中国南京中医薬大学附属病院研修にて

今月24日から29日まで、中国・南京中医薬大学附属病院で「不妊症・周期療法」の研修が行われました。今回は、2003年、2004年に続き、3回目の研修参加となります。

この附属病院には、「周期療法の第一人者」と言われる「夏桂成教授」がおられ、多くの患者様から信頼され、遠方から列車や飛行機で通院されています。

夏教授の診療は、「名医堂」という特別診察室の中で行われます。

「周期療法」とは、月経の周期(月経期、卵胞期、排卵期、黄体期)に合わせて異なる漢方薬を服用して、妊娠の確率を高める治療法です。

女性の体は、月経周期によって、女性ホルモンの分泌が異なり、体調も変わってきますので、その周期に合わせて漢方薬を使い分ける方法は、とても理にかなって効果的であると言えるでしょう。

今回の行われた講義のテーマは、「卵胞期の治療」が中心でした。

卵胞期は、月経周期の中でも、とても大事な時期である、ということを強調されていました。この時期は、「卵の成長を助け」「妊娠を促し」「子孫を繁栄させる」期間であるからです。つまり、周期療法のポイントは、「卵胞期」であり、「質の良い卵胞をつくる」ことにあるのです。

夏教授の周期療法では、卵胞期をさらに「初期」「中期」「末期」と3つの期間に分けて、それぞれに治療をしていく方法を取られていました。妊娠しにくい原因として、「なかなか卵胞が育たない」「おりものが少ない」「子宮内膜が厚くならない」など、様々なものがありますが、卵胞期をさらに分けて細かく治療していくことが、全周期の治療に繋がり、大切であることを痛感しました。

人工授精や体外受精、顕微授精を成功させるには、質の良い卵を作らなければならないことは言うまでもありません。卵胞期の治療を細やかに行うことが成功への道なのです。

     (古村 滋子先生 研修記録より)

研修認定書をいただきまいた。