海外居住の思わぬストレス

アメリカ在住の35歳Yさん。4歳になるお子様を出産された時は日本に在住されていましたが、その後ご主人のアメリカ赴任のため家族でアメリカに居住することとなりました。

アメリカに居住され、上のお子様が2歳になったのをきっかけに2人目を計画されましたが、なかなか恵まれず約2年が経ちました。

病院に行くのも抵抗があり、迷っていた矢先に当店のサイトを見つけられ、お問合せをいただきました。

そんなYさんの基礎体温は、低温期が高めで長め、波状型で安定せず、高温期は少し短めです。このことより、「多嚢胞性卵巣の疑い」「排卵がスムーズに行っていない」「黄体機能不全」ということがわかります。

ただ、Yさんの場合だと、病院に行って検査をされても検査自体には悪い結果は出ないほどの乱れです。

後は、東洋医学的な見立てでYさんは、「冷え」「むくみ」「だるい」「血色が悪い」「舌に歯痕がある」「便秘」「寝つきが悪い」「生理痛が酷い」などの症状より、「気血不足」「腎陽虚」「お血」と捉えられます。

Yさんには、 婦宝当帰膠、 血府逐お丸、杞菊地黄丸 などを使っていただきました。

ただYさんの場合は、アメリカに居住されたことがストレスとなり、それがかなり体調に影響されていると思われます。本人は気が付かなくても「環境が変わる」ということだけでも体にはかなりのストレスとなります。ましてや言葉の通じにくい外国となると尚更です。

そのような本人が気付かないストレスが原因で、毎晩TVを見ているリラックスした状態であるにも関わらず心臓鼓動が激しくなり、冷や汗が出る「パニック様症状」が出て困っているという日本に5年間在住していたオーストラリアの方がおられました。

そのような症状が出てしまった方には、感応丸気などを服用したりします。

「気付かないストレス」にも気をつけてください。体は必ずそのストレスに反応して信号を発しているはずです。それに気付いてゆったりと過ごせるようにしてください。

鉄欠乏性貧血

28歳Sさん。眼瞼に出来た脂肪を取ってもらった時、過度の緊張状態に陥いり、治療後お薬をもらうため待っていた待合室にて気を失って倒れました。

その時、Sさんの血圧は上が80ほどになっていて、冷や汗をかいていました。「そんなことで倒れるのはおかしい」と、たまたま病院にいたこともあり、血液検査を受けると、結果は「鉄欠乏性貧血」。

鉄分の溜め池のようなものである「フェリチン」も低い値で、干からびた状態になっていました。

Sさん本人は、今まで自覚症状は全くなく、どちらかと言えば、人一倍元気に動き回るタイプだったためにその結果にびっくり!

しかし、よく考えてみると、高校1年生までは持久走が大得意だったのに高校2年生から突然体力が落ち、走れなくなったり、大学時代もクラブでのランニングがとても辛くなっていたのです。Sさんは単なる「少し肉がついて重たくなったせい」と思っていたのですが、そうではなかったことが28歳になってようやく判明したのです。

思えば、Sさんは中学2年生の青春時代に過度のダイエットをして、1年間ほど生理がなくなったことがありました。成長期のそんな大切な時期に栄養の偏った食事をしたために、体にこんなにも負担をかけていたなんて思いもしませんでした。

このような若い時代にしてしまった体への打撃が、後の健康をこんなにも崩してしまっていたのです。もし、お子様や育ち盛りの若者が過度のダイエットをしている時は、注意をしてください。後々、不妊症にならないように。

感激の涙

9ヶ月前に女の子を出産された35歳のKさんは、「出産時の感激」を昨日のことのように思い出され、涙ぐんでおられました。

結婚5年目で不妊に悩んでいたKさんは、1年間の漢方薬服用の末に、妊娠されたのです。Kさんの場合は、妊娠されてからも楽ではなく、半年ほど酷い悪阻に悩まされ、5Kgも痩せてしまったほどでした。

