子宮内膜症の激痛を乗りこえて 

33歳のOさんは子宮漿膜下筋腫(5cm)、卵巣嚢腫(5cm)があり、子宮内膜症の激しい痛みに苦しんでおられました。

子宮内膜症は本来、子宮内腔にしか存在しないはずの子宮内膜や子宮内膜様の組織が、子宮以外の場所(卵巣、ダグラス窩、S状結腸、直腸、子宮靱帯、膣、膀胱、腹壁など)にできる病気なのです。月経期になると子宮以外にできた子宮内膜も剥離・出血しますが、血液や内膜を体外に排出できず体内に溜ってしまいます。その結果、チョコレートのう胞が出来たり腹腔内での諸臓器との癒着が起きるのです。症状としては激しい月経痛で、だんだん強くなるのが特徴です。

Oさんは月経時の激痛、月経過多、排卵痛、肛門痛などとても辛そうに腰をかがめて来店されました。

漢方では「お血」「腎陽虚」「肝欝気滞」が見られましたので、お血を取り除くお薬と、冷えを改善するお薬、気分をよくする<桂枝茯苓丸> <爽月宝> <補血丸>などを服用していただきました。

1ヵ月後には鎮痛剤の服用量が減り(2時間間隔が5時間持つようになり)、気分も楽になったと喜ばれました。漢方薬を服用して5ヵ月後妊娠が判明しました。月経痛も楽になり、下腹部の気持ち悪さもとれ、やっと気分も落ち着いてきた矢先でした。

子宮内膜症の激しい痛みを改善しようと周期療法で体調を調整した結果、朗報が届きました。良かったです。

今、Oさんは6ヶ月目を迎えようとしています。しっかりお腹の中で育って、無事元気な産声を上げてほしいと願っています。