適度な運動の大切さ

胃腸が弱く、漢方も飲めない30歳Nさん。8ヶ月前より鍼灸治療にて来店されています。

1年半前にたった1ヶ月のみ排卵誘発剤を使用して不妊治療をしたことにより、排卵日が11日目と早くなってしまい、1年間何もせずに自分のペースを取り戻そうとしたけれども戻らず、何とか自分のペースを取り戻したいと当店に来られました。

鍼灸治療を続けながら、Nさんには自分でも毎日続けられることも行ってもらいました。

まずは、「冷え性」であることの改善策として、「温性の食材を食べてもらうこと」、「お風呂に入ったら家事をせずにすぐに寝ること」、

「体力低下」「風邪をひきやすい体質」の改善策として、「週1回の太極拳」、「晴れの日は毎日1時間程度のウォーキング」

を続けてもらいました。

その結果、この冬はあまり「冷え」を感じることもなく過ごせ、風邪をひかずに過ごすことができました。

さらに「ウォーキング」を続けてもらってから、確実に基礎体温が安定しだしたのです。低温期が今まで波状だったのが安定し、排卵日も14日目になり、その分、高温期もしっかり2週間あるようになってきたのです。

「大分と体調が整ってきましたね!」

と喜んでいた矢先のこと。

本日来店されたNさんの体温表を見ると、波状型に・・・!

「今周期は何かありましたか?」

よく伺ってみると、花粉症持ちのNさんはこの時期は外に出ることを控え、しばらくウォーキングに行ってないとのこと。

胃腸も弱く、細身で体力不足のNさんにとっては毎日1時間のウォーキングが気血のめぐりを良くしてくれ、胃腸の働きを良くし、心身のバランスを整えてくれるのに役立っていたのです。

マスクと眼鏡をしたら花粉症も大丈夫ということなので、またウォーキングを続けてもらう約束をしました。Nさん本人もウォーキングをしている時の方が体も軽く、食事も美味しく食べられていたようですので、反省されたようです。

何でも少しずつでも続けることで、その積み重ねたものがとんでもなく大きくなっているものです。たくさんのことを1度にするよりも、少しずつを毎日続けることが大切です。この春から何か一つ、新しいことを毎日続けてみませんか?

命の大切さ

結婚5年33歳のYさんは、今まで考えたことのないことに直面していました。

「子供ができないかもしれない」

その現実に、今までは「子供を産むこと」など考えたこともなかったことを改めて考えたときに、「子供が欲しい」と感じている自分に出会ったのです。

それは乳癌が発見され、その手術後の抗癌剤による治療をしているときのことでした。抗癌剤を使用している間は「子供は作らないように」と忠告されたことが、自分の奥底にあった願望と対面することになったのです。

もし、乳癌の抗癌剤治療が続けば、このまま子供を産むことなく時が過ぎ、もう産めない年齢になってしまうかもしれない。

そう思うとなお一層その願望は膨らむばかり。

今までであれば、「いつでも産めるからまだまだ」と思っていたことが、「できないかもしれない」という言葉により、Yさんの考えは変わっていったのです。

そして改めて「命が生まれる大切さ」について考え、それと同時に「命がなくなる辛さ」も感じるようになりました。

幸いYさんの抗癌剤治療は続くことなく、その後の経過も良好で、「自分が作り出す大切な命」について前向きに進んで行き、その1年後、「命」を宿すことができました。

人間は人生の中で、「なくなって初めて大切だとわかること」を多く経験します。「大切なこと」がなくなってしまう前に、大切だと気づけるような人間でありたいですね。

子育ては本能?

人間が「育児をする」というのは遺伝子で組み込まれたものではないようです。人間に一番近い知能とされる「オランウータン」も同じだそうです。

つまり、何の知識もなく、誰もいない孤島で子供を産み落としたならば、どのように子供を育てて行けば良いのか、人間はわかないようなのです。

小さい頃より、母親のすることや他の人がすることを見たり、様々な映像や本を見ているために私達は見よう見まねで育児をすることができるのですが、全くそのような情報がなかったり、教えてくれる人がいなかった場合、私達は本能では子供をどう育てて良いのか、わからないのです。

知識をたくさん入れることができる私達人間やオランウータンは、仲間よりその情報をもらい、より良くそのことを行えるように努めるようになっているのでしょうか。

反対に、「人の間」に居て人から情報を得ないといけない「人間」が、人の間に入り込むことができない、または入ろうとしない、ことは、生きていくための情報を得ることができず、取り残されてしまうことになるということなのでしょう。

「わからないこと」は「恥ずかしいこと」ではありません。「わからない」のは教わっていないので、当たり前なのです。

孤立してしまったがために、誤った理解をし、人を理解できず、殺めてしまう・・・。そんな悲しい結果にならないように、「人の間」に入ってわからないことを教わってください。そして教える側も決して壁を作らずに迎えてあげてほしいものです。もうこれ以上悲しい事件にならないように。

ぷれ更年期

★生理時の出血量が減ってきた★生理の周期が短くなってきた★顔がほてることがある★腰や手足が冷えやすい★息切れや動悸がする★頭痛、めまい、吐き気がある★疲れやすい★肩こり、腰痛、手足の痛みがある★膝や手首など関節が痛むことがある★ダイエットをしても体重がなかなか減らない★目がかすんだり、肌や口の中が乾いたりする★髪にハリがなくなった、白髪が目立つ★爪が割れやすくなった★寝つきが悪い、眠りが浅い★怒りやすく、すぐにイライラする★くよくよしたり憂鬱になったりする★固有名詞が思い出せなくなった★小さなことや昔のことが気になる★意欲が低下したと感じる

さて、該当するものはいくつありましたか?

