第13回ひよこママの会
第12回ひよこママの会
■「気になること」、「聞きたいこと」の質問の回答
Q:成長・発達が順調なのか?不安になる。
A:一般的な成長曲線と同じカーブで成長していれば、時期的な早い遅いがあっても問題ない。著しくカーブからずれていれば小児科に相談に行く。
Q:子供との過ごし方、この月例でもっとやってあげたほうが良いことを知りたい。
A:小さい頃の「良い思い出」は、成長し大人になった後の「原風景」として残ります。そしてこの「原風景」こそが、何か問題が生じた際に、それを乗り越える力の「源」となります。よって、一緒に良い思い出を作れるように、人と人との交流を楽しむようにしましょう。2歳まではTVをつけっぱなしにしない。
Q:熱や風邪を引いたときの対応などを知りたい。
A:赤ちゃんの体温で、37.2~3℃(夏場では、37.5~6℃)はまだ平熱。また、1日に±1℃は日内変動する。たとえ39度あっても元気に遊んだり寝ていれば、体温を下げる必要は無い。ただし、ぐったりしたり母乳が飲めない場合は下げたほうが良い。発熱反応は、体の免疫系が活性化している証拠である。原則として、家庭内では「熱冷まし」は用いない。心配な場合は、小児科に来院し医者の指示を仰ぐ。
■「診察室からみた赤ちゃんの発達」と「ありふれた病気」
(1)1~2ヶ月の赤ちゃん・・・泣く・笑う・眠るのもマイペース
自分の内なるリズムで生きています。お母さんの顔はしっかり見て、顔を覚えてる時期です。
(2)4ヶ月・・・人の顔を見つけたらにっこり笑顔、家族でも家族以外の人でも、あやしてもらうのが大好きな笑顔の時期。
(3)6ヶ月・・・人の顔を、じーっと見つめる
家でいつも見る家族の顔と、初めてあう人の顔の違いが分かってくる時期です。
(4)8ヶ月・・・なんだか不安
顔の違いが認識でき、人見知りが当たり前の時期です。
*自閉症の子供は、人見知りをしないことが多いです。
(5)1歳・・・人の仕草を観察し、真似したい
何回も何回も同じことを繰り返す、また繰り返してほしい時期です。
*もっと、もっと」が素晴らしい発達のためのエネルギーです。
(6)1歳半・・・駄々こねと、「いや!」が大好き
自分で「選択」する時期です。少し待って、本人の選択を待ちましょう。
*ダダこねしだすとOK!!
(7)2~3歳・・・新しい場所では、恥ずかしくてもじもじ
人や場所に慣れるとやんちゃ
(8)4歳・・・我慢ができる
発達段階での大きな節目の時期です。
■赤ちゃんの時期に大切なことは
1、笑う・声を出す・泣くなどすると、お母さんは答えてくれる
⇒生涯にわたって人への安心感が育つ
2、人と人との交流を楽しむ
⇒2歳までは、TVをつけっぱなしにしない!想像力が育ちません。
3、赤ちゃんや子供が一所懸命に考えてるときは、まわりの大人は待ってあげる。
⇒ 育児において「待つ」ことはとても大切、考える力を育ててあげて
心の発達を促し、想像力を育ててあげましょう。
■乳幼児の食生活
母乳か人工乳か?・・・人工乳の改良は進んでいる
初乳には、感染症の発症を抑える分泌型LgA抗体、白血球、ラクトフェリンなどが含まれます。しかし、最近の人工乳には感染防御因子も含まれてきています。感染症に関しては、大きな差はなくなりつつあります。
飲みすぎの傾向は「人工乳」のほうにあります。
「 to know your own child 」 (あなた自身の子供のことをよく知る) が基本!
