減少する産婦人科医の対策

企業での産休・育休制度は良く聞くものの、医師の職場でのその制度は、存在しても利用されているのはわずかなのではないでしょうか。

しかし減少傾向にある「産婦人科医」が、結婚や出産、育児をきっかけとして離職すればますます減少が進み、今もすでに「産科」がなくなるこの世の中、どこで出産すれば良いのか、路頭に迷う妊婦が増えることになります。

そこで、日本産婦人科学会は、その対策として、「院内保育所」「産休・育休制度」の実態を把握し、その改善に努めることを決定したようです。

しかし、この制度があったとしても、周りの理解と同意がなければなかなか取りにくいものだということは、普通の企業でもあることです。しかも取得した後に職場復帰をするときの周りの視線。

「母は強し」の心を持っていれば、そんな周りの目などは跳ね返すことができるのかもしれませんが、それまで仕事にどっぷり漬かってきた人ほど、辛い思いをすることになるのが現状です。

その辺の壁を乗り越えるためにも、もっと「母は強し」の姿勢で、職場の「今までの古い常識」を覆し「新しい常識」を作りあげることが大切です。母よ、もっと強くなりましょう!

天使の係数?

「天使の係数」ならぬ「エンゼル係数」。

家計の支出に占める子育てにかかる養育費や教育費の割合を「エンゼル係数」と言うようです。

食費の割合を示す「エンゲル係数」をもじった言葉で、そのように名付けらたこの係数ですが、その割合は少子化が進行する中で、どんどん増える傾向にあります。

少子化であるからこそ、その少ない子供にかけるお金が増えてしまうのでしょう。

しかし生活水準と反比例する「エンゲル係数」とは異なり、「エンゼル」の方は、家計の支出が多いほど増える傾向にあります。

このように子育てや教育にお金がかかりすぎる近年、その結果として「子供をこれ以上増やさない」と考えている人が多くなっているようです。

どうやら少子化へのレールを日本はどんどん進んでいるようです。これからの日本の育児・教育事情はどうなっていくのでしょうか。何だかとても不安です。

あがた祭り

宇治の県(あがた)神社で行われる有名な「くらやみ祭り」。今晩行われます。

明かりを消した真っ暗な夜中に、梵天を乗せた御輿がお旅所から神社までを練り歩くので「くらやみ祭り」と名づけられています。

平等院の北と南に神社が2つあるのですが、北にある橋姫神社は「縁切り神社」、南の県神社は「縁結び」や「安産」にご利益があるようです。

その南の県神社の「くらやみ祭り」は暗闇だからこその無礼講で、男女が盛り上がるようですが、こんな状況設定も「縁結びの神様ならでは!」なのでしょうか???

またその昔は「下の病気を治してくれる神様」としても知られ、多くの人たちが県神社を訪れたとか。

いつもは気づかず通り過ぎてしまうほどの小さな神社ですが、今日のこの日ばかりは注目され、全国各地からこの「奇祭」を見るために多くの観光客が訪れます。

この「縁結び」と「暗産」の神様は、「不妊の病」は治してくれるのでしょうか?一度聞きに行ってみないといけません!

大豆イソフラボン

ここ何年か日本で起きている「健康ブーム」の背景には、「サプリメントの過剰摂取」という危険が忍び寄っていることは既に想像できたことでしょう。

昨日、食品安全委員会が「大豆イソフラボン」についての摂取量の上限案を厚生労働省に答申し、以下の点が了承されました。

★食事以外の特定保健用食品として上乗せして摂取する場合、1日当たりの上限は豆腐半丁に含まれる量に相当する「30㎎」までとすること

★妊婦や乳幼児などには上乗せ摂取は推奨できないとすること

今まで「骨粗鬆症」などの予防効果があるとして人気があった「大豆イソフラボン」。イソフラボンは女性ホルモンに似た構造を持つために、期待されてきたものでしたが、一方で「発癌の危険性を高める可能性がある」とされているのです。