ただ、妊娠前から貧血でいつも血液検査に引っかかっていたのが、漢方薬にて数値も大丈夫になっていたこともあり、妊娠中は貧血に悩まされることはありませんでした。

そして10月経った出産の時。

陣痛が始まったのは夜中の3時半。それから延々と長い時間が経ち、やっと女の子を出産したのは次の日の夕方でした。

 「無事に元気に産まれて良かった」

Kさんも分娩に立ち会ったパパも、ただその一言に尽きるおもいでした。

あれから9ヶ月、Kさんは我が子を見つめながら、

 「漢方を飲んで良かった」

と目を潤ませてにっこり笑いながら感激のストーリーを私達に話してくださいました。

もっともっとたくさんの人に、Kさんのような素敵な「感激の涙」を流してほしいです。

30歳半ばから

古典の書物に、男性は「8の倍数」、女性は「7の倍数」の歳に節目があり、変化していくものである、と記されています。

ちょうど35歳を過ぎた辺りより、女性はホルモンのバランスが崩れ始め、様々な症状が出ることがあります。

更年期には早いはずのこの時期に、その様な症状が出て、更年期障害と捉えられる場合もあるといいます。

もうすぐ40歳になるHさんは、OLとして会社で働きだしてから18年目。年始に昇格試験を受け、春より管理職になり部下を持つようになりました。

どちらかと言うとスマートに仕事をこなしていくタイプだったHさんですが、夏頃より起床時には体がだるく、職場でも集中力に欠け、すぐにイライラし、部下を怒鳴っている自分に気づくことが多くなりました。そんな自分に苛立ちを覚え、悩んでいるうちに熟睡できなくなってしまいました。

このようなHさんのような症状は、更年期障害の可能性があるといいます。本来であれば閉経前後の5年間ほどを更年期と呼ぶのですが、35歳を過ぎた辺りの女性ホルモンが崩れ始めた時期にも更年期様症状がでる場合があるのです。

もし、そのような症状を感じたら、産婦人科でホルモンバランスを調べてください。更年期障害がでる時期にしては早すぎます。早めのケアが必要です。もちろん、こんな時にも漢方は強い見方です。是非、ご相談ください。

へその緒が繋がるところ

「へその緒」は、胎児が体内にいる時に、母親より生命力を受け継ぐ緒です。

その「へその緒」が繋がるところは「おへそ」同士。そこは「神闕(しんけつ)」という名のツボです。

「神」は、天の神、生命力、精神、霊妙不思議なもの、測り知れないところの変化、などを意味します。

「闕」は、楼門、楼台、隙間、ふさぐ、重要なところ、などの意味があります。

へその孔が「神闕」と名づけられたのは、胎児に栄養を送ることはもちろんのこと、神気(現代の遺伝子の伝達に当たる)の行き通う門戸で、その変化は不可思議で測り知れないこと、からだそうです。

おへその孔のこのツボは、母親と胎児を結ぶ命のパイプです。産まれた後は、閉じて塞がっていますが、とても大切で、とてもデリケートなツボなのです。

昔、「おへそのゴマ」を取って遊ぼうとしたら、

「おへそのゴマを取ったら、風邪ひくよ!」

と怒られたものです。

昔の人は「おへそは繊細なところ」ということを、経験上良く知っていたのでしょう。

「神闕」は胃腸を整えたり、腹痛を和らげたり、浮腫や下痢の症状を改善したりするときに使うツボです。

従って、過剰に刺激をすると反対に、胃腸の調子が悪くなったり、腹痛が起きたり、下痢になったりするのです。

「おへそ」は産まれてからも大切なところです。あまり刺激しすぎたりしないように気をつけてください。

体外受精(IVF)の結果

37歳のYさん。結婚10年目。

結婚5年目に1人目を出産され、その後2人目を希望されていましたが3年間妊娠せず、2年前にやっと妊娠したのですが流産し、それ以来妊娠しなくなりました。

もともと「抗リン脂質抗体」が陽性で、「高プロラクチン血症」であったYさんは、1人目も排卵誘発剤の「クロミッド」、高プロラクチン血症の「アップノール」、抗血栓症の注射による手助けにて出産されました。

2人目も同様の治療にて妊娠を希望されていたのですが、2年前の流産を境にして妊娠すらできなくなってしまいました。

この夏に問い合わせをくださった時のYさんの基礎体温表は、約6年間のホルモン治療により、ホルモンへの効き目が低下したものになっていました。

つまり、「卵胞期の高い体温」、「クロミッドによる早めの排卵」、「波状型の高温期」、というものです。

 ☆「卵胞期の体温が高め」であると、質の良い卵ができにくくなります。

 ☆「早めの排卵」は、しっかりと卵が育っていないかもしれません。

 ☆「高温期が波状型」であるのは、卵が着床し育っていくのにとても不安定です。

それらを改善するために、「卵胞期」と「高温期」に重きを置いたお薬を処方しました。

それらに併せて月経期、排卵期のお薬も処方した結果、1周期を服用後には、低温期、高温期ともに波状型が安定してきました。

このまま3周期ほど続けていけば、質の良い卵ができる可能性があったのですが、2周期目に、体外受精(IVF)の計画をされました。

そして2周期目、漢方薬を服用しつつ採卵し、胚移植となりました。

しかし、胚移植後2週間目に出血!