■ありふれた病気
『第11回ひよこママの会』の内容と同様ですので、参照ください
■「ワクチン接種」について
予防接種の種類は前回の説明にあったが、これに加えMRワクチンは、1回の接種で98%以上が抗体を獲得するが、ある時期から抗体価が低下する。そのために、小学校に上がる前か小学1年生の時期に2回目の接種を行う。
■育児を考える上で一緒に考えてほしいこと
河合隼雄 著 「子どもと悪」 岩波書店 の中に掲載されている
鹿島和夫・灰谷健次郎 「1年1組 せんせいあのね」 理論者 1981年より
う そ
ごうだ なおと
ぼくは学校やすみました
おかあさんにうそをついたからです
なんのうそかというといえません
おかあさんをなかしてしまいました
ぼくもなきました
おかあさんは
こんなおもいやりのない子とはおもわんかった
こんなくやしいおもいをしたのは
はじめてやといいました
ぼくはあほでまぬけで
ばかなことをしたとおもった
ぼくもかなしくてこころがいたい
それでもおかあさんは
なおちゃんのことがだれよりもすきやでと
だきしめてくれました
もうにどとしません
この詩で伝わる1つの考えは、「子どもは悪いことをするもの」という認識で、「いい子に育てよう」と意気込みすぎないこと。また、とった行為は否定しても、子どもを叱りっ放しにせずに、痛みを共感し愛情を伝えて、子ども自身は受け入れてやること。
☆☆「第11回ひよこママの会」からの伝言☆☆
育児では、待つことがとても重要です。それぞれの月例に応じて、子どもとふれあっていき、子どもが一生懸命考えているときは、待つことで考える力や選択力を育ててあげて、心の発達を促しましょう。
第11回ひよこママの会
第8回ひよこママの会
第7回ひよこママの会
第6回ひよこママの会
第5回ひよこママの会
☆ 4月12日(水) 10:30~12:00 ☆
<<「第4回ひよこママの会」からの伝言>>
お母さんが「どうしたの?」「なんで???」となると、お母さんの不安が赤ちゃんに伝わってしまう。お母さんは「どんどん泣きなさい」と、どーんと構えていることが大切です。
★★★今回のお子様の月齢は12ヶ月です。★★★
★今回は「本の読み聞かせ」についての企画になります。★
赤ちゃんの時から”聞く・話す”ことを少しずつ育てるように「本の読み聞かせ」についてお話いただきました。お子様のお気に入りの本を持ち寄り、「どんな風に読み聞かせたら良いのか」、「どんな本が良いのか」、について楽しく話し合いました。
<赤ちゃんのことばと絵本>
1.はじめに
乳幼児期は人格の基礎をつくる時期
★ 聞くという力は、話すことに先行して獲得 ・・・ 聞くことが楽しい、話すことが楽しい、ということ
早くに話すこと」よりまずは「聞く力をつけること」が大切。「早く話せる」「早く何かができ る」ということよりも、よく聞いて、よく聞いて、自分の中に溜め込んで、たっぷり溜まったら、次のこと(=話すこと)ができるようになるもの。
今日参加のお子様たちは自己紹介で、自分の名前が認識できていて返事したり、恥ずかしがったりしている。とても良いこと。
2.ことばを話す前提としての指さし
★人とかかわる力の獲得(人見知り、特定の親しい人)について、自分の思いを表現する力について
「指差し」には3つの段階がある。
①指差しがしっかりできるお子様は、言語発達につながる、と言われてきている。指指差しができるようになると、言葉を発することができるようになる。
②指差ししたことに対してママが応えてあげる。
③1歳半から、問いに答える指差し。人とかかわる力。自分を表現する力。
「人見知り」はとても大切。⇒ 意志表示である。
大好きなお母さんが好きなことは、とても敏感。⇒ 興味を持つ。
ママが安心している、不安になっている、のは子供にとても影響が与えられてしまう。
なかなか寝てくれない。イライラする。⇒ 余計に寝ない。
とことんまで付き合うぞ!⇒ 安心して寝てくれる。
「文章力」は「聞く力」に繋がる。
『赤い花が3本。赤い花は白い花より1本多いです。赤い花はいくつ?』
の問題にイメージがないと解けない。これは「聞く力」につながっている。
しっかりイメージができている子は、文章問題が解ける。
3.絵本の読み聞かせについて
★お母さんの声が一番。
赤ちゃんと遊ぶつもりでゆったりとゆっくりとお母さんも楽しむこと。
妊娠17週(5ヶ月)になると、聴力が働く。
お腹の中でママの声を聞いている。ママの声が一番落ち着く。ママの心臓の音も安心する。⇒テープよりお母さんの声で。読み手が下手でも良い。
お母さんの好きな本。⇒ 子供も好きになる。
★読み聞かせのこつ
絵をしっかりと見せ、ゆっくりと読む。
繰り返し「読んで!」が大切。
ふんわり読み終わり、質問はしない。
★聞くことが楽しい、話すことが楽しい、に尽きる。
お母さんの中には本を読んだら復習して勉強させる人がいるが、そんな質問などしないで、「あぁ、楽しかったなぁ」、「ふぁー」となるようにするのが読み聞かせのマナー。
