効き目は同じ

今年度1年間、京都のJEUGIAカルチャースクールにて「やさしい漢方教室」と題して講座を行っています。毎月第1水曜日の午前です。今日は3回目。

1回目は漢方の基礎知識として、漢方全般の話を行い、2回目は食養生を中心に「気虚」「血虚」「お血」「気滞」など自分の身体に合わせた食事の選び方、日常の過ごし方について、そして3回目は「肩こり・頭痛」の漢方薬、それらに対する鍼灸治療のツボの選び方の講義を行いました。

受講している人達は、漢方に興味を持ち、健康に気をつかっている人達ばかり。講義を聴く姿勢はとても熱心で、一字一句を逃すまいと板書や言葉を書きとめられている姿には、講義をするこちら側も刺激されますます熱が入ってしまいます。気がつくと1時間半の講座時間をオーバーしてしまい、それでもまだまだ伝えたいことがたくさんあって困ってしまいます。

今後増える見込みの医療費の自己負担額。年金も望めないかもしれない将来設計。

体のことも含めて様々な今後の不安を解消するためにも、自分なりの予防医学を行っていこうと考える人達が増えています。そんな時代背景を現しているのか、この講座を受けている人達の熱心さや講座の人気の高さは想像を超えるものでした。

ここ何年かローライズのパンツの流行によりお腹や背中を出している女の子を良く見かけます。今年はショートパンツが流行っているようで、細い脚をヌッと出している女の子も多いです。

暑い夏の気候の中でならそのような格好は良いのですが、最近はどこへ行っても寒いくらいの冷房が効いていますので、そんな中でのその格好は、お腹や腰を冷やし、「冷え性」「生理痛」「生理不順」「不妊症」などになってしまいます。

後になって健康を取り戻すにはとても長い時間がかかります。原因を作る若いときから「予防医学」についての知識を身につけ、体に悪いことは極力避け、健康的な「美」を求めて欲しいと思います。

「鍼灸」など特に「高齢者の通うところ」というイメージがまだまだあるようですが、体のバランスが崩れてからまだそれほど期間の経っていない若い頃から経絡のバランスを整え、正常に戻していれば後に医療機関のお世話になることも少なくなります。

「東洋医学」はそういった予防医学の医療にとても強いものです。「未病」の治療とは「病」になっていないのを治すのではなく、西洋医学的な「病名」がつかなくても「病」になっている状態を治すことなのです。その治療方法は「漢方」でも「鍼灸」「指圧」「導引」「推拿」「マッサージ」でも病の原因を追究する「弁証」は同じで、効き目も同じです。

少しでも多くの人達に「東洋医学」の良さを伝え、早くから自分でできる予防医学を身につけ、自分にあった治療法を探し当てて欲しいと願っています。