これからなのに・・・

40歳のKさん。結婚5年目。

今までに人工授精を5回、体外受精を2回、顕微授精を1回。

いずれも良い結果には至らず、「漢方を試してみよう」と当店に問い合わせをされました。

Kさんは「冷え性」「便秘」「疲れやすい」などの症状をお持ちで、基礎体温は全体的に高めでした。排卵はあまりスムーズに行われていないようで、高温期への移行も階段状で、高温期も短め、全体的に周期も25日を切るくらいの短いものでした。

「高めの体温を下げること」「排卵をスムーズに行くようにすること」「高温期を長く保てるようにすること」が大切になってきます。まずは、「杞菊地黄丸」「爽月宝」「十全大補丸」などを中心に漢方を処方しました。

1周期が終わるたびに症状の変化と基礎体温票を連絡いただき、それに合わせて少しずつ処方を変更して体調が整うように調整していきました。

そして3周期服用されて、効果が出てきました。

高めだった基礎体温がちょうどよい体温に整い、短めだった低温期と高温期が長くなり、今までオリモノがあまりなかったのが、あるようになってきました。

ところが、Kさんより「今周期で漢方を止める」との意思を伝えられたのです。

せっかく体調が整ってきたのに、ここで止めると今まで調整してきたものが台無しになってしまいます。もう少し続けられたら、人工授精や体外受精をされても良い結果が得られるようになったかもしれません。

Kさんにしてみれば「早く早く」と思っている中の「3ヶ月も費やしたのに」というお気持ちが強かったのかもしれませんが、とても残念な気持ちでいっぱいです。

よく患者様より「どれくらい服用を続ければよいか」と聞かれますが、その時は「まずは最低でも3周期お試しください」と答えています。3周期服用されれば何らかの改善が見られるはずだからです。

しかし、「3周期で妊娠というよい結果が即出る」とは限りません。今までのホルモン治療が長ければ長いほど改善にかかる期間は長くなります。ただ漢方での改善は、長いようで結果的には近道の改善となるのです。

決して焦らずにじっくりと、ご自分の体の改善を見守ってもらいたいです。

2件のコメント

  1. 金曜のあおやま

    私も2ヶ月ほど前、漢方初めて1年を目前にやめようと思いました。でも先生にそれを話して、なんだか悲しくなってきて、やめようと思ってから改めて考えたら、前よりいろいろとよくなってきてることを思い出して・・・。で、すぐに復活しました♪最近低温期が安定していて、今日のブログを読んで、あのとき辞めずにいてよかった、と思いました。
    来年もよろしくお願いしますね。
    いい結果いつか出ますように・・・

  2. けんしんどう

    金曜のあおやまさん、いつもありがとうございます。
    漢方を始められて1年間。その期間で得たものは、ご自身のお身体の改善だけでなく、その他もたくさんあるはずです。
    その1つに旦那様のこと。
    金曜のあおやまさんが頑張っている姿を励ましてくださった、旦那様の「優しさ」が偉大だったことは、もしかしたらこの治療をしていなかったら、気づかなかったことかもしれません。
    「二人で力をあわせる大切さ。」
    それを感じ、得られたことは今後のお二人の未来にも力強いものとなるでしょう。
    子供が産まれ、育てていく際にもいろんな苦悩を乗り越えていかなければなりません。
    「漢方を止めよう」とされた時、旦那様と向き合って話しをされ、同じ方向性を見つけた力強さがあれば、これからもお二人できっとうまく乗り越えていけることでしょう。
    来年もまた一喜一憂しながらも「希望」に向けて進んで行きましょう!
    力強いたくさんの支えが良い結果を生むことになるでしょう。

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