30歳Kさん。28歳を過ぎてから疲れやすくなり、顔色も悪いと言われることが多く、爪も伸ばそうとしてもすぐにどこかでひっかけて折れてしまい、結局伸ばせずにいました。
「28歳を過ぎると体がこんなにも変わるものなんだなぁ。もうそんな年なのか・・・。」
と年のせいだと思っていました。
28歳を過ぎてから結婚したKさんは、生活が変わったこともあり、あまりそれらの症状に対して気にしていませんでした。
昨年より「そろそろ子供を」とチャレンジしていましたが、すぐに出来ると思っていたのになかなか出来ないので、婦人科へ。
ここ2年ほど健康診断も受け損ねていたKさんは、そこで久々に血液検査を受けたのです。
そしてわかったことは、「貧血症」。
正常成人の鉄所要量は、非妊娠時の女性だと12mg/日であるのに対し、Kさんのヘモグロビン値は8mg。
産婦人科医が一言、
「そりゃあ、しんどいでしょう!」
そして「貧血を治すことで体の状態が良くなるので、生殖器能力も良くなるでしょう。」ということで鉄剤投与の治療が始まりました。
Kさんは西洋薬の鉄剤に加えて、漢方薬も服用したいとのことでしたので、まずは「貧血」を治すことを重点として「四物湯」や「当帰芍薬散」「補中益気湯」などの働きを取り入れた「婦宝当帰膠」と高温期には「十全大補丸」を服用してもらうことになりました。
今月で服用3ヶ月目。
血液検査の結果はヘモグロビン「11mg」まで改善、卵巣の働きも正常であることが確認されました。
それとともに自覚症状としては排卵前後のオリモノが増え始め、卵胞チェックでは卵胞も育っている、とのこと。
今まで潤滑油となる「血」が不足していたために、全ての機能の働きが弱くなっていたのです。その潤滑油を補うことで、徐々に動き出したKさんの体の機能。
これからはギクシャクせずにもっとスムーズに働いて、きっとKさんに「よろこび」を運んでくれることでしょう。
潤滑油が改善されたこれからは、漢方薬では月経周期によって服用するお薬を変えていくという「周期療法」にて体質改善を計っていく予定です。
付け足しとして、「貧血改善」でもたらされた「よろこび」はこれだけではなかったことを記しておきましょう。
ここ最近痩せにくくなってきていたKさんの体に変化があったのです。以前は食べれば太り、食べなければ痩せる、といったコントロールしやすいKさんの体だったのですが、最近はちっとも痩せなくなり、少しずつ太ってきていたことも悩みの一つでした。
それが「貧血改善」とともに以前のコントロールしやすい体に戻ったのです。
これは貧血による代謝低下によるものだったと思われます。
この様に、「貧血」を治すことで、内面からきれいになり、外側もすっきりし、一石二鳥ということもあるのです。
次はもっと「うれしいこと」がやってくることが期待できそうです。