残念な結果となったのです。

ただ、漢方服用後、生理も今までであればダラダラと長く続いていたのが6日で終了するようになり、体温も安定しだし、生理痛もなくなり、血塊もなかった、などと数多くのことが改善されてきています。

ですので、もう少し焦らずに3周期ほどゆっくり漢方とお付き合いしてもらえていれば、良い結果が得られていたかもしれません。治療を焦ることで、せっかくのチャンスを逃し、体に負担をかけることになってしまいます。決して焦らずに、前向きに治療に取り組んでください。

人工授精(AIH)、体外受精(IVF)をされる人へ

たくさんの不妊相談の中で、病院での治療を長年していたけれどもなかなか恵まれない人が次の手段として漢方薬を望まれる、という割合が大きいです。

やはり、初めは病院へ行き検査を受け、結果として何らかの障害があった場合、薬などによる治療が始まり、そのまま年月が経つ、というパターンが多いものです。

「多嚢胞性卵巣症候群」と診断された32歳のCさん。結婚暦5年。

1年間、排卵誘発剤のクロミッドを飲み続けた結果、クロミッドでは卵が育たなくなりました。数ヶ月も卵巣に刺激を与えすぎたために、過剰卵巣刺激症候群(OHSS)になってしまったのです。

次の手段として、体外受精をしようとしても卵が育たない、または卵の質が悪いために体外受精ができなかったり、行っても無駄になってしまうことになります。

是非、少しホルモン剤による治療を休み、質の良い卵が育つように漢方薬のみを服用する期間を持って欲しいのですが、「病院での治療から離れたくない」と言われる人も多いものです。

そのような場合、病院での治療費もかなりのものになりますので、漢方薬にあまり多くの費用を当てられないということで、卵を育てる時期である「卵胞期」だけでも漢方薬を服用することをおススメしています。

Cさんの場合も、「婦宝当帰膠」をベースとして、卵の育つ「卵胞期」のお薬をしっかり服用していただくことにしました。

ホルモン剤により「腎陰虚(じんいんきょ)」傾向になり、卵の質が悪くなってしまったCさんの卵胞期のお薬は、「杞菊地黄丸」、「瀉火補腎丸」と「シベリア霊芝錠」です。

これらの漢方薬にて、質の良い元気な卵を育て、次の人工授精や体外受精に望んでほしいものです。何回もお金をかけて人工的な授精をしても、質の良い卵でなければその後、育ってくれません。

せめて「卵胞期」だけでも漢方薬をお試しになられませんか?

子宮筋腫の新治療法

最近「子宮内膜症」や「子宮筋腫がある」と言われる女性が多くなってきているように思われます。これは、晩婚社会、晩産社会の現れでしょうか?それとも食生活でしょうか?

「子宮筋腫」とは、良性の腫瘍が子宮壁の内側、壁の中もしくは外側にできて、特に内側にできた場合は、月経過多などの症状が出て、時に過度の貧血に陥ったりし、生活に支障を来たします。

今までは、このように出来た腫瘍は、手術にて摘出するのが一般的でした。どんな小さな手術にしても「体を切る」ということは、体に負担がかかります。

そこで最近は、薬により腫瘍に栄養が行かないようにし、腫瘍を縮小させたり、腫瘍に超音波を当てて治療をする方法が取られ、体に負担の少ないようにする新治療法が行われてきています。

薬による治療法が「子宮動脈塞栓術(UAE)」といい、超音波による治療法が「MRガイド下集束超音波手術(FUS)」といいます。

それらの治療法は、体への負担が少なく治療時間も短いために、時間のない人にはかなり助かる治療法であると言えます。

ただ、今のところ、保険が適用されないために、それぞれ何十万もの治療費が掛かってしまいます。また、この治療法が「妊娠を希望する人の体」にどの様な影響があるのかも今のところわかっていません。

まだまだ課題の残る「新治療法」ですが、体を切らずに治す方法は画期的です。「体を切る」ことで、「体に負担がかかる」というだけでなく、東洋医学でいう「経絡(けいらく)」を寸断してしまうことになります。切った部分は、見かけ上はくっつきますが、経絡は寸断されたままになってしまいます。つまりその経絡の「流れ」が悪くなってしまうわけです。

