に高すぎたりする場合は、妊娠の異常が考えられます。妊娠中であれば、定期的に検査に行きますので、適切な処置がなされるでしょうが、それ以外の場合は、何らかの処置が必要かもしれません。何か不思議に感じたときは、早めに産婦人科へご相談ください。

腎陰虚

腎陰虚に対する治療法則は「滋補腎陰」「滋陰降火」です。漢方薬は「六味地黄丸」。症状は「腎虚」の症状に加えて「手足がほてる」「頬が紅い」「口渇」「不眠」「潮熱」「便秘」などです。

それよりももっと熱象が強い「陰虚火旺」の場合は、それに「知母」と「黄柏」を加えた滋陰清熱作用のある「瀉火補腎丸」を使います。症状は「六味地黄丸」の症状の「手足のほてり」「口渇」「潮熱」などの熱象がより強く現れます。

これらの漢方薬は、補腎陰が必要である卵胞期によく使用します。特にホルモン療法により基礎体温が高くなってしまった場合、また更年期様症状により卵胞期の体温が高めの場合、に使用します。

39歳Iさん。漢方のことを勉強され、ご自身が医師であるために自分で自分の漢方処方を行い、周期療法を試みられていました。

ホルモン療法を行っているわけではありませんが、卵胞期の体温が高めであることから「六味地黄丸」を、また「お血」症状があることから「冠元顆粒」を服用されていました。

何となく改善されてきたように思えましたが、改善のスピードが今ひとつだったために、また自分なりに処方を変えていきました。しかしだんだん卵胞期が乱れ、それに連れて黄体期も乱れてきてしまいました。結局自分でどうしたらよいかわからなくなり、一度診て欲しいと問合せをされました。

まずは崩れてしまった体調の立て直しが必要です。決して処方が間違っていたわけではありませんが、もう少しそれに加えたら良いものやこの時期には飲まない方が良かったものなどがあったようです。

道に迷ってしまったときは、そのまま先に進まずに、正しい道を確かめることをおすすめします。

壁を乗り越えて

38歳Cさん。結婚7年。自然妊娠を希望し、極力ホルモン剤などには頼りたくなく、ましてや体外受精に対しては拒否反応を占めるほど。

実際に子供を望むようになったのは3年ほど前。それと同時に漢方薬も「婦宝当帰膠」から徐々に始めていました。

周期療法を始めたのは2年前。周期療法を始めてからしばらくして、基礎体温の改善は見られるものの一向に兆しが見えないことに「どうもおかしい」と思ったCさんは、初めて婦人科を受診。その結果、着床を妨げている子宮筋腫が見つかったのです。大きさは3cmほど。しかしちょうど卵が着床するべき位置に存在するために、それが受精卵の着床を妨げている可能性が大きいとの診断でした。

「まだ間に合う!できることはしておこう。」と手術を決意し、腹腔鏡下手術により核摘出手術を行いました。

それから半年の昨年10月、とてもきれいな基礎体温表になったので、「今回は・・・?!」と期待していたけれども結果は残念!しかし安定してきた体調に良い兆しだと思っていた頃でした。

しかし、10月の安定した基礎体温は奇跡のように、11月そして12月と全く排卵する兆しもなく、低温期が延々と続いていました。

「おかしいなぁ」と再度婦人科を受診。血液のホルモン検査により、女性ホルモンであるエストロゲンの数値が低く、排卵期に多くなるはずの脳下垂体前葉から出る卵巣刺激ホルモン(FSH)が高く、黄体化ホルモン(LH)も高い数値であることがわかりました。つまり卵巣がお休みしている状態で、卵胞が育っていないのに排卵させようと刺激ホルモンが無理に働いている状態なのです。要するに、更年期様症状です。

Cさんにとってはかなりショックな結果でした。手術したことが卵巣に負担をかけてしまったのかもしれませんが、これは一概には言えず、手術しなくても子宮筋腫が卵巣に負担をかけ、行く行くはこの様な状態になっていたかもしれません。

「少しピルの力を借りて、卵巣を休めた方が良いかもしれませんね」と婦人科医。

しかしCさんは自分の身体の力を信じたくて、漢方薬にて特に「腎」の「滋陰」をするように「煎じ薬」を、補血・養血・調経のために「婦宝当帰膠」の服用を続けました。

しかし・・・!

