基礎体温表・BBTは?

先日不妊で相談に来られた40歳のMさん、結婚されて6年、赤ちゃんがほしいと思って不妊クリニックに通いだして3年が経過していました。

一通り検査の結果は特別な異常も無く、1年はタイミング療法で過ごされましたが、なかなか授かりません。その後ステップアップして人工授精(AIH)を8回、体外受精(IVF)を3回されたのですがうまくいきません。次第に焦る気持ちが募る一方、だんだん体調が崩れていくことに不安を抱き、相談に来られました。

最近の基礎体温表(BBT)を見ますと、この3周期の体温表は2相性にならず、坂道を上がり徐々に下降する形になっていました。3周期とも採卵、胚移植をしていますが、回を重ねるたびに採卵数も減少し、受精卵も減少しています。ランクもあまりよくありません。また、胚移植される高温期は、身体の準備が整わず低温の状況で実施され、なかなか高温になっていませんでした。

当店では、<周期療法による妊娠しやすい母体作り>を目指していますので、基礎体温表(BBT)を重視しています。低温、高温の2相性にすること、それはE2(女性ホルモン)とP(黄体ホルモン)のバランスを見ながら、不足しているところを補い、質の良い卵子とみずみずしく柔らかな子宮内膜のベットを用意し、着床しやすい状況を作っていくことで、その状況は基礎体温表(BBT)に現れてくるのです。

しかし、Mさんの基礎体温表(BBT)はとても受精卵を迎える状況ではないのです。この不妊クリニックでは、せっかくつけている基礎体温表(BBT)を全く見てくれないといわれます。Mさんが本来持っているホルモン分泌の力を見て、胚移植が適切かどうか判断するのに、基礎体温表(BBT)が良い情報源と思うのですが・・・。

Mさんには、『しばらくは体外授精で疲れた卵巣と子宮に、お休みと栄養を与えましょう』と話しました。その間に基礎体温表(BBT)がきれいな2相性を示すことと思います。