不規則な生活の人には力強いサプリメントですが、その過剰摂取により健康を維持するどころか害することもあるのです。

過剰摂取を避けるためには、容器に記されている1日の摂取量を良く知ること、栄養素の量をよくチェックすること、体調の異変には敏感になること、毎日の食事から不足しがちな栄養素を知っておくこと、などをきちんとチェックするようにしてください。

ただ今回は「食事以外の大豆イソフラボンの摂取量の上限」が決まっただけで、「大豆イソフラボンが悪い」ということになったわけではありません。

尿中のイソフラボンの量が多いほど心筋梗塞などになりにくい、という研究結果もでています。心筋梗塞による死亡率が高いのは女性。それは女性ホルモンであるエストロゲンの働きに深く関わるからなのです。中国の大豆を日常的によく食べている地域で、閉経後の女性の血圧、コレステロール値を調べると、全く問題なし!あまり大豆を食べない地域に比べ、格段の差があったといいます。

イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと良く似た化学構造を持ち、それが心臓病予防、更年期障害の軽減に関わっていることは長寿の里にて立証されていることなのです。

サプリメントではなく、しっかり食事で「大豆イソフラボン」を食べ、「ぷれ更年期」、「更年期」、「生活習慣病」の予防を心がけましょう!

助成金のいろいろ

不妊治療をしている人には、是非申請をおススメしたいのが「不妊治療助成金」。住んでいる自治体によって、金額や申し込み方法は異なりますので、詳しくはご自分の住んでいる市役所で尋ねてください。

例えば、京都府宇治市では、

「保険適用の不妊治療の場合」は、助成金額は「保険診療費の自己負担額の2分の1以内【限度額は、年度毎の診療につき3万円(夫婦とも治療を受けている場合は各3万円)】」で、

「保険適用外の不妊治療(特定不妊治療)の場合」は、対象となる治療は「体外受精及び顕微授精」、対象者は「府指定の医療機関で特定不妊治療を受けていること、前年度所得が650万円未満(夫婦合算)」、助成金額は「1年度当たり上限額10万円【通算2年度に限る】」です。

これによれば、3万円か10万円は助成されるようですが、10万円の助成金に関しては、所得の制限があること、通算2年しか助成されないこと、など治療にかかる費用と期間に比べたらもらえる金額が少ないにも関わらず、結局もらえないことになりそうな規制になっているように思われます。

この辺を「少子化社会を考える政策」として、もっと国や自治体に頑張ってほしいところです。

一方、少子化社会が進む中、社会ではますますペットブームが広がっています。1人の子供のように可愛がる人々の思いが自治体に伝わったのでしょうか、ペットの「不妊・去勢手術」に補助金がでるそうです。

これも自治体によって補助金額や申請方法は異なりますが、指定の病院に申請した証明書を持って行けば、一定額を引いた金額で手術が受けられます。

しかし実はこのペットの助成金は、「可愛がる親心」から実施されるようになったものではなく、去勢していないペットが出産し、多くの子犬や子猫が保護され致死処分されるための結果のようです。

このように人間の不始末の処理のために補助金を出すのではなく、人間の明るい未来のための助成金にもっと力を入れてほしいものです。

病院選び

医者だからいえる「行ってはいけない病院」・・・現役の医師が書いた本です。

良い医師の条件は、「病状や手術方法を十分に説明できること」「セカンドオピニョンを求めた際に、適当な病院を紹介してくれること」だと記されています。

最近「インフォームドコンセント」「セカンドオピニョン」と盛んに言われているにも関わらず、説明を渋ったり、質問をしにくい雰囲気を醸し出していたり、セカンドオピニョンの話をすると機嫌が悪くなったり・・・といった医師がまだ多くいるのには驚かされます。

子宮筋腫と卵巣嚢腫を持っていたYさん。不妊治療では有名なある病院を訪れましたが、セカンドオピニョンの選択に難色を示され、紹介状をなかなか書いてもらえなかったようです。そこの病院では、Yさんの望む手術は行っていなかったので、Yさんにしてみれば経過観察も他の病院で行いたかった、というのにも関わらず「経過観察の間であれば、ここで行えば良い」との理由によるものだったようです。次に行かれた病院はとても良い医師がおられ、良かったのですが、手術方法がYさんの望むものとは少し異なったために、また別の病院へ。