1月、2月そして3月が来る頃にも全く身体の反応はなく、低温期は続いていました。もう3周期以上経ってしまったので、Cさんは断念して婦人科へ。

「お薬をお願いします!」とCさん。

「そうですね。このままだと閉経してしまうかもしれませんので、一度お薬で月経を起こしましょう。」

結局Cさんの不本意な道を歩まなければならなくなってしまいました。2週間のホルモン剤の服用です。ノルゲストレル・エチニルエストラジオールが成分である女性ホルモン補充薬です。

Cさんは「こんな感じでホルモン剤の壁を乗り越え、知らぬうちにホルモン漬けになり、体外受精などの道へ進んでしまうことになるのでしょうね・・・。」とポツリと呟かれました。

しかしこれはCさん次第で、今回のことも長い人生の中の1つの選択肢で、決してホルモン剤がいけないことではなく、うまくそれを利用して、自分の力を呼び起こすようにしていけば良いのです。2~3周期間は少しホルモン剤の力を借りて卵巣を休め、新たな身体で再スタートすれば良いことです。

その頃には季節も良くなり、身体への負担も軽くなる頃です。きっと良い方向に進むことでしょう。

幸せな家族

子供が大好きなCさん。結婚当初より、たくさんの子供に囲まれ、生きていくことを夢見ていました。

Cさん自身は4人兄弟の中でたくさんの家族の愛情に包まれ、楽しく過ごしてきたので、自分の家族もたくさんの子供に囲まれ、過ごして行きたいと思っていました。

6年前に一番上のお子様を出産してからなかなか次の子供に恵まれず、5年が経ちました。もう40歳を目の前した頃、もともと自然派志向だったCさんは漢方薬に頼ってみようと思い、ネットで検索、遠い海外から問い合わせをされました。

Cさんの住むアメリカにも多くの中国人による漢方医が住んでいるのですが、言葉の壁と日本人の繊細な体をどこまでわかってくれるのかわからず不安であるために、なかなか近くの漢方医の扉を叩くまでには至りませんでした。

近くの不安なところより、遠くてもわかってくれる日本人がいい、と当店に到達されたのです。

遠く離れていても「レディース相談票」により細かい体質チェックと基礎体温表を見ることで、しっかり傾向と治療方針を立てることができます。Cさんの場合もそのような形でCさんの体質改善に必要なお薬を処方し、海外へ発送し、1周期毎に体の変化をチェックしながら続けてもらいました。

そして5周期目を迎える頃、妊娠の便りが届きました。そして、無事に昨年出産。家族が増えたことに上のお子様も大喜び!それを見ているCさんご夫婦も喜びはどんどん増していき、前以上に家族の笑顔が多くなりました。

あれから半年、「婦宝当帰膠」は飲み続けているけれども、そろそろ3人目の計画に向けて取り組んで行きたい、と周期療法の再開を求めて来られました。

まだ産後の体が完全に快復せず授乳中のこともあり、無排卵の状態のために、徐々に体を整えるために周期療法ではなく、3ヶ月ほどホルモンバランスと子宮内膜を整えるためのお薬を周期を通して飲むことで、調整していくことにしました。

Cさんの夢見た家族の笑顔が溢れる人生・・・。着々と進んでいますね。2人目が家族に加わった今でもその笑顔は十分ですが、できればもう1人・・・!Cさんのその願いを何とか叶えることができるように、これからも出来るだけの手助けをしていきます。

お薬の違い

どこかの漢方薬局にて相談され、周期療法にて漢方薬を飲んでいる人からよくお薬の処方についての質問を受けます。

今日のお問い合わせでは、

『高温期のお薬が今まで「参茸補血丸」だったのが、「海馬補腎丸」に変わったのはなぜでしょうか?』

というものでした。

当店の処方では「参茸補血丸」を「双料参茸丸」に変更したり、「参馬補腎丸」を加えたりすることは良くありますが、「参茸補血丸」を「海馬補腎丸」に変更することはあまりなく、なぜその処方に変更されたのかは、ご本人の症状や体質をみていませんので、判断することは難しいものです。

一般的に言えば、補血作用に富む「竜眼肉」の入っている「参茸補血丸」は、帰経が「心・脾」で、虚労や神経衰弱、盗汗、不眠、足腰の倦怠感などのある場合に使い、周期療法では「血虚」「運化作用の低下」や安心作用を目的として使用します。特に黄体(高温)期に使用しますが、低温期にも使用することもあります。

また肺を強める作用に富む「冬虫夏草」の入っている「双料参茸丸」は、帰経が「肺・腎」で、虚弱体質や止咳、化痰、自汗、盗汗、病後の体力低下などのある場合に使い、周期療法では「黄体(高温)期の力不足」「安胎」を目的として、黄体(高温)期に使用します。

補陽作用に富む「海馬」の入っている「海馬補腎丸」は、帰経が「肝・腎」で、補陽、強壮、活血作用があるために遺尿、夜間頻尿、老人性咳嗽、難産、疲労回復、老化予防に使われます。従って、少し年配の人に使用します。

同じ「海馬」を含むものでも「参馬補腎丸は、「海馬補腎丸」ほど動物生薬が多く含まれていない分、それを飲むことで「のぼせ」の症状が起きる心配も少なく、「腎陽不足」で体温の低い女性や男性の不妊症にも使えますので、周期療法の処方によく使用します。

