妊娠後期の浮腫-むくみと漢方

Aさん(35歳)は今妊娠後期です。
無排卵、無月経を<漢方薬>で克服しての初めての妊娠で、安胎薬を飲みながら後期まで来ました。
もともとやせているところにこの暑さで食欲もおち、地震からの不安やストレスも加わり激やせになってきました。
足の浮腫みも出てきました。

Aさんは元来食が細い方です(脾虚)。
そして妊娠前から生理が不順でした(腎虚)。
それに不安やストレスが加わり精神状態がよくありません(気滞)。
やせてきたので、お腹の赤ちゃんの成長が心配されてきました。

まずは食欲を増して水分の運化をよくしなくてはいけません(健脾利水)。
補腎陽も必要です(温陽行水)。
不安やストレスも解消すること(理気行滞)が必要です。

それらの漢方薬を処方しましたが、鯉の料理、小豆の食事をお勧めしました。
鯉は漢方薬の処方「鯉魚湯」として妊娠浮腫に昔から服用されているのです。
まさに「薬食一如」、「医食同源」です。
できるものなら早く御実家に帰れられ、地震の不安を解消し、食を戻して気力体力を回復してほしいですね。

Aさん頑張って!
お腹の赤ちゃんのためにも!

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2年2ヶ月ぶりの排卵、生理

海外在住のOさん(29歳)は自力で生理が来ません。無月経歴2年。結婚してから一度も生理が来ていません。しかも病院にも行ってません。

基礎体温は36.5度ラインを上下しておりジグザグの一相性です。海外の生活にもストレスがかかっていることでしょうし、元々生理は不順で不規則だったようです。甲状腺の疾患もあり一時期、ゲキ痩せにもなったことも生理の乱れの原因かと思われます。

不眠もありイライラ感もあり肩こり、偏頭痛まで持っています。何とか月経周期を整えようと漢方を海外まで発送することになりました。(海外からのお問合せやご相談が多く、発送もさせていただいています)

服用していてもなんら変化も無く不安が出始めた3ヵ月後、嬉しいメールが届きました。「待ちに待った日が来ました。実に2年2か月ぶりです。本当に嬉しいです。一時はあきらめかけたこともありましたが、古村先生の励ましのおかげで続けることができました。しかも11日は満月、昨日は新月でした。なんだか自然のリズムと合っているな、と思いました。この調子で月経周期が整っていけば嬉しいです。漢方と自分の体を信じて頑張っていきます。」と、感動的なメールでした。

ストレスを緩和するようなお薬と月経周期を起こすようなお薬を迷わずOさんに処方し、時に落ち込んできたOさんを励まし服用して4ヶ月、待望の生理がきたのです。しかも綺麗な排卵を経て。

嬉しかったですね。よかったです。2月末には一時帰国されますのでお会い出来ることを楽しみにしています。毎月月経が来るようシッカリ整えていきたいものです。

南京・厦門へ研修に行ってきました 2

福建省厦門(アモイ)では、厦門中医院婦人科主任教授、王鷺霞先生のお話を伺うことが出来ました。アモイに着いた夜、座談会形式で我々の質問に答えていただきました。

王鷺霞先生は夏桂成先生の門下生であり、また談勇先生の同級生と伺いました。

お話も「周期療法は婦人科全般に使えます」 「不妊症の治療には周期療法を取り入れて月経周期を整えることが大切です」と強調されてました。各種ホルモン剤との漢方薬の併用の問題、カウフマン周期での漢方薬の使い方も話してくださいました。

やはりいかなる時にも「弁証論治」が大切であることを強調されていました。

厦門は気温23度と暑く半そで姿でも汗ばむほどでした。

14回目のひよこママの会

初参加のAちゃんママ、Hくんママ、もうすぐ1歳になるY君ママが集まってくれました。保険所の健診があったり、予防注射があったり、定期的な健診が有ってたりで、お友達の参加が少なく寂しいかなと思ったのですが、みんなとても楽しそうで、わいわいがやがや、子育て論議に花が咲きました。

Aちゃんママは「とっても幸せ!」お母さんにしていただいたことをAちゃんにもしてあげたいと目を細めて話してくれました。「親から子へ」子育ての極意が伝えられていることにうれしく思いました。