結局最終的にYさんが手術を行ったのは、3つ目の病院でした。

子宮筋腫を持っていたAさん。初めは総合病院にてMRIを撮り、そこで「これは難しい手術です。筋腫を取っても妊娠できる確率はかなり低いです。」と言われたために、手術は別の病院で行うことに決めました。次に訪れたのは知り合いが「良い腕の医師だ」といった病院。しかしその医師は我が強く、治療に関する質問をすると機嫌が悪くなるような医師でした。「本当にこの医師が腕が良いのか?」と疑問に感じ、別の病院へ。

その病院で知り合いが進めてくれた病院ではAさんの望む方法で手術を行ってくれる設備はない、ということを知らされました。それなら初めから伝えてくれたらよいのに・・・。

結局Aさんが手術を行ったのは多くの症例があり、さらに設備のある4つ目の病院でした。

病院を転々とすることは、精神的にも金額的にもかなりの負担がかかるものです。しかし、自分に合った、自分の望む医師と病院の設備に出会うためには最低でも3箇所を巡った方が良いような気がします。同じような症状を持つ仲間からたくさんの情報をもらって病院を訪ねたとしても、最低3箇所は巡った方が良いです。

そうすれば、自分で納得して治療を受けることができ、良い方向へと進めるような気がします。

日本には独特の暦の読み方があります。

最近はあまり「大安」や「仏滅」など気にしないように、とカレンダーには何も書かないようになってきています。しかし、日本人には昔から「見えない何か」を崇めたり、恐れたりする習慣がありましたので、何かをする時には、いつもは信仰していないのに「地鎮祭」をやったり、「お祓い」をやったりしているものです。

そんな暦の下段の話。

3月18日の土曜日に鍼灸治療を受けられたTさん。その日は体が軽く調子が良くなったので、次の日も機嫌が良く、もっと調子が良くなりたいからと、自己流で「曲池」「足三里」「合谷」などの有名なツボにお灸をすえたそうです。

そしてその直後から頭がふらつき、気分が悪く、血圧を測ったら170近くにまで上昇していたといいます。

「おかしいなぁ」

とふと暦を見ると・・・!

そこには3月19日は「血忌日」と記されていたのです。それを見て、気分が悪くなったことについて納得されたとお話くださいました。

血忌日とは・・・、「けこにち」「ちこにち」「ちいみび」と読み、同様に古い暦注。「血を見るもの」、また「鍼を刺すこと」に凶。つまり「狩猟」や「鍼治療」などはよくないとされる日なのです。

実際には鍼を刺しても「血」は出ないのですが、もしかして「血」が出るかもしれないようなことをすることは「凶」であるという日だそうです。その日に灸治療をされたTさんは、たまたまなのか、やはりその日だったからなのか、良くない結果となってしまったのです。

「血」を見ること・・・と言えば、「手術」「注射」なども「凶」なのかもしれません。それならば「出産」も?・・・と思うのですが、こればかりはこの日が「凶」だからと言って、違う日に産むことなんてしないでしょう。以前に、ゴロあわせの良い日に産みたいからと、無理に帝王切開して出産した人の話は聞いたことがありますが、これはあまり賛成できないことですよね。

ただ「暦」はその時期には何かがある、という自然の流れの中で決められたことが多いものです。時間に追われ、アクセク動いている現代人には感じない「何か」かもしれませんが、少し立ち止まって「今日は何の日か」ということを見てみるのも楽しいことです。きっと新しい発見があるはずです。

桃の節供

今日3月3日「雛祭」は五節供の一つで、上巳(じょうし)の節供、桃の節供と呼ばれています。上巳は当初3月の最初の巳の日とされていたのですが、後に3月3日に定まったと言われています。