それぞれのお薬には働きがあり、それが作用を及ぼす経絡があります。処方は、一人一人の正確が異なるように、目的は同じでも漢方医それぞれで異なるものです。

もし自分の処方に疑問があれば、処方した漢方医に直接聞くことが一番です。直接聞いた上で、それでもまだ疑問点が残る場合は、西洋医学と同じくセカンドオピニオンで他の漢方医の意見を聞くのが良いでしょう。

どんなことでも自分で納得した上で、治療を受ける、行動する、お薬を飲む・・・、など行わなければ不安を持ったままで受けても良い結果は生まれません。疑問点はしっかり解消してから進んでください。

アンチエイジング

東洋医学では「35歳を過ぎると体は衰えていく」と書かれています。西洋医学からみても、35歳以上は高齢出産として扱われます。

しかし現代人の女性は、30歳過ぎた頃くらいから仕事が楽しくなり、仕事が落ち着き「子供を」と考える時期には35歳を過ぎてしまっているということは多々あります。

そんなとき、少しでもアンチエイジングが出来れば良いな、と思うことでしょう。実年齢はある程度の年齢でも中身さえ若ければ、問題はありません!

少しでも歳が進まないように、自分でできることを行っていきましょう。

まずは「早寝早起き」「規則正しい生活」「食べ過ぎない」「適度な運動」。

これらができていることがまずは最初の条件です。

次に「体を温めるため」にお風呂に入る工夫をしましょう!現代の女性は低体温の人が増えています。低体温であれば、血行が悪く、代謝も低く、老廃物の排出もしにくいものです。

そこで時間のあるときは半身浴を20~40分行うこと、

時間のないときは、熱めのシャワーを全身に浴びて、その後40度くらいのお湯に肩まで浸かって5分、湯船から出て体を5~10分冷まし、また湯船に肩まで浸かって5分、湯船から出て体を5~10分冷まし、また湯船に肩まで浸かって5分、そして最後に冷水シャワーを浴びる、

これで温まった体温を入浴後も持続させることができます。

また、入浴前にジンジャーティーや生姜湯を飲み、お風呂のお湯の中には何か入浴剤を入れてください。

もし時間的余裕があれば、生理痛や婦人病などに効くとされている大根の葉を干したものを煎じた液を入れると良いでしょう。作り方は、今旬の大根の葉っぱを1週間ほど干して、干した葉を鍋に入れて塩を加え煮汁が茶色くなるまで煮た煎じ液をお風呂に入れるのです。とても効果的です。

またお風呂の中で、足のマッサージを加えるのも良いでしょう。足裏マッサージでは、かかとの角質は、卵巣や子宮などの機能が弱っていることを現していると言うようです。東洋医学では、かかとの角質はいわゆる「血虚」の症状です。加えて「冷え性」であることも多いものです。その部分をやさしく軽石で擦ったり、親指でマッサージするのも良いです。

また足の内側の「脾経」を下から上に向けてやさしくマッサージするのも良いです。「むくみ」や「冷え症」「生理不順」などの改善に効果的です。

低体温を改善し、気血のめぐりをよくすれば、若々しさは戻ってきます。是非始めてみてください。

受験の最中

女性のホルモンバランスと精神的なストレスは、とても複雑に影響しあっています。

もともと排卵痛とPMSがあった24歳Tさん。只今受験生。一度大学を卒業されましたが、やはり自分の進みたい道はこれじゃない、と改めて大学受験に挑んでいます。

昨年夏前より「婦宝当帰膠」を排卵前から月経が始まるまで飲むことで、排卵痛が全くなくなり、PMSもほとんど出ることがなくなりました。さらに冷房病になる夏も「婦宝当帰膠」でうまく乗り越えられ、快適に受験生活をしていました。

また秋頃から「板藍茶」を併用することで、毎年ひいていた風邪も引かなくなりました。

このまま順調に勉強ができ、楽々合格できるはず!・・・と思っていた矢先、今年になって、排卵痛にPMSが起き始めたのです。さらに月経時には「むくみ」まで出て、体調不良の日が続きました。ちょうどセンター試験の頃でした。

精神的に自分を追い込んだ結果の症状でした。受験生にはよくあることで、リラックスして力を発揮することができず、そのことがホルモンのバランスを崩し、時には「にきび」の症状が酷くなったり、TさんのようにPMSやむくみが酷くなることが多くあります。

ここまでTさんも酷い症状がでるとは思っていなかったために、通常のように「婦宝当帰膠」だけ定量で飲んでおられました。

この様な状態のときは、できれば「婦宝当帰膠」は多めに服用し、「逍遥丸」を加えたり、「柴胡加竜骨牡蛎湯」、「能活精」などをお使い頂ければ良かったことでしょう。

今年の試験はまだ続きます。次はこの様な症状が起こらないように、調整していきましょう。