セミナー報告 NO2

「卵の発育と胚の着床」(副題ー良質な卵子の発育・適切な胚着床の条件とは)と題して、
足立病院 生殖内分泌医療センター長 中山貴弘先生が御講演されました。

店頭での相談の中で「良い卵ができないのです」「IVF当初は卵が採れのに何回か繰り返しているうちに
卵が採れなくなりました」「質の良い卵をつくりたいのです」と相談される方が多いのですが、
まさしくそれにお答えするかのような御講演でした。

卵子はどのように育つのか、卵子の質を悪くする要因は?質の悪い卵子とはどのような卵子を言うのか?
卵巣内の卵子はある年齢になると加速的に減少するなど、たくさんのスライドを使って説明されました。
その上でどのようにすれば質の良い卵子がつくれるのかを話され、とても興味あふれる話でした。

その中には私たちが常日頃心がけたいことも含まれていましたが、やはり「自然に近いホルモン状態にすること」と
話され、私たちが相談するときに基礎体温表(BBT)を提示していただいて月経周期を整えることを
最優先していますが、そのことが大事と再確認しました。
やはり自然周期にホルモンバランス(エストロゲン、プロゲステロン、FSH、LHなど)を整えることが、
卵の質を悪くするFSHの値を抑えることができるのです。
また質の良い卵をつくるには<子宮・卵巣・卵管は血管から成り立っている>その血流を良くすることが
大事とも話されました。
「つまりは健康な体には健康な卵子ができるということです」

また「胚の着床」のお話ではImplantation window(着床の窓)のお話があり、
着床成立には胚のレセプターと子宮内膜のピノポードが結合することが大事。
子宮内膜が薄くても着床することがあるので「子宮内膜が薄いので着床しない」というのは正しくない、
器質的な原因、機能的な原因を見逃さないことが大事と、広く見ていくことの重要性を話されました。
着床障害の治療法をいくつかの項目を上げながら説明されました。

また、最近は50歳代の方の出生が話題になっていますが、しかしながら1925年ころの50歳代の出生数の方が
圧倒的に多いのはびっくりでした。
高度生殖医療をもってしても1925年代の50歳代の出生数には及ばないのです。

自己の妊娠力を向上させるには、自分で管理できる生活習慣、体質・体力を悪化させないこと、
ストレスを増加させないことなどをあげられました。
「この講演が始まる前と1時間後では皆さんの知識・理解が深まってくれたらとの思いで話します」と
言われましたが、講演が終わる頃の皆様はしっかり頭に詰め込まれ満足そうでした。

長年のARTの経験と、たくさんの患者さまと向かい合ってきた、
中山先生の暖かくて優しいお人柄が出ている講演に皆様真剣に聞き入っていました。
大変素晴らしい御講演でした。

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