中国では、この日は忌日で邪気に見舞われやすいとされ、この日に災厄を祓う行事があったようです。

日本でも「巳の日の祓え」として、人形(形代:かたしろ)に心身の穢れを移して、海や川に流していました。その名残が「流し雛」。

この「祓えの行事」と「宮中の女の子が雛遊び」とが結びつき、「雛祭」として現在のような「女の子の成長と幸せを願う行事」となったようです。

雛祭に欠かせないもの、というのはいくつかあります。

「雛人形」「ひなあられ」「菱餅」「引千切」「貝合わせ」「ばら寿司」「蛤」「笹鰈」などなど・・・。

それぞれに意味があるのですが、その中でも「引千切」について少しご紹介しましょう。

「引千切」は「ひちぎり」「ひっちぎり」「ひきちぎり」と読み、雛祭の菓子として出されるものです。

これは、宮中での祝儀に用いられた「戴餅(いただきもち)」や参内者に手でちぎって分け与えた餅の形に由来すると言います。

京都ではその昔、女の子を出産する際に、これを婿方の家に贈る風習があり、現在ではその風習にちなんで「雛祭」にはこの菓子が出されるようになったようです。

子供が流行病などで亡くなることが多かったその昔には、年に何回か行われる「祓えの行事」が大切でした。今はあまり「祓えの行事」としては見られていない「雛祭」ですが、今一度この日の意味を見直してみると、我が子がすくすく成長している当たり前の姿が、もっと有難く思えてくるに違いありません。

昨年漢方服用にて妊娠された人の多くが、女の子を出産されました。今日始めての「雛祭」を迎えている赤ちゃんが多くいます。きっと可愛い雛人形が飾られたことでしょう。「祓え」も忘れずにされたでしょうか。

敬遠される産婦人科

日本では、少子化が進むとともに、「産婦人科医の不足」も進んでいるようです。小児科医も不足しているようですが、やはりその背景には少子化が潜んでいることが原因の1つとも言えるでしょう。

しかしそれ以上にその原因となることは、産婦人科は「不規則で厳しい労働環境」「他の診療科と比べて訴訟のリスクも高い」ことが、医師が専門を選択する際に、敬遠されることの大きな要素のようです。

ただ専門を産婦人科として選択しない若い医師が増えると、ますます現在産婦人科医として働いている医師の負担が大きくなり、「不規則で厳しい労働条件」というイメージが色濃く植えつけられることになり、悪循環です。

また産婦人科医だけでなく、産婦人科に通おうとしている妊産婦や不妊、更年期などの症状を持つ人にもますます負担がかかってくることは避けられないことです。

現に今、産婦人科の待ち時間は最低でも1時間以上。大きな病院や人気の病院になればなるほどその待ち時間は長くなるばかり。

働きながら婦人科に通おうとする女性は特に、通院することがかなりの負担になり、結果として不妊治療や更年期の治療を諦めざるをえない人も多くなっていることでしょう。

何とか女性が社会で生き生き働きながら、安心してケアや出産ができるような体制にならないものでしょうか。

樹齢900年の恵み

古事記・日本書紀によると、世界にはまだ大地がなくドロドロした状態だった頃に、天上の神々が男神・伊弊諾(いざなぎ)と女神・伊弊持(いぎなみ)に「地上はまだ漂うばかりだから、これを固め、国を造りあげよ」と命じました。

その時に、ドロドロの海原を矛でかき回し、矛の先から滴り落ちた潮が凝り固り、島が誕生したこの島が「おのころ島」といわれ、現在の淡路町の絵島、洲本市の成山、南淡町の沼島ともいわれています。

日本列島の最初の陸地として誕生した「淡路島」に日本最古のお社である「いざなぎ神社」があります。その境内にある樹齢900年になる天然記念物の「夫婦大楠」。

日本を産み出した男神・伊弊諾(いざなぎ)と女神・伊弊持(いぎなみ)の命に、その「産み」のパワーを恵んでもらおうということでそのようになったのか、「子授けのご利益がある」と言われています。

大きな楠の木の下で は、樹齢900年も生きてきたその漲ったパワーのシャワーを浴びることができます。

一昨日に撮った小さな写真にて、その「ご利益のパワー」をみなさまに差し上げます!