敬遠される産婦人科

日本では、少子化が進むとともに、「産婦人科医の不足」も進んでいるようです。小児科医も不足しているようですが、やはりその背景には少子化が潜んでいることが原因の1つとも言えるでしょう。

しかしそれ以上にその原因となることは、産婦人科は「不規則で厳しい労働環境」「他の診療科と比べて訴訟のリスクも高い」ことが、医師が専門を選択する際に、敬遠されることの大きな要素のようです。

ただ専門を産婦人科として選択しない若い医師が増えると、ますます現在産婦人科医として働いている医師の負担が大きくなり、「不規則で厳しい労働条件」というイメージが色濃く植えつけられることになり、悪循環です。

また産婦人科医だけでなく、産婦人科に通おうとしている妊産婦や不妊、更年期などの症状を持つ人にもますます負担がかかってくることは避けられないことです。

現に今、産婦人科の待ち時間は最低でも1時間以上。大きな病院や人気の病院になればなるほどその待ち時間は長くなるばかり。

働きながら婦人科に通おうとする女性は特に、通院することがかなりの負担になり、結果として不妊治療や更年期の治療を諦めざるをえない人も多くなっていることでしょう。

何とか女性が社会で生き生き働きながら、安心してケアや出産ができるような体制にならないものでしょうか。