これらの症状は「更年期症状」と呼ばれるもののうちで代表的なものです。

このような症状が、最近の40歳前後の女性に多く見られるようになっています。所謂「ぷれ更年期」です。

だんだんと女性が社会の重要なポストにつくようになった現代では、男性に負けじと、どうしても頑張りすぎてしまった結果、女性ホルモンのバランスを崩し、更年期のような症状を訴える人が増えてしまったようです。

こんなときは、それ以上無理をせずに「婦人科」や「漢方」の扉を叩いてください。

婦人科では、場合によっては、低用量ピルや各種ホルモン剤の服用をする治療を行ったりしますが、まだ「ぷれ更年期」の程度であれば、漢方で十分に対応できます。ホルモン剤ではなく、自然の薬草を使って、自分の力を呼び起こすようにする方が体に無理なく自然です。

「ぷれ」でない「更年期」が訪れる前に、自分の体質を見直し、30代から改善できることを早めにしておくことも大切です。自分の体の主張に対して騙し騙しで進まずに、きちんと向き合って対処していくようにしてください。

宇宙の鍵

新年あけましておめでとうございます。

年初めに近くのお寺のご住職より良い話を聞きました。

「願い事が叶う祈り方」について。

人が思っている「気持ち」や「心」は宇宙に放たれ、反復し、どんどんとその「思い」が膨らみ、確固としたものになるのです。

しかしその繰り返される「思い」は、その裏に潜む「本音」であるというのです。

例えば「お金持ちになれますように」と祈れば、その「真実」「本音」は「お金持ちではないということ」で、そのことが宇宙に放たれ、反復され、ますます「お金がない」ことになるというのです。

「病気が治りますように」と祈れば、「病気が治らなくて困っている」という「本音」が反復され、結局病気が治らないことになるのです。

では、どのように祈れば良いのでしょうか。

「お金は今で十分です。ありがとうございます。」「病気がこの程度で良かったです。ここまで治ってありがとうございます。」と感謝すること。

そうすれば「お金が十分である」という「本音」が反復され「十分なこと」が返ってくるし、「病気が治って良かった」ということが返ってくるのです。

この「感謝すること」が願いを叶えてくれる「宇宙の鍵」となると教えられました。

わかりやすい話です。

人はどうしても自分中心に物事を考えてしまいがちです。自分中心に考えてしまうからこそ「~でありますように!」「~になれますように!」と願ってしまうのです。

「~であることに感謝します」と祈れば、「~であること」が自分に返ってきて実現される・・・!

初詣に行かれるときには、是非この「宇宙の鍵」を使ってお祈りをしてださい。

きっと新年、「願い」が叶うでしょう。

来年も

5月から「ぷれぷれママ」のブログを書き始め、7ヶ月が経ちました。

同じように妊娠できずに悩んでいる人達の声を少しでも多くの人に伝えることで、何度もくじけながらも希望を持ち、治療を続けている人達の心の支えになれることを祈りつつ書き続けています。

「いつまで続けたら良いのだろう・・・。」

「いつ私達に喜びが訪れるのだろう・・・。」

「プラス思考に!」と思いつつ、基礎体温表に一喜一憂し、生理が来るたびにどうしてもマイナス思考にならざるを得ない毎周期。

旦那様にもそんな気持ちは全部は伝わりきらない・・・。

一人で悩んでしまう、そんな時に、このブログを読んで、マイナスの心をプラスにしてもらいたいのです。

そんな気持ちが来年も伝わると良いな、と思っています。

来年もよろしくお願いいたします。

30歳半ばから

古典の書物に、男性は「8の倍数」、女性は「7の倍数」の歳に節目があり、変化していくものである、と記されています。

ちょうど35歳を過ぎた辺りより、女性はホルモンのバランスが崩れ始め、様々な症状が出ることがあります。

更年期には早いはずのこの時期に、その様な症状が出て、更年期障害と捉えられる場合もあるといいます。

もうすぐ40歳になるHさんは、OLとして会社で働きだしてから18年目。年始に昇格試験を受け、春より管理職になり部下を持つようになりました。

どちらかと言うとスマートに仕事をこなしていくタイプだったHさんですが、夏頃より起床時には体がだるく、職場でも集中力に欠け、すぐにイライラし、部下を怒鳴っている自分に気づくことが多くなりました。そんな自分に苛立ちを覚え、悩んでいるうちに熟睡できなくなってしまいました。