子供がせがんだら何度でも読んであげる。
本の通りに読む。
質問はしない。
「読んで」と子供がせがむ間は読んであげて、小学校へ行って、文字を読めるようになっても「読んで要らない」と言われるまで読んであげるのが良い。
4.絵本について
★絵本の紹介 ・・・ 本の後ろに何歳用か書いてある。
<0~1歳> ・・・ (初めての絵本)
「くだもの」「いないいないばあ」「いいおかお」「どうぶつのおかあさん」「じどうしゃ」など
<1歳用> ・・・ (おはなしの始まり)
音の効果、「がだんごとん がたんごとん」
自分の知っているもの、「哺乳瓶」「コップ」「猫」「ねずみ」などが登場するもの
女の子なら「おさんぽおさんぽ」男の子なら「どろんこどろんこ」
電車に乗った後なら「しっぱつしんこう」
車に乗った後なら「のせてのせて」
言葉のリズムを楽しむなら「もこもこ」
同じテーマで少しずつ話がかわっていく「おいしいね、おいしいね」
「おんぶにだっこ」「おつきさまこんばんは」「きんぎょがにげた」など
<2~3歳用> ・・・ (音の響きや物語に耳をそばだてる)
家にいる人がわかってきたら「スモールさんはおとうさん」
音の響き「どぼーん」
「めのまど あけろ」「14ひきのあさごはん」「ぞうさんのしっぽ」「ちびゴリラのチビチビ」「はらぺこあおむし」など
第4回ひよこママの会
第3回ひよこママの会
第2回ひよこママの会
☆ 9月28日(水) 13:30~15:30 ☆
<<「第1回ひよこママの会」からの伝言>>
***声かけの大切さ***
子供への「声かけ」はとても大切。これは0歳児からでも言えることで、話が出来なくても「ちゃんと出来たね」「上手だね」と褒めてあげることが大切。乳児の時期にしていた「声かけ」がその子のその後の人格形成に大きく関わってきます。
★★★今回のお子様の月齢は8~9ヶ月です。★★★
<おもちゃ>
この時期にはハイハイができないので、いざって歩き、何でも触りだす。ひっくり返す。歩きまわPhoto_9る。
探索行動が盛んな時期。口の中に入れるのが多い。手と口でやわらかいもの、冷たいも の、を確認している。自分で外界を認識している。穴が開いているところに物を入れる行動は、1歳より。この時期にできるのは早い。手を加えて変化するおもちゃが好き。
味・音・触感 → わかったことを脳に入れる → また手や口などで確かめる → 脳に入れる
<発達について>
新しいおもちゃが楽しい。「確認行動」が大切。子供が遊んでいることに対して、親は確認してあげる。声を掛けてあげる。 → とても大切なこと!
「人見知り」が始まるまでは、人は誰であっても(親でも他人でも)一緒。
「人見知り」とは、他人がわかってくる、ということ。泣くなどの行動。 → すばらしいこと!
自閉症の子供は、人見知りをしない。人の認識ができない。
言葉が出し切れず、伝えきれないと、物が飛んでくる。 → そういう時期である!
この時期に、ハイハイをいっぱいさせてあげること。
右手を出す、左足を出す
左手を出す、右足を出す ⇒ 歩くときと同じ出し方。つまり歩く練習をしている。
ハイハイのためには、滑らかな床よりも「お布団」「ボコボコ」「坂がある」の方が良い。その方がハイハイの力がつく。
両手で打ち合わすことができるのは9ヶ月。手を「じょうずじょうず」する。手の力が右と左同じ力で、右利きや左利きがでるのはまだ。手が2つあるということを認識する。 → ちゃんとできるのは、10ヶ月になってから。
物を掴んで離すと、口にいかなくなる。まだこの時期は物を掴んだまま。
頬を膨らませるのは、まだできない。
つかみ立ちもできない。
<チン(鼻かみ)できない>
気道より下に鼻が落ちると、バイ菌が入る。咳をしたら「良い咳」である。 → 咳を止めない!
耳管開口部 → 上咽頭 → 耳管に入り中耳炎になる → 耳垂れが出るまではバイ菌が入っているので痛い
正常な鼓膜だと、外からは水やバイ菌は入らない。お風呂で水が入り、中耳炎になることはない。
→ 耳垂れが出ていると、鼓膜に穴が空いている証拠 → この場合は、外からの水に気をつける!
急性の中耳炎は早くしっかり治した方が良い。鼻をかまず鼻を吸うばっかりの子がなりやすい。
黄色い鼻水が出ているときで、黄色い目やにがある場合は、鼻水のせいではないので、大丈夫。
<簡単マッサージ>
風邪予防に・・・「身柱」のお灸が有効。「身柱」を温めたり、タオルを被せるなどで冷やさないようにする。
背中を軽擦することが有効。いわゆる「寒風摩擦」。
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風邪気味で・・・「身柱のツボを温めること」、「中?を温めること」。
お母さんの暖かい手を当てるだけの「手当て」で充分!
便秘のときに・・・お腹を時計回りに軽くマッサージする。