なるべく切らないでいけるものであれば、大切な経絡は切らないでいてほしいです。「流れ」を寸断すると、今まで通りにはいかなくなってしまいます。

第2回ひよこママの会

本日は、「第2回ひよこママの会」と題して、8~9ヶ月の赤ちゃんとそのママを対象に講習会を行いました。

「ひよこママの会」にてご指導くださるのは、小児科の先生と、小児科の看護師さん。おふた方とも小児科ベテランでいらっしゃいます。

お二人とも今まで数多くのお子様をご覧になっておられますが、

「漢方の手助けにて産まれた赤ちゃんとそのママは、生き生きしていてとても元気ですね。」

との感想をいただきました。高齢出産と言える年齢にて出産された方も多い中、「赤ちゃんとママの笑顔」と「その言葉」は、私達をとても勇気付けてくれました。

小児科の橋本加津代先生は、この時期の赤ちゃんの発達や気をつけることなど、たくさんのお話をしてくださいました。

 ☆8~9ヶ月のこの時期の発達は、「確認行動が大切」であること。

 ☆従って、この時期は、何でも触りだし、ひっくり返したり、這い回ったり、行動が盛んであること。

 ☆手だけでなく、口で柔らかいもの、硬いもの、冷たいもの、熱いもの、などの外界を認識している時期であること。

 ☆つまり、味、音、触覚にてわかったことを脳に伝え、また確認し、脳に入れているのであること。

 ☆このように子供が遊んでいることに対して、親は確認してあげることが大切。

そして、たくさんのお話の中で、一番気になったこと。

 ☆親に対して「育児は楽しいですか?」の質問に、「楽しい」と答えた確立が、アメリカでは80%近くもあったのに対し、日本は20~30%であった。

一体この数字は何を意味しているのでしょうか?日本はそれだけ子供を育てにくい環境にあり、必然的に育児に追い込まるようになっているのでしょうか?

決してそうではないはずです。もっと子供と一緒に親も成長していく楽しみを味わえるように、気持ちを切り替えてほしいです。きっと楽しみながら育てた子供は、子供も楽しかったはずで、笑いのある明るい子に育つでしょう。

第2回ひよこママの会

☆ 9月28日(水) 13:30~15:30 ☆

<<「第1回ひよこママの会」からの伝言>>

***声かけの大切さ***

子供への「声かけ」はとても大切。これは0歳児からでも言えることで、話が出来なくても「ちゃんと出来たね」「上手だね」と褒めてあげることが大切。乳児の時期にしていた「声かけ」がその子のその後の人格形成に大きく関わってきます。

★★★今回のお子様の月齢は8~9ヶ月です。★★★

<おもちゃ>

この時期にはハイハイができないので、いざって歩き、何でも触りだす。ひっくり返す。歩きまわPhoto_9る。

探索行動が盛んな時期。口の中に入れるのが多い。手と口でやわらかいもの、冷たいも の、を確認している。自分で外界を認識している。穴が開いているところに物を入れる行動は、1歳より。この時期にできるのは早い。手を加えて変化するおもちゃが好き。

味・音・触感 → わかったことを脳に入れる → また手や口などで確かめる → 脳に入れる

<発達について>

新しいおもちゃが楽しい。「確認行動」が大切。子供が遊んでいることに対して、親は確認してあげる。声を掛けてあげる。 → とても大切なこと!

「人見知り」が始まるまでは、人は誰であっても(親でも他人でも)一緒。

「人見知り」とは、他人がわかってくる、ということ。泣くなどの行動。 → すばらしいこと!

自閉症の子供は、人見知りをしない。人の認識ができない。

言葉が出し切れず、伝えきれないと、物が飛んでくる。 → そういう時期である!

この時期に、ハイハイをいっぱいさせてあげること。

   右手を出す、左足を出す

   左手を出す、右足を出す ⇒ 歩くときと同じ出し方。つまり歩く練習をしている。

ハイハイのためには、滑らかな床よりも「お布団」「ボコボコ」「坂がある」の方が良い。その方がハイハイの力がつく。

両手で打ち合わすことができるのは9ヶ月。手を「じょうずじょうず」する。手の力が右と左同じ力で、右利きや左利きがでるのはまだ。手が2つあるということを認識する。 → ちゃんとできるのは、10ヶ月になってから。

物を掴んで離すと、口にいかなくなる。まだこの時期は物を掴んだまま。

頬を膨らませるのは、まだできない。

つかみ立ちもできない。

<チン(鼻かみ)できない>

気道より下に鼻が落ちると、バイ菌が入る。咳をしたら「良い咳」である。 → 咳を止めない!

耳管開口部 → 上咽頭 → 耳管に入り中耳炎になる → 耳垂れが出るまではバイ菌が入っているので痛い

正常な鼓膜だと、外からは水やバイ菌は入らない。お風呂で水が入り、中耳炎になることはない。

 → 耳垂れが出ていると、鼓膜に穴が空いている証拠 → この場合は、外からの水に気をつける!

急性の中耳炎は早くしっかり治した方が良い。鼻をかまず鼻を吸うばっかりの子がなりやすい。

黄色い鼻水が出ているときで、黄色い目やにがある場合は、鼻水のせいではないので、大丈夫。

<簡単マッサージ>

風邪予防に・・・「身柱」のお灸が有効。「身柱」を温めたり、タオルを被せるなどで冷やさないようにする。

背中を軽擦することが有効。いわゆる「寒風摩擦」。

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風邪気味で・・・「身柱のツボを温めること」、「中?を温めること」。

お母さんの暖かい手を当てるだけの「手当て」で充分!

便秘のときに・・・お腹を時計回りに軽くマッサージする。