高めの低温期

「高温期がない」、「高温期が低い」、「高温期が階段状に上がっていく」といった「高温期」に問題のある人の方が不妊症の症例では多く見られます。

しかし、「低温期が36度6分以上と高め」、「低温期の途中で高温期のような体温になる」といった「低温期」に問題のある人もおられます。

「低温期」とは「月経期」と「卵胞期」からなる期間です。

高すぎる体温では、質の良い「卵胞」は育ちにくいのです。

「低温期」の体温が高めになる原因として、排卵誘発剤である「クロミッド」を長く使用していることもあげられます。この場合、低温期ばかりでなく、全体的な体温が高めとなります。

その他の原因としては、「腎陰虚」で「虚火」によるものがあげられます。それには、「腎陰虚」になるような生活スタイルを改善してもらいつつ、「瀉下補腎丸」などのお薬を服用していただきます。どうしても「排卵し受精し妊娠すると高温期になる」ために「高温期があること」に注目しがちですが、しっかりとした低温期も大切なのです。

今一度、ご自分の基礎体温をチェックしてみてください。

初めて高温期が・・・

漢方を服用されてから3週期目の高温期を迎えたKさん。ちょうど1ヶ月前からは鍼灸治療による改善も併せてされています。

本日、高温期13日目。ちょうどお薬がなくなってしまったので、来店。

もし、今週末にお薬がなくなる予定であり、今週末に高温期が続いているようであれば、もしかして妊娠の可能性があると期待できたのですが、本日は13日目であるため、判断しかねました。

確かに滑脈は出ているのですが、これは妊娠時に限らず、排卵期から生理前まで出る脈ですので、今の時点でははっきりと判断できません。今週いっぱい様子を見ていただくことになりました。

ただ、Kさんは、今まで高温期は10日間しかなかったそうです。それが今周期に入り、13日目まで続いていることは初めてだと言われました。

本来は、高温期は14日程あるべきであり、Kさんが今まで10日間しかなかったということは問題であったのです。漢方治療を始めて3週期目で、高温期の改善が見られました。

また、Kさんは「気持ち」に大きく左右されるタイプ。このような方は、イライラしたり、眠りが浅くなったり、その結果、肩や頚のこりが酷くなりがちです。

その部分は、お薬相談の際の「カウンセリング」と1ヶ月前より始めた「鍼灸治療」により、かなりの改善が見られます。

気持ちがゆったりするようになった結果、高温期も改善し、Kさんの体は「妊娠しやすい母体」へと一歩近づいたと言えます。今周期が駄目でも次周期は「また一歩」近づくことでしょう。

PMSとは知らず

32歳の会社員Sさん。昨年の秋から週1回のペースにて鍼灸治療。

昨年の秋まで、肩こり、頚こりは当たり前。ずっと肩と頚はつっぱったままの状態でした。マッサージに行ってもその時は良くてもすぐに元に戻るので、違うものを試してみようと昨年の秋に鍼灸治療希望で来店されました。

脈から少陽経がいつもつっばる症状をお持ちであること、それが生理前になるとますます強くなること、がわかり、生理痛があることなどからSさんの肩こりと頚こりは、生理で血のめぐりが乱れることによるものだとわかりました。所謂、強いPMSをお持ちのことが原因でこの様な症状がずっと続いていたのです。

生理痛は初潮を迎えたときからあったとのことですので、この肩こり、頚こりは初潮の時からあったものでしょう。

ご本人は今までそのことに全く気が付いていませんでした。

それが昨年秋からの鍼灸治療により3ヶ月目には生理痛が全くなくなり、肩こりや頚こりも生理前だけになりました。今まで生理に関係なくずっと肩こりと頚こりをお持ちでしたので、それがない期間があること自体が驚きだと言われています。

今は少し仕事で無理したときや、風邪が続いたときの後などは肩こりや頚こりがでてきますが、その他は自宅にて自分で出来る「簡単なお灸」を友に毎日快適に過ごされています。

こういった、体質改善がご結婚された時の生活を快適に過ごすことにつながります。

ただの「肩こり」といえども、それはどこから来る「肩こり」なのか、それは女性では生理に関わる症状に関係していることが多いのです。早めにそういった症状の改善をされることをおススメします。