なかなか授からなかったH君のママ。ちょっと高齢の出産になり大変でしたがやっと授かったH君がご夫婦の絆を強めてくれました。更に実家を取り巻く複雑な人間関係に「福音」をもたらしたようで、仲を取り持つH君の存在はおおきいですね。うれしいお話でみんなの笑顔がひときわ輝きました。

参加者の中ではお兄ちゃん格のY君。しっかり顔を見つめてくれます。ママとよその人を識別しママと離されるのが嫌でママにしがみついて不安そうにしていました。やはり実家のおじいちゃんやおばあちゃんのアイドルになりみんなから愛されているようで、お話をするママさんも幸せわせそうで、私も幸せ気分になりました。

小児科医の橋本先生は、病気のお話、予防接種のお話、乳児期の心のはぐくみ方などなど一杯一杯お話してくれました。子育てベテランの青山看護師さんは優しいまなざしでママと赤ちゃんを見てくださり的確なアドバイスをしてくれました。

本当に赤ちゃんの存在はすばらしい!周りを幸せにしてくれるからです。良い笑顔に包まれ幸せ一杯の「ひよこママの会」でした。

鬱と不安が

『「温胆湯」と「加味逍遥散」を1ヶ月間服用して、辛かった鬱と不安の症状が軽減しました!』

40歳Mさんからの嬉しいメールが届きました。

問い合わせをされた3ヶ月前、Mさんは半年以上前から生理が不順になると共に、不安・鬱・不眠・ほてり・耳鳴・めまいの症状が出始め、食欲も減退し動悸のような息苦しさを感じるようなこともありました。

しかしその症状が起こったきっかけや期間を考えると、少し漢方薬の力をかりれば早くに体調を取り戻せるような状態でした。ただこのまま何もせずに症状を持ちながら何年も経ったならば、体調はもう元のようには戻らなくなるかもしれません。

Mさんは早めに漢方薬に助けを求められたので、良かったのです!

Mさんの状態は、陰陽のバランスが崩れたために自律神経失調症のような症状が起こったり、脳からの卵巣への命令系が乱れてしまったことにより生理不順を引き起こすことになってしまったようです。

3ヶ月の期間で「温胆湯」「加味逍遥散」だけでなく、そのときの症状に合わせて「天王補心丹」「酸棗仁湯」「婦宝当帰膠」なども取り入れながらMさんの症状改善を計りました。

まずすぐに改善されたことは「生理の状態」です。生理の状態が良くなることにより、ホルモンのアンバランスにより起こっていた症状が改善され、精神的にも安定し自律神経の乱れも整うことが期待できます。2ヶ月の期間ではまだ自律神経の乱れが完全に整うまでには至らず、鬱や不安の症状や不眠などはありました。

そして3ヵ月をちょうど経った頃に、Mさんからの嬉しい便りが届いたのです。

完全に良い状態が安定するまではもう少し期間がかかるでしょうが、しばらく続けられると元気なMさんに戻ることができるでしょう。

40歳という年齢は、決して生理が不順になる年ではありません。ホルモンバランスが少し崩れたことによりまだ崩れてはいけない年齢のために、様々な症状が起きてしまいます。生理が不順になったな、と感じたらすぐに対処することをおすすめします。いつまでも美しく元気な女性であるために。

PMS?

32歳Mさん。月経前になると必ず「めまい」「頭痛」「心臓のドキドキ感」を感じます。ただこの症状は月経前に酷くなるものの月経前に限らず常でも感じるもののようです。

思い当たることは、生活上のストレス、悩み事。

それを考えたり過剰にそれがストレスに感じるときにその症状は出てきたりしますので、単なる月経前症候群(PMS)ではないように思っていました。

病院ではパニック障害と診断され抗不安作用のある「コンスタン」、鬱を解消する「デプロメール」を処方されました。確かにそれらを服用していると不安が治まるような感じがするのですが、果たしてこのままこの治療を続けてもともとの症状であるPMSのようなものが治るものなのか、不安になり問い合わせをされたのです。

Mさんの症状は、高温期のホルモンの悪戯も少しあるようですが、それだけではなくMさんの心の奥底に抱えている大きなストレスによるものでもあると考えてよいでしょう。それが自律神経を乱し、フワフワ感、頭痛、ドキドキ感を引き起こしてしまうのです。

