もともと弱い卵巣

29歳Eさん。結婚4年。婦人科歴も4年。不妊治療歴は1年。生理不順歴は初潮を迎えたときからなので18年ほど。不順だと意識し始めたのは9年ほど前から。

生理は飛び飛びであったり、だらだら続いたり、1年以上もなかったり・・・。

結婚してから婦人科を受診し、生理不順の治療が始まったのです。黄体ホルモンを補充するルトラールと排卵誘発剤のクロミッドによる治療でした。しかし半年の治療後、それらの薬を止めるとまた生理が来ない日々が続きました。体そのものを改善し、本来のEさんの力を引き出すところまでは至らなかったようです。

そして1年前、意を決して不妊治療を行うために別の婦人科を受診し、そこで片方の卵管が詰まっていること、卵巣機能障害であること、がわかったのです。

もともと卵巣の機能が弱かったのでしょう。しかしEさんは自然妊娠を希望されています。このような状態であるけれども、漢方薬にて体質改善をして自然妊娠が可能になるようにしたい、と強く希望されて来店されました。

病院では人工授精や次のステップの治療などをすすめられてしまうので、Eさんの「自然のままで」という思いより、自然と病院から足が遠ざかっていました。

漢方薬でしばらく体質改善を行い体調を整えると状況も変わってきますので、検査のためにも病院に行く必要性も出てくるでしょうが、今はEさんの気持ちがおもむくままに治療をすすめていくのが良いでしょうね。

Eさんの体質の「吹き出物」「肩こり」「経血に血塊」「経血が粘っこい」「生理痛が酷い」「排卵痛」「不安定な高温期」などや今までの経過から、卵巣機能が弱く卵の成長が悪いこと、卵巣や子宮内に滞っているものがスムーズに排泄できていないことが伺えます。

漢方ではまずは「お血」「痰濁」をターゲットに改善していくようにしていきます。「冠元顆粒」「水快宝」「爽月宝」などを周期や症状に合わせて組み合わせることで改善を計ります。

「排卵痛」や「生理痛」が治まってくると、流れが良くなり、子宮内の状態も良くなってくるはずです。それと同時に卵巣がうまく働くように調整をしていけば、自然妊娠も夢ではありません。

Eさんの漢方による治療は今始まったばかりです。きっと何ヵ月後には毎月訪れていた「痛み」から解放され、ストレスが軽減された生活を送ることができていることでしょう。体調が良くなればいろんな嬉しいことがやってきます。楽しみながら進んでいきましょう。