顎ラインのにきび

37歳Sさん。20歳過ぎ頃には、頬やTゾーンにプツプツできていたニキビ。その頃はちょうどお化粧を始めた時期でもあり、若い肌には化粧が合わなかったのか、プツプツできるニキビに悩まされていました。

しかしそれも25歳を過ぎる頃には、食事会などで夜遅く食事をしたり深酒をした後に、プツッとできる程度になりました。それでも気をつけていないとプツッとできるニキビに時に悩まされ、全くニキビの痕すらない人の肌を羨ましく見つめていたようです。

しかしここ1ヶ月ほど前より、顎ラインにブツブツたくさんのニキビが出始めました。今までのものとはタイプが異なり、ブツブツとたくさんでき、なかなか治らず、消えることなく次のものが出始める有様。生き生きしている部分はとても痛く、白く膿を持つものもたくさん出来ているのです。

いつもなら1週間ほどで治まるのが、1ヶ月経っても生き生きしたままのため、周期療法をしているついでにニキビ対策の相談を受けました。

ちょうどニキビが出始めた1ヶ月ほど前より、職場でストレスを感じることがあること、そして周期25日目にもなるのに低温期のままで、婦人科の先生にも「今周期はまだ卵胞が見えていませんね」と言われたこと、FSHがかなり高い数値を示していること、などから過度のストレスによりホルモンバランスが崩れてしまっていることが見て取れました。

そしてそれが原因でニキビが出てきたのです。

特に顎ラインのニキビは、ホルモンのバランスをとても反映しています。その部分に何かトラブルがある場合は、月経周期は一定でもホルモンバランスは崩れ、それを現す基礎体温表がきれいなニ相性にはなっていないことが多いものです。

Sさんの場合も今周期は、二相性にならず、このまま無排卵のまま月経が来ることになるかもしれません。そうならないために、「婦宝当帰膠」「瀉火補腎丸」などにて補気補血をしながら、卵胞期の体温が少し高めになっているのをまずは下げ、良い卵胞を作るために「陰」を強めるお薬を調整することで、間接的にニキビの症状を治すことにしました。

しっかり卵胞が育ち、排卵がスムーズに行けば、停滞していた「気血」の流れが良くなり、肌の調子も良くなります。

顎ラインになかなか治らないニキビを見つけたら、危険信号です!早めにその信号を察知し、対処してください。