このようなHさんのような症状は、更年期障害の可能性があるといいます。本来であれば閉経前後の5年間ほどを更年期と呼ぶのですが、35歳を過ぎた辺りの女性ホルモンが崩れ始めた時期にも更年期様症状がでる場合があるのです。

もし、そのような症状を感じたら、産婦人科でホルモンバランスを調べてください。更年期障害がでる時期にしては早すぎます。早めのケアが必要です。もちろん、こんな時にも漢方は強い見方です。是非、ご相談ください。

へその緒が繋がるところ

「へその緒」は、胎児が体内にいる時に、母親より生命力を受け継ぐ緒です。

その「へその緒」が繋がるところは「おへそ」同士。そこは「神闕(しんけつ)」という名のツボです。

「神」は、天の神、生命力、精神、霊妙不思議なもの、測り知れないところの変化、などを意味します。

「闕」は、楼門、楼台、隙間、ふさぐ、重要なところ、などの意味があります。

へその孔が「神闕」と名づけられたのは、胎児に栄養を送ることはもちろんのこと、神気(現代の遺伝子の伝達に当たる)の行き通う門戸で、その変化は不可思議で測り知れないこと、からだそうです。

おへその孔のこのツボは、母親と胎児を結ぶ命のパイプです。産まれた後は、閉じて塞がっていますが、とても大切で、とてもデリケートなツボなのです。

昔、「おへそのゴマ」を取って遊ぼうとしたら、

「おへそのゴマを取ったら、風邪ひくよ!」

と怒られたものです。

昔の人は「おへそは繊細なところ」ということを、経験上良く知っていたのでしょう。

「神闕」は胃腸を整えたり、腹痛を和らげたり、浮腫や下痢の症状を改善したりするときに使うツボです。

従って、過剰に刺激をすると反対に、胃腸の調子が悪くなったり、腹痛が起きたり、下痢になったりするのです。

「おへそ」は産まれてからも大切なところです。あまり刺激しすぎたりしないように気をつけてください。

外子(そとこ)と内子(うちこ)

先週末、社員研修にて北海道は「知床の地」を訪れました。

「知床旅情」で歌われているように 、知床半島にはたくさんのハマナスが植えられています。今の季節は実をつける頃。薔薇に似た葉の低木には、ほんのり橙色をした実がたくさんなっていました。

果実にはビタミンCが多く、薬用酒として「疲労回復」に用いられています。花は「月経不順」に用いられています。乾燥させたハマナスの花をお茶に入れて飲まれると良いでしょう。ほんのり薔薇の香りがして、リラックス効果も望めます。

「北海道」と言えば、海の幸!

研修会終了後、北海道ならではのものを捜し求めて、夜の街を探索しました。

「川湯温泉」にて見つけた「味楽寿司」という名のお寿司屋さん。そこで「北海道ならではのもの」に出会いました!

それが「外子(そとこ)」と「内子(うちこ)」。

タラバガニのメスは卵を抱いていますが、 卵は2種類あり、お腹の外側に付いているのが【外子(そとこ)】、体内に入っているのが【内子(うちこ)】です。

つまり、成熟していない排卵前の卵が「内子」で、成熟した排卵後の卵が「外子」ということです。

人間もこんなにもたくさんの成熟卵ができたなら、「不妊」で悩むことはないのだろうな、などと思いながら、ジュルッとした「内子」とプチプチした「外子」に舌鼓を打っていました。

2年かかった流産の傷

2年前に流産をされた31歳Nさん。

それ以来、心の傷が癒えず、妊娠することに対する不安を引きずったまま1年間を過ごし、気がつくと、基礎体温表がガタガタになっていました。

「これではいけない!」と婦人科の病院で不妊のホルモン治療を始めました。しかし、もともと胃が弱かったNさんにはホルモン剤は強すぎたのです。気分が悪くなり、吐き気を伴いました。

慌ててホルモン治療を止めましたが、それ以来精神的にも不安定になり、ふらつきが出てくるようになってしまいました。

流産の心の傷も癒えぬまま、周りからのプレッシャーで始めたホルモン治療は、Nさんの心をますます追い込むことになってしまったのでしょう。

それから1年経った今年の初夏に、当店を訪ねられました。

Nさんはとても胃が弱いのであまりたくさんの漢方薬を飲むことはできません。胃腸の働きを良くする「星火健胃錠」を飲みつつ、併せて鍼灸治療を週1回続けられました。

漢方と鍼灸の治療を始める前の基礎体温表では、低温期の途中で高温期のような体温になったり、排卵の時期の体温はしっかり下がらず、高温期も段階的に体温が上がり、途中でガタッと下がることもしばしばでした。

それが、今回の体温表では、低温期も安定し、排卵の体温もしっかり下がり、高温期も安定していました。この改善にはご自身でもびっくりされ、次周期からタイミングを合わせて行く予定だそうです。

2年かかってやっと流産による心の傷が癒えてきたようです。その調子で前向きに目標に向かってください。