これを解消するための漢方薬は、まずは「加味逍遥散」がおすすめです。

このお薬は主として女性の神経症状「四肢倦怠感」「頭重」「眩暈」「不眠」「多怒」「不定期灼熱感」「月経異常」「背面部の悪寒や発汗」などに伴う諸疾患「更年期障害」「血の道症」「月経不順」「流産後の神経症状」などに用いられます。

Mさんのような場合もこの漢方薬を主として様子を見ながら調整していけば、徐々に症状が改善され、病院のお薬から離れることができることでしょう。

今おられる1人のお子様のためにも、また次のお子様を望むためにも、是非今の症状を早くに改善し、元気なママでいて欲しいと願っています。

PMSとタバコ

41歳Tさん。小学校にあがったばかりの一人っ子の僕のママです。

高校の頃から肩こりが酷く、整体などに良く通っていたようです。しかし根本治療には至らずに今日まで過ごしてきました。

症状は肩こりだけでなく、生理前のイライラ感、頭痛、頚の痛み、時には我慢できないくらいの排卵痛などもあります。毎月巡るこの周期にうんざり。しかし「自分の体質なのだ」と諦めていました。

Tさんのお母さんも肩こりが酷いようですので、遺伝的なものもあるのでしょうが、鍼灸治療に来られたときのTさんの顔色は黒っぽく、目の下には少しクマがあり、肩は強張った状態でしたので、明らかに「お血」があることが見て取れました。

「お血」はなぜ体の中に出来てしまうのでしょうか。

「気が巡る」ことにより血も巡るのですが、その気が滞るようなことが身に起こっている場合、同時に血も滞り、「お血」となるパターン。

「気」が不足しているために気を巡らす力が弱くなり、血の流れも緩やかになって「お血」が生じるパターン。

「冷え」により血が凝滞した結果「お血」となるパターン。

「熱」により血液中の津液が消耗され、血の流れが悪くなって「お血」が生じるパターン。

それらの原因により「お血」が体内に生じ、「刺すような固定の痛み」「青紫や青黄の色をした腫瘍や塊が形成される」「紫暗色の血塊を伴う出血」「舌の色が紫暗、お斑、浅黒い顔色、皮膚や髪の毛の光沢消失」などの症状を生じさせます。

Tさんの場合は、顔の症状や体全体の懲りの状態から、何か「お血」を生じさせることを毎日していることが伺えました。

几帳面なTさんは、毎日きれいに掃除をしないと気がすまないタチで、その性格が原因でストレスがたまってしまうことはあるでしょう。こういうことも「気の停滞」を生み出します。

「コーヒーを飲みすぎていませんか?」「タバコは吸っていませんか?」

の問いかけに、その答えはどちらも「Yes!」しかもそれは尋常でない量でした。

お茶代わりにコーヒーを毎日数杯飲み、タバコも毎日吸っているというのです。鍼灸治療に来る前にもいっぷくされたのでしょう、タバコのにおいがしていました。従って、タバコの量は聞くまでもなく、Tさんの症状からかなりの量を吸っていることがわかります。

「Tさんの症状の全てが大部分タバコが原因で起こっています。毎月巡ってくる症状の改善と肩こりに別れを告げたいのであれば、止めましょう!」と助言。

聞くと、お子様を妊娠され授乳中は止めることができたと言うので、その必要性がわかれば止めることができるはずです。

せっかく鍼灸治療にて調整し、漢方薬にて血の巡りを良くしようとしても、毎日それ以上の力のある「タバコ」により、その効果を阻害されてしまっては、もったいない限りです。Tさんの意思さえしっかり固まれば、タバコも肩こりも様々な症状にも「さようなら」をすることができるのです。

週1回の鍼灸治療と「冠元顆粒」「星火逍遥丸」「桂枝茯苓丸」などの漢方薬により、排卵痛・PMS・お血改善を行い、コーヒーを控えめにし、タバコを止めれば、必ず明るい未来がやってくること間違いなしです!今までの辛い生活は嘘のようになるはずです。

もしTさんがこのことに気づいていれば、もう1人、2人とお子様にも恵まれていたことでしょう。まだこれからでも遅くありません。少し離れたお子様にはなってしまいますが、タバコを止めた暁には快適な生活と明るい家族が待っています。まずは禁煙を頑張りましょう!