血栓も恐くない!

抗リン脂質抗体を持っている33歳Mさん。妊娠はするのだけれども抗リン脂質抗体があるために、流産を繰り返してしまいます。

この抗体を持っていると、血液凝固が亢進され、血栓形成が起こりやすくなります。仮に妊娠した場合、妊娠週数が進むつれて、胎盤内の絨毛間膣やその周辺の小さな血管には、血液の凝固因子が増加しているのですが、そこに抗リン脂質抗体が反応すると、子宮胎盤循環不全を起こして、流産や死産という結果になってしまうのです。

従ってこの抗体を持っている人が妊娠すると、血栓をできにくいようにするために、低用量のアスピリン、副腎皮質ステロイドホルモン、ヘパリンを使用しながら妊娠が継続されるように持って行きます。また、それらの西洋薬に加えて使用され、有効なのが「漢方薬」です。

Mさんの場合も、繰り返す流産を何とかしたい、と問い合わせをされました。もちろん病院でも保険適用の漢方薬が出ていたのですが、何回も繰り返す悲しい結果に耐えられず、保険は適用しないけれどもしっかりと保胎できる漢方薬を望んでのことでした。

まずは「妊娠しても大丈夫な母体づくりをすること」から始めました。保胎できない原因には、抗体を持つことが大部分を占めていますが、それだけでなく、Mさん自身の保胎能力も少し足りないことも原因であるために、その部分も強めるように調整していきました。

そして5ヵ月後、妊娠陽性反応です!

しかしMさんの場合は、これからも大変です。今までのことを繰り返さないように、病院でのお薬に併せて、漢方薬を加えることで血栓予防に努めました。

通常はこのような場合には「冠元顆粒」を使用しますが、あまり強く作用すると返って流産を招きかねませんので、使用したのは「心サージ」です。

それに含まれるグミ科の「サージ(沙棘)」は、貧弱な土壌や厳しい環境の中でも生育できることから「生命の実」「砂漠の人参」とも呼ばれているものです。その実と果実から抽出したフラボノイド成分が、血液のトラブルを解消してくれます。

「生命の実」と言われるだけあって、その実から抽出した「心サージ」を口にすることで、Mさんの体内に宿った小さな「生命」も生き続けることができています。この世の生命となるのも、もう少し。「生命の実」は次の生命のために、